「地上5センチの恋心」

「地上5センチの恋心」映画チラシ■作品基礎データ
「地上5センチの恋心」
2006年 フランス、ベルギー映画
監督脚本:エリック・エマニュエル・シュミット
出演:カトリーヌ・フロ
               

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オデット・トゥールモンド(カトリーヌ・フロ)は、
美容師の息子ルディ(ファブリス・ミュルジア)と
生意気盛りの娘スー=エレン(ニナ・ドレック)を持つ、
明るくてちょっと夢見がちな主婦。
先に逝ってしまった夫に代わって、昼はデパートの化粧品売り場で働き、
夜は踊り子の羽根飾りを内職しながら、2人の子供たちを育てている。
決して裕福な生活でないけれど、
自分なりの幸せを見つけて、楽しく毎日を送っている。
彼女の日課は、
寝る前に大好きな作家バルタザール・バルザン(アルベール・デュポンテル)の本を読むこと。
バルタザールは、ベタベタのラブロマンス作家だが、
オデットにとっては憧れの存在。
彼の本は、たちまち彼女を夢の世界へといざなってくれるのだ。

待ちに待った彼のサイン会。
とびっきりのおしゃれをして会場に向かったオデットだったが、
緊張のあまり自分の名前すら上手く言えず、
彼に想いを伝えるせっかくのチャンスを逃してしまう。
悲しみに暮れていると、別の日にサイン会があることを知り、
今度こそ自分の想いを彼に伝えるべく、ファンレターを渡そうと考える。
そして当日。彼女はついにバルタザールにファンレターを渡すことに成功する。

一方、バルタザールは自分の小説は所詮女ばかりを喜ばせる、
型にはまったロマンス小説に過ぎないと、
成功しながらもどこか満たされない生活を送っている。
妻とも最近すれ違ってばかりだ。
そんな時、自分の最新刊がTV番組で酷評されているのを目にしてしまい、
挙句妻がその評論家と浮気している事実を知る。
まさに人生のどん底!
思い余って自殺を図るバルタザールだったが、なんとか一命を取り留める。
そんな時、オデットからもらったファンレターを読み…。
そこには、彼に対する尊敬と感謝の言葉が並んでいるのだった。
すっかり感激してしまったバルタザールは傷ついた心を癒してもらおうと、
オデットの元を訪れる。
こうして、普通の主婦とベストセラー作家の奇妙な生活がはじまる…。

ヒロイン、オデットを演じるのは、
セドリック・クラピッシュの『家族の気分』、
コリーヌ・セローの『女はみんな生きている』などで
愛すべきキャラクターを演じてきたカトリーヌ・フロ
バルタザールには、
コメディアンから作家までマルチな活躍をしている俳優アルベール・デュポンテル。
また、オデットがしばしば歌いながら踊るのは、
黒いヴィーナスといわれたシャンソン歌手ジョセフィン・ベイカーの代表曲の数々。
それ以外の印象的なオリジナル音楽を
『ライフ・イズ・ビューティフル』など多くのイタリア映画の音楽を手がけてきた巨匠
ニコラ・ピオヴァーニが手がけています。

優れた劇作家であり小説家でもあるエリック・エマニュエル・シュミットは、
映画『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』の脚本も手がけてますが、
本作が初の監督作となります。
15歳のときにコクトーの『オルフェ』に魅せられてから、
観念的で詩的な世界でその想像力を育てていき、
哲学の教授を経て、現在はフランスを代表する作家として活躍しているという変り種です。

フランス映画です。本国ではそれなりのヒットだったようです。
熟年のラブストーリーです。日本ではまず作られることないジャンルです。
そこが流石フランス映画というべきか。
でもどうなのでしょう?
たまたま日本公開が無いだけで、ハリウッドとかでも
熟年ラブストーリーが結構作られていたりして。

