「最強☆彼女」
■作品基礎データ 「最強☆彼女」 2008年 韓国映画 監督・共同脚本:クァク・ジェヨン 脚本:イ・シンホ 武術監督:ディオン・ラム 出演:シン・ミナ |
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女子大生として花のキャンパス・ライフを送るソフィ(シン・ミナ)は、
怪力部のエースとして活躍する元気いっぱいの女の子。
今日も、サークルの出し物で《鉄人姫》の主役を演じるが、
炭火や釘の上を歩いても平気な上に、鉄筋も曲げてしまうという、
イタいステージは、大不評。
おまけに観客たちが、「あれは人間じゃない」
「あんな女を見ると、同情してしまうよ」「女は女らしくないとな」と
あざ笑っているのを聞いてしまい、落ち込んでしまう…。
実はソフィは、昔の武侠小説に登場する英雄のように、
己の技を最強にするため日夜闘いを繰り広げる
《ブリン(武林)》の世界に生きる名門四家、
カン家の一人娘。
いままで武術一筋に生きてきたソフィだが、
彼女にとっていまや武術は人生最悪の烙印となりつつあった…。
そんな中、ソフィはキャンパスで見かけるクールな美青年、
ジュンモに一目惚れする。
彼がアイスホッケー部だと知ったソフィは怪力部を退部し、
アイスホッケー部に刃研ぎ係として入部。
武術は捨てて、女の子らしく生きようとするソフィだが、
ジュンモの態度は、いつも冷たく、なかなか恋のムードに発展しない。
一方、ソフィが武術を捨てたことを知った父親のガプソンは大激怒。
ガプソンは亡き妻の芙蓉美剣を受け継がせるために、
幼いときからソフィを鍛え続けてきたのだ。
そして、失意のガプソンのもとに四大長老会議の召集がかかった…。
長老会議に出席したガプソンは、
何百年も続いてきたブリン社会の若者離れが深刻だと知らされる。
次の武術大会には若き後継者だけを出場させることなったガプソンは、
ソフィの幼馴染、イリョンもバイクにうつつを抜かしていると知り、
イリョンの父、チョンプンにある提案をする。
それは、イリョンがソフィをもう一度、武術に目覚めさせる代わりに、
報酬としてイリョンにバイクを買ってやるという計画だった…。
その後、キャンパスでは父の企みなど知らないソフィが、
イリョンとの突然の再会に面食らっていた。
イリョンは武術大会にチームを組んで出場しようとソフィに持ちかけるが、
ソフィはすげなく断ってしまう。
しかしバイクがどうしても欲しいイリョンは、
昼夜問わず、ソフィに付きまとい始める。
迷惑がりながらも気心の知れたイリョンと
、ついついつるんでしまうソフィだが、
ある日、ジュンモが喧嘩に巻き込まれているのを目撃してしまう。
助けたいが、ソフィが強い女であることがバレないよう、2人はある奇策に出るが…。
一方、ブリン界では、何者かが四大長老たちを襲撃し始め、
ガプソンも瀕死の重傷を負う。
犯人は、3年前の武術大会で天下無敵の神剣《清明剣》を盗み出した
ブリン界最強の敵フッポンなのか――?
さらに、病院に駆けつけたソフィにガプソンは、妻の死の真相を語る。
ソフィの母はフッポンとの闘いが原因で命を落としたのだ…。
もはや、このブリン界最大の危機に立ち向かうことができるのはソフィしかいない。
恋をとるか、武術をとるか――どうするソフィ!?
