「ロボッツ」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「ロボッツ」 2005年 アメリカ映画 監督 クリス・ウェッジ 脚本 デビッド・リンゼイ=アベアー 声の出演 ユアン・マクレガー |
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小さな町の貧しい皿洗い機ロボット、コッパーボトム夫妻の元に生まれた
男の子、ロドニー(青年になってからの声:ユアン・マクレガー)。
両親の愛に包まれて少年となったロドニーは、
父親といっしょに見たテレビ・ショウで、
偉大な発明家ビッグウェルド博士(声:メル・ブルックス)の存在を知る。
「外見が何で作られていても、誰もが輝くことができる」
という彼からのメッセージに感動したロドニーは、やがて発明が大好きな青年に成長。
両親の生活を助けるため、
小さな町の貧しい皿洗い機ロボット、コッパーボトム夫妻の元に生まれた
男の子、ロドニー(青年になってからの声:ユアン・マクレガー)。
両親の愛に包まれて少年となったロドニーは、
父親といっしょに見たテレビ・ショウで、
偉大な発明家ビッグウェルド博士(声:メル・ブルックス)の存在を知る。
「外見が何で作られていても、誰もが輝くことができる」
という彼からのメッセージに感動したロドニーは、やがて発明が大好きな青年に成長。
両親の生活を助けるため、
そして自分自身のために立派な発明家になるという夢を抱いて、
大都会ロボット・シティーと旅立つ。
また彼の旅立ちに不安と悲しみから戸惑っていた両親も、
彼を信頼して彼の夢のために心から成功を祈るのだった。
「アイス・エイジ (2002)』のクリス・ウェッジ監督がふたたびスタッフを集め、
挑んだフルCGアニメが「ロボッツ」です。
CGアニメは動物や魚を主人公に現実にある自然現象を
いかにリアルにスクリーンに再現するかを競っていた節があり、
そしてそれは超能力を持った人間を主人公にするところにまで行き着き、
ある程度成功したのですが、この作品のように金属製の主人公を、
金属のファンタジー・シティーで活躍させる、という方向性も、
本来のCGの良さを最大限生かす方法として悪くないと思います。
メカの彼らに人の温かみを感じさせる映像表現を工夫し、
青年が自らの夢を実現したい、成功者になって年老いた両親に楽をさせてあげたい、と
旅行鞄ひとつ手にして夜行列車で都会を目指す。―実写では気恥ずかしくて、
見ておれぬ青春ドラマをブリキの男の子に託す、
というテーマの盛り込み方も好感が持てます。
ロドニーはどこか、旅するピノキオのような風情を持ちながら、
ピノキオが人間になりたいという我欲で動くのに対し、
すごい発明をして世のため人のために尽くし、自らも人生の成功者になりたいという、
自己実現とビックマネーを得ることと、勤労奉仕を一緒こたにしたロドニーの志には、
一点の曇りもありません。
主人公が善玉過ぎる? それはそうかもしれません。
貧しい皿洗いの父親を「世界一の父さん」と信じて疑わないロドニー。
もちろんそれは子供の無邪気さであって、
父親を助けるためにこっそり潜り込んだレストランの皿洗い場で、
オーナーに父を「無能のポンコツ」呼ばわりされて悔しい思いをする場面などがあり、
現実の世知辛さに背を向けてドラマが成立しているわけではないことを伺わせます。
そういえば「シャーク・テイル」の主人公もカーウォッシャー(洗車工)ならぬ
“鯨洗い工”の父親を
無邪気に尊敬していて学校で同級生たちに大笑いされて、
「俺はビックになる」と意気込むところがありますが、
彼の場合は「父さんよりもビックになってやる」という前提つきです。
えーと、ちょびっと話を元に戻すのですが、
そもそもロボット同士で子供が出来るのかという素朴な疑問。(爆)
映画の中ではあっけらかんと解決してます。
お父さんが、「赤ちゃんキット」というプラモデルみたいな組み立てキットを買ってきて、
夫婦でこさえるのです。セックス抜きです。わはははっ。
親子といっても血の繋がり(!)はないぢゃん、ということになりますが、
それはその通りですけど、パーツのつながりはあります。
ロドニーは死んだ爺さんのパーツが使われているらしい。
更に毎年誕生日のプレゼントに新しいパーツを貰って、
