「パニッシャー」DVD脚本レビュー

「パニッシャー」映画チラシ★映画基礎データー★
「パニッシャー」
2004年 アメリカ映画
監督 ジョナサン・ヘンズリー
脚本 ジョナサン・ヘンズリー マイケル・フランス
出演 トム・ジェーン

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FBI潜入捜査官フランク・キャストル(トム・ジェーン)の活躍で
密輸取引現場でボビー・セイント(ジェームズ・カルピネロ)が殺される。
ボビーの父で、裏社会をも支配する資産家ハワード・セイント (ジョン・トラボルタ)
は妻リヴィア(ローラ・ハリング)とともに復讐を誓い、
キャッスル一家全員を虐殺する。
一人生き残ったフランクは、法に代わり自らが制裁することを心に誓い、
闇の私刑執行人“パニッシャー”へと生まれ変わる。

原作はthe Amazing Spider-Man 誌に1974に掲載のコミックです。
映画でも冒頭、Amazing社のロゴタイトルがどどん、と登場するので、
「スパイダーマン」のオープニグか?と面食らいました。
トム・ジェーンは「ドリームキャッチャー」「ディープブルー」に出ている人のですが、
特に印象はありません。
『アルマゲドン』『コン・エアー』のジョナサン・ヘンズリーが監督してます。

パニッシャーはアンチヒーローの典型キャラクターですが、超人ではなく、
あくまで普通の人間です。
どくろマークの黒いTシャツを着込んで、腕っ節の強さと、大口径の銃をぶっぱなして
戦いますが、普通の人間ですので時折、
敵の攻撃で袋叩きにされたりしています。
1974年に初登場した時は、スパイダーマンを狙う敵に雇われた
ベトナム海兵隊員くずれのヒットマンだったそうです。
後に読みきりコミックが描かれ、これが好評で連載開始され今日に至った模様です。
七十年代は映画でも「ダーティハリー」「ゲッタウェイ」といったアンチヒーローによる
アクションものの流行った時代で、そうした時代の流行に合わせて、
パニッシャーも誕生したものと位置づけられているそうです。

キャッスルが生き延びていることを知ったセイントは、
2人の殺し屋、ハリー・へック(マーク・コリー)とザ・ロシアン(ケヴィン・ナッシュ)を
送り込みます。
一方、キャッスルは、
セイントの右腕であるクエンティン・グラス会計士(ウィル・パットン)と
妻リヴィアの行動を追います。
ストーリーそのものは普通のドラマのように展開するのですが、
それはアメコミ原作だけあって、
主人公がとでかいどくろマークのシャツを着込んで戦いの場に現れますし、
ナイフで刺されてもひるまない殺し屋などが登場するなど、
漫画チックな展開を見せてもいます。
個人的には、フォークギターで「お前の弔いの歌だっ」と一曲歌ってから、
やおら武器を手にして挑んでくる殺し屋、ハリーが好みです。
その歌をぼんやりお仕舞いまで聴いている主人公も馬鹿っぽいですが。笑
その一方で、
クエンティンがリヴィアと浮気しているようにセイントに見えるよう工作して、
フランクはセイントにふたりを始末させるなど、
主人公の癖して卑怯な手段を選ばない奴です。

フランクの住んでいるアパートには、
ジョアン(レベッカ・ローミン=ステイモス)、
デイブ(ベン・フォスター)、バンポ(ジョン・ピネット)という
下町の住人がいて家族のないフランクの友人代わりとなります。
原作にどの程度出てくる人たちなのかは知りませんが、
この3人はセイントがフランクに送り込む殺し屋の狼藉に巻き込まれ、
フランクは彼らのためにも戦うようになります。
ジョアンはフランクに恋心を抱き、復讐のむなしさを説いたりもしますが、
そこでフランクが説得されてしまうと戦いが成立しなくなるので、
フランクは戦い終結後の身の振り方に疑問を感じたまま、突っ走ります。
これは原作ファンを泣かせたあたりかもしれませんが、
戦う以外のフランクが酒びたりで、
死んだ女房子供のことでぐちぐち悔やんでばかりいるので、
ニヒリズムになっておらず、
原作を知らない私たちには、彼が女々しい男に見えてしまい、
あんまり面白くないです。

トラボルタを見るのは「ソードフィッシュ」以来です。
なんか益々太ってしまい、最初彼だとは気が付きませんでした。
なんだか新作が出てくるたんびに格落ちしていると感じるのは
私の考えすぎ?
セイントという悪玉は、身内に極端に甘くて敵に過激に厳しい男です。
感情の起伏が激しく、
裏切ったと思うと女房や兄弟同然の会計士にも残酷に振舞います。
クールで冷徹な悪役と主人公を戦わせるというストーリーもありえたはずですが、
ここではどんどん戦いがヒートアップし、泥仕試合化していく展開になっています。
理屈ではなく、目には目をで、復讐劇をより単純明快に見せています。
タイトルこそ“制裁(パニッシュ)”ですが、復讐以外の何ものでもないという、お話ですね。
アメリカではそれなりにファンを集めたようで続編制作も決まっているそうです。


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