「PROMISE」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「PROMISE」 2005年 日本/中国/韓国映画 監督脚本 チェン・カイコー 出演 真田広之 チャン・ドンゴン セシリア・チャン |
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それは、生きるものすべての運命を照らし出す“無極”を垣間見、
その運命に挑戦した3人のものがたり----。
親もなく生きる術を持たない少女(傾城/セシリア・チャン)は、
真実の愛と引き換えに、この世のすべての男からの寵愛と、
何不自由ない暮らしを「満神」<マンシェン>(チェン・ホン)より約束され、
やがて王妃の座に就いた。
伝説の花の甲冑を身につける大将軍
(光明/真田広之)は、王の命で蛮族を蹴散らす。
足りぬ兵力を補う為に買い取った奴隷たちの中に
天から俊足を与えられた男(昆崙/チャン・ドンゴン)を見出し、
自らの下僕とする。
光明は、王の后を狙う公爵が放つ黒衣の刺客に襲われ怪我を負う。
満神が光明の前に現れ、
“真実の愛を知って涙を流すとき、命を落とす”と予言される。
光明は満神の言葉を嘲笑うものの、
花の甲冑をまとった者が
王を殺害する幻影を見せられ動揺する。
昆崙に自らの花の甲冑を貸し与え、「王を救え」と送り出すが、
公爵“無歓”(ニコライ・ツェー)の軍勢に包囲された
王宮で、初めて心から欲するものに出会い、王を切り倒し王妃を奪って遁走する。
公爵の兵に断崖に追い詰められた昆崙は、王妃のために自ら断崖に身を投げる。
はたして彼らは自らの【約束】を超えることができるのか?
主演は、『ラスト サムライ』の真田広之、
『ブラザーフッド』のチャン・ドンゴン、
そして香港フィルム・アワード主演女優賞の美姫セシリア・チャン――
日本、韓国、香港から人気と実力を兼ね備えたトップスターたちが集結した。
監督は『さらば、わが愛/覇王別姫』でカンヌ映画祭のパルムドールを受賞し、
オスカーにもノミネートされた巨匠チェン・カイコー。
スタッフは、撮影と美術に『グリーン・デスティニー』のオスカーコンビ、
ピーター・パウとティン・イップ。
特殊効果に『キル・ビルVol.1』『少林サッカー』を手がけたフランキー・チャン、
音楽は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のクラウス・バデルト、
アクション振付に『スパイダーマン2』『マトリックス』三部作のディオン・ラム。
制作費は、米ドルで $30,000,000 〜 $35,000,000
($1=¥ 110 換算で 33 億円〜 38 億 5 千万円)と見積もられて
中国映画界の最高額とされています。
予告を見たときのインパクトが強烈だったのと、
キャストに魅かれて出かけたんですが、
“芸風変えたかチェン・カイコー?”
―てのが最初の感想ですね。
『 PROMISE』の英語タイトルは
「 THE PROMISE 」と
「MASTER OF THE CRIMSON ARMOR 」の二つあるそうです。
中国語原題は劇中でも登場の「無極」です。
古代中国が舞台で、
人と神とがまだこの世界で力を競っていた頃の話ということになっています。
中華風でありながら、時代や地域を特定せぬ摩訶不思議な世界観を成立させる為、
チェン・カイコーは
「水滸伝」「三國志」等のイラストレーターとして有名な日本の正子公也を
招聘しています。
クレジットでは“衣装とメイク”担当になっているようですが、
スチルやデザインや美術等でも色々貢献しているようですね。
『 PROMISE』豪華本で、その数々のイラストを見ることが出来ます。
この衣装なんですが、ロングで見るとかっこいいんですが、
カメラが寄りになると着ぐるみ風で、なかなか笑えます。
イラストボードに書かれた美術画を無理やり生身の人間に着せると、
どうしてもこんな風になっちゃうんですね。
こんなんでワイヤーアクションをこなす男優3人に拍手です。
女優さんたちは天女風のイラストに合わせてCGで衣や髪の毛をなびかせっ放しで、
撮影の時はどうやってたんだろ?ものです。
昔の蚊取り線香風に渦を巻いた王宮は、
真ん中に塔や城が付いてなくて、ただグルグル城壁が渦を巻いてるへんてこなデザイン
ですけど、ここを騎兵の大群が押し渡る空撮映像が結構頻繁に出てきて、
これまた不思議な印象の場面となってます。
思ったよりつまんないのが、公爵自慢(?)の鳥かご式牢獄ですね。
一場面だけの登場ならそれなりにインパクトがあったんですが、
登場人物が替わりばんこにぶち込まれてはねぇ。
中国映画としてはかつて無いほど大量のCG場面が出てきますが、
這うことしか出来なかった昆崙が峡谷を暴走する牛の大群より速く這ったり、
その昆崙が縄で縛り上げられた傾城を曳いて走ると、
セシリア・チャンが凧みたいに空を飛んでしまうところとか、
使われ方がとんでもなく強引で漫画チックです。
ファンタジーであることは分かってるんですが、
そこまでやらないと成立不能の世界だったんでしょうか?
―だったんでしょうねぇ。少なくとも監督はそう確信してるみたいです。
大軍勢が出てきたり、派手な殺陣がこれでもかと出てきますが、
もともとはごく少人数の小さな世界の話です。
煎じ詰めれば傾城のミクロコスモス。
ですから、最後にもう一度、選択するところに戻るのは、
まあ、当然なんでしょう。
あれ、一見オチがないように見えますが…
ネタばれ改行しときます。
物語の中では、再び満神との運命の選択を行うこととなった幼い傾城が、
どのような選択を行ったのか語られることは無かった。
このラストシーンによって、
物語がどう終わったのかを理解できなかった人もいたみたいです。
劇場公開の時、顔を見合わせ「???」となっていたカップルやペアが結構いたです。
でも、その答えは音楽によって実ははっきりしています。
『PROMISE』の物語はエンドロールまで続いています。
エンドロールの始めに流れるエスニックなヴォーカル曲のタイトルは
「女娃的自由」。
日本語に直せば「少女の自由」。
少女とは紛れも無く幼い傾城の事。
その彼女に自由があるということは、
無極の運命から解き放たれたということ意味しています。
ラストシーンで過去に戻った傾城は、
満神から告げられた無極の運命を望まなかったことが分かるという仕組みです。
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