どんどん身体を大きくしていってます。(なるほど、そうやって成長するわけだ。)
彼の家は貧乏ですので、たいてい親戚縁者のお下がりです。
最悪なのがハイスクール時代で、従姉妹のバストのパーツをもらったため、
当時のロドニーは、おっきな胸があったのです。(証拠写真あり。)
軽快で抱腹絶倒のロボット成長期ですが、
家族の情愛は人間のそれと変わりありません。
母さんはロドニーがロボット・シティーに旅立つのを泣いて反対します。
優しいロドニーは母の涙にくじけかけますが、
ある晩、父さんがサックスを吹いて聞かされ、
若いころ、ミュージシャンになりたかったという話を聞きます。
「皿洗いなら食いっぱぐれはない、そう信じて自分の身体を改造した。
そのことに悔いはない。ただ、こんな晩は思うんだ。もし、音楽を続けていたら、
どんな人生があったろうって」
お父さんのお腹には自動食器洗い機が付いていて、そこで皿を洗うんですね。
レストランの調理場がお父さんの人生の置き場所です。
それ以外の夢を息子に追ってほしいと父さんは願うのです。
駅のホームで親子の別れの場面がまたよい。
夜汽車の汽笛がホームに響く中で
ロドニー「誇りに思ってもらえる大人になってきます」
父「何を言う、お前はずっと私たちの自慢の息子さ」
平凡なセリフですが泣かせます。
銀河鉄道よろしく列車は都会を目指して走り出します。
もともと絵本作家ウィリアム・ジョイスの “Santa Calls”を
クリス・ウェッジ監督が映画化する企画があってふたりは知り合い
親友になったそうです。
この絵本の映画化企画は実現しなかったのですが、
2人はロボットが主人公の新たな物語を発案し、これが「ロボッツ」として結実し
ました。
ウィリアム・ジョイスの作品『ローリー・ポーリー・オーリー』をはじめ
『きょうりゅうボブくん』『るすばんジョージちいさくなる』などが日本でも
訳本が出版されているそうです。
脚本は舞台作家のデビッド・リンゼイ=アベアーに加えて、
ローウェル・ガンツとババルー・マンデル。
このふたりは
「ラブINニューヨーク」(82)、「スプラッシュ」(84)、「バックマン家の人々」(89)、
「シティ・スリッカーズ」(91)、「プリティ・リーグ」(92)、
「彼と彼女の第2章」(95)、「エドtv」(99)、「あなたのために」(00)など
数多くの良質コメディを世に送っています。
ロボットたちをデザインするのにウェッジ監督らが参考にしたのは、
古い家電製品だったそうです。
「僕たちは機械が活躍しているいろんな場所を訪ねたんだ」と監督は
インタビューで答えています。
廃品置場や工場、リサイクルショップ、さらには自宅のキッチンをリサーチし、
キッチンではワッフルの焼き型や肉挽き機にインスピレーションを得たといいます。
また、ウェッジ監督が、ロボットをデザインする際に心掛けたのは、
ロボットを人間っぽくデザインしすぎないことだといいます。
その一方で、ロボットたちの演技は、
実写映画の人間の俳優たちと同じように描かなくてはならない。
ロボットの描写には、この2つの側面を絶妙なバランスで組みあわせることが必要でした。
そしてロボットの「質感」出すため、サビや塗装のハゲ、
オイルのシミなどといったディテールを作っていったとのことです。
金属や機械がいかにして古くなっていくかについて研究し、
古鉄などの廃品置場もリサーチしたという話ですが、
スクラップ、というのはこの作品のテーマにも直結する重要な要素です。
特殊効果監修のロバート・キャヴァレリは
「古い機械ほど塗装のハゲやヘコみのせいで独自の個性を感じさせることが分かった。
そこで、この映画のロボットたちにもヘコみをつけてみた。
そしたら、すごく魅力的になったんだ」と語っています。
ロドニーがまず足を踏み入れたのは、労働者階級のロボットたちが住む町。
ロドニーは、その町で明るく一生懸命に生きている、
中古部品で作られたロボットたちの集団、ラスティーズと出会う。
彼はラスティーズのリーダーでいつもどこかの部品を落として困っているフェンダー
(ロドニーン・ウィリアムズ)や、そのおしゃまな妹パイパー(アマンダ・バインズ)、
彼らが暮らすアパートの愉快な家主ファンおばさんたちと友達になっていく。
だが、この大都会ロボット・シティでは、