TOKYO FM の試写会で見てます。
ゲストに小倉優子が来ました。
生ゆーこりん、化粧が濃くてあんまり可愛く感じませんでした。
出演者でもなければ、
声の出演ということでもない。
イメージキャラクターか、宣伝担当か。
彼女の登壇は試写会のお客に事前告知は無く、
だいたい試写会って、たいてい女性客ばかりですから、
ゆーこりん、オールアウェーの状態でなんか必死にしゃべってましたね。
芸能人はつらいなぁ。

熟年同士のラブストーリーですので、
主人公ふたりは人生のいろんなものを背負ってます。
絶望的でさえあるものを並べておいて恋愛映画に組上げるんだから、
恐るべしフランス映画。
ヒロインが踊るところがはじめ酷く恥ずかしいんですが、
これが後半、とてもよく見えてくる。
成長してるんですよね。ふたりが恋愛して一皮むけて来る。
それは人生のひとつの理想なのだけど、なかなか現実にはねぇ。
家族もマシになっていく。
でラストにお月様に乗って、ぽんとファンタジーにする。
夢のような幸せを、夢として完結させる。
恐れ入りました。

監督インタビューに面白い記事があったのでいくつか紹介します。

―なぜオデットは羽飾りをつくるのでしょうか?

それは「羽ペンの男(作家)」と「羽飾り作りの女」が出会う映画だからです。
実際、羽飾り職人は、私を魅了してやみません。
最近では珍しくなり、パリでは2人しか残っていません。
オデットにとって羽を縫い合わせたり、
豪華な衣装を作ることは気晴らしになります。
彼女はジョセフィン・ベイカーのシャンソンをすべて知っていて、
彼女の内面の声にもなっています。その生きる喜びが心の中で鳴り響いているのです。

―しかし実際に彼女を幸せにするのは作家のバルタザール・バルサンです。

オデットは生まれつき幸せの秘密を握っているのですが、
バルタザールの小説が彼女を元気にしてくれるので、
この元気は彼のおかげだと信じています。
夫が死んで悲しみの中にあっても、彼の本だけが生命の糸を張り詰めさせ、
彼女を現実につなぎ止めていたのです。
彼女はバルタザールに借りがあり、それを伝えなければならないと思っています。
そして最後には、この借りよりも、はるかに大きなものを返すことになるのです。

―あなたが、そんな経験をしたことは?

はい。この手の経験はたくさんあって、読者にはいつも驚かされます。
誰かを元気づけることが、書く行為の一番奥深くにあるとは夢にも思いませんでした。
読者がそれを説明してくれる手紙は、とてもすばらしくて涙を誘います。
時にはおかしな方法で伝えてくれることも。
最近もブリュッセルでサイン会をしたのですが、
会場の図書館へやって来た女性がこんな表現を使ったのです。
「私、元気がない時は”シュミット”するの。それに友達みんなを”シュミット”するわ」
(※シュミットの本を読んで元気になること)。
「神様とお話しした12通の手紙:などの作品のおかげで、
読者は私に”ブラボー”ではなく、”メルシー”と言ってくれます。
物書きにとって最高の褒美です。
つまりは自分が何かの役に立つようになったこと、
そして自己愛的な満足しか得られなかった時期を乗り越えたのだということです。

―幸せな時にオデットは浮遊し、夢幻的なシーンになります。
この演出のアイデアは最初からあったのですか?

これは物書きのアイデアです。文章を書く時の比喩やイメージを映像化しました。
彼女が幸せな時、体が浮遊します。
お風呂に入っている時に原生林にいると想像すると、森が現れて・・・という風に。
撮影中に幻想的なシーンをたくさん撮りましたが、
編集の段階で、物語の信頼性のためにやむなくカットした箇所もあります

―オデットがバルタザールを救ったように、この映画が誰かの役に立つと思いますか?

そんなつもりはありませんが、
心の中ではそんな夢を抱いています。
大事なのは私たちが心の奥に持っていて、
今の社会生活によって抑えられている生きる喜びを解き放つことです。
オデットがバルタザールにまなざしを向けたように、幸福とはまなざしの問題です。
ですから次はバルタザールがオデットにまなざしを向けることで、
再び幸福が生まれるのです…

以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「地上5センチの恋心」の頁をご覧下さい。

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