大企業ビッグウェルド・インダストリーズの経営者ラチェット(グレッグ・キニア)の
陰謀が進行中だった。
ラチェットは、世の中に必要なのは最新部品でアップグレードし続けるロボットのみで、
アップグレードすることを止めた中古ロボットは存在する必要がないという考えの持ち主。
彼はその理想を実現するため、
すべての中古ロボットをスクラップにするという恐るべき計画を進めていた。
そしてラチェットの背後には、ラチェット以上に邪悪で策謀に長けた彼の母親、
マダム・ガスケットの存在があった。
この作品では声のキャストがウリになっています。
主人公ロドニーは、「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(05)の
オビ=ワン役を無事撮り終えたユアン・マクレガー。
ロドニーが一目惚れする、美しく有能なロボット、キャピィー役は
「チョコレート」(01)のハル・ベリー。
主人公ロドニーが少年時代からあこがれている偉大な発明家ビッグウェルド博士役は、
名コメディ監督のメル・ブルックス。
そして中古部品で出来たロボットたちのグループのリーダー、
フェンダー役は、名コメディアンにして名優のロドニーン・ウィリアムズ。
そのおしゃまな妹パイパー役はアマンダ・バインズ。
ロドニーと対立する極悪非道な企業経営者ラチェット役は、
「ふたりにクギづけ」(03)でマット・デイモンとシャム双生児を演じたグレッグ・キニア。
ほかに声のカメオ出演で、「スター・ウォーズ」旧3部作で
ダース・ベイダーの声を演じたジェイムズ・アール・ジョーンズ、
「ふたりにクギづけ」でグレッグ・キニアと共演したジェイ・レノらが
特別参加しているそうです。
大都市ロボット・シティは、縦に何層にも別れて階層別に構築されている。
底辺は、マダム・ガスケットが潜む、陰鬱で薄汚れた前工業化時代の世界。
ひとつ上のレベルは、フェンダーやパイパーなどの中古部品で作られたロボットたちが
暮らす世界。
その上には、中流階級のロボットたちの住居と勤務先が何層かあり、
最上層には上流階級のロボットたちが暮らす、最新鋭設備の都市がある。
この多層的な都市のデザインのコンセプトとなったのは懐中時計だそうです。
アート・ディレクターのスティーヴ・マルティーノによると
「懐中時計の裏側は、とても美しいと思うんだ。
内部で動いている部品のメカニズムのすべてが見えるのは、とても魅力的だ。
そこで、この都市は、
ロボットたちの世界のメカニズムのすべてが見えるようにデザインしたんだ。
この作業はとてもおもしろかったよ」。
そして「ロボット・シティには、いろんな時代のデザインの影響も見られるよ。
アールデコから50年代の自動車から、流線型の未来的デザインまでね」
ネタばれ改行です。
ロドニーはラチェットに社長の座を奪われたビッグウェルド博士を探し出して、
博士が会社に戻るわけですけど、
博士が会社に戻る気になったわけがわかんないです。
ロドニーの顔を見て突然やる気になる。
だったらなんで会社を捨てちゃったんでしょう?
そのいきさつにラチェットはどんな風に関わっていた?
肝心の部分がスパッと抜けていて、
意気揚々と会社に乗り込む博士と、冷や汗たらりのラチェットが出てくるのは、
唐突です。
本来見せるべきドラマを飛ばして活劇になだれ込む。
ラチェットらとロドニーらの戦いが、労働者ロボットとエセ・エリートロボットの大乱戦に。
むーっ!? いきなし「メトロポリス」?
アクションと大爆発をテンコ盛りすればクライマックスになるって言う、
ここ十年くらいのハリウッド映画の悪しきスタイルをここでもやってしまって
お話を終わらせちゃったのは残念でした。
途中までは面白い作品だったんですけどねえ
しかしながら、最後にロドニーが博士や仲間達と自分のふるさとに帰って、
最後に親父さんが楽器を演奏して、みんなで歌い踊ってお仕舞いという、
エンディングは好きです。
キャピィーはロドニーの恋人になるかのごとく宣伝されていましたが、
いいところ“ただのお友達”ですね。
いろいろ片ずけなきゃならないことが多くて、
ラブストーリーまで書き込む余裕が無かったんでしょうけど。
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