『猟奇的な彼女』『僕の彼女を紹介します』『僕の彼女はサイボーグ』の
クァク・ジェヨン監督の《彼女シリーズ》新作「最強☆彼女」を見ました。
チケットショップに寄ったら、
この映画のチケットが980円也で売っていたので、迷わず購入、
見てきました。
結果なんですが、この作品もお値段相当作品でした。
2, 000以上払ったら損した気になるかも。
ヒロイン、ソフィ役の女の子、忘れてましたが、
『甘い人生』『サッド・ムービー』のシン・ミナ。
キャラが違いすぎるので気がつかなかったですが、
過去作のシリアスな役より、本作の三枚目のほうが俄然チャーミングです。
美人で人なつこい性格だけど「彼氏いない歴20年目」の怪力女、
という「うる星やつら」みたいなお馬鹿な設定が傑作で、
大学に遅刻しそうになると、
家々の屋根を飛び越えて疾走し、
自動車に衝突しても「ごめんなさあい」とニコニコぺこぺこ。
それが同じ大学のアイスホッケー部のイケメンの先輩に一目惚れしロケット・ダッシュ。
周りじゅうに騒動を巻き起こす。
――という出だしは絶好調です。
けれど、実は彼女は武芸の達人、という裏設定が出てくるあたりから
ドラマが迷走。
クァク・ジェヨン監督の悪い癖だけど、この作品も
はじめと終わりでは別に話になってしまってます。
自分のことを、怪力の「モテない女」と思い込み、
懸命に「可愛い女」になろうと努力する前向きかつ健気な“彼女”を
私たち観客はもっと見続けたいのであって、
親の敵だの、失われた記憶だのは邪魔臭いですね。
幼馴染で、ソフィに片思いの別の大学生イリョン
(「僕らのバレエ教室』『台風太陽 君がいた夏』のオン・ジュワン。」
が、同じく怪力を発揮しつつ、やきもち焼いてどたばたを
起こすあたりは、なかなか笑わせます。
スズキのバイクが欲しくて、
ホッケー部のイケメンの先輩のバイクをぺろぺろ舐めちゃうとことか、
(比ゆではなくて、本当に舌でなめる)
コインランドリーで、おぱんつ一枚になるところとか、
悲鳴を上げるくらいおもろいので、
そのキャラのまま、最後までつっ走って欲しかったんですけどねぇ。
『マトリックス』シリーズなどハリウッド大作に参加してきた
武術監督、ディオン・ラムが最先端CG技術を駆使した
ファンタジックなアクション・シーンを演出してます。
廃墟で戦う敵味方の姿が、
背後の高層ビル群にシルエットとして映るところとか、
部分的にはハリウッドを越えるような凄いイメージも出てくるんだけど、
だったら初めから「現代版、グリーンディスティニー」として
脚本を立てるべきなんですよ。
(あっ、書いちゃった。ネタバレね、これは)
でもま、久しぶりに美男美女が叫ぶようにセリフを畳み掛ける
テンション高い“韓流”作品が見れて、それはそれで楽しかったです。
クァク・ジェヨン(監督)/
1959年5月22日生まれ。
慶照大学物理学科卒業。
1989年、『雨の降る日の水彩画』で長編監督デビュー。
「秋の旅行」(91)、「雨の降る日の水彩画2」(93)を経て、
2001年に発表した『猟奇的な彼女』が大ヒットを記録。
韓国で500万人を動員し、第39回大鐘賞脚色賞を受賞した同作は、
米ドリームワークスがリメイク権を取得し、
日本でもドラマ化が果たされるなど、世界規模での話題を呼んだ。
その後も、母娘二世代の恋を描いた『ラブストーリー』(03)や、
『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンと再び組み、
日本の韓国映画興行記録を塗り替える爆発的ヒットを記録した
『僕の彼女を紹介します』(04)と、ヒット作を連発。
このほか、卓越したストーリーテラーとして、
イ・ビョンホン主演『恋愛中毒』(02)では脚色、
『ピアノを弾く大統領』(02)、『デイジー』(06)では脚本を担当。
2008年には、綾瀬はるか主演『僕の彼女はサイボーグ』で
日本映画界にも進出を果たし、アジア各国から大きな話題を呼んだ。
監督インタビューよりメイキングに関する話題を再録します。
Q:最強☆彼女」のアイデアはどこから。
子供のころから李小龍(ブルース・リー)や
成龍(ジャッキー・チェン)など香港のアクション映画が大好き。
武術映画を作る夢が実現した。
Q:これまでとは違いアクションの多い映画ですが、撮影で苦労したことは?
真夏に撮影したため、とにかく暑かった。
特に俳優陣は、
ワイヤー・アクションで専用の厚手のスーツを着なくてはいけませんでしたから。
オン・ジュワンさんは、
ワイヤー・アクションで壁にから落ちるシーンで倒れたことがありましたし、
水中のシーンで深く潜りすぎて、鼓膜が破れて出血していたことも。
もちろんすぐ病院に行ってもらいました。
それだけ体当たりで挑んでくれたということですね。
また、劇中で出てくる花畑のシーンは大根の畑で撮ったのですが、
大根の花が咲くということは、根元が腐っているということなんです。
その臭いの中で10日間撮影した時は大変でした。
Q:「最強☆彼女」で一番苦労したところは。
ワイヤー・アクションが多かったこと。真夏の撮影で暑く、雨も多かった。
資金面も大変で、今までで一番苦労した。
Q:撮影前後で主演3人の印象は変わりましたか?
一番変わったのはオン・ジュワン。隠れた魅力をたくさん発見できた。
次もまた彼と撮りたい。
(ヒロインの)シン・ミナは、まだまだ研究しなければいけない部分が多い。
ユゴンには申し訳ない気持ち。ほかの2人がメインになってしまい、
彼の力を100%発揮させられなかった。
オン・ジュワンは体当たりで演技に集中してくれた。
カットの後に倒れたこともあった。
ワイヤー・アクションでぶつかって倒れたり、
水中シーンで深く潜りすぎて鼓膜が破れ、耳から血を流したことも。
これで兵役免除になるかと思ったが、入隊してしまったね(笑)
(オン・ジュワンは今年10月に入隊した)。
Q:今作もヒロインに強い女性が描かれていますね。こだわりは?
基本的に、ヒロインは芯が非常に弱く純粋で少女のようで、
見た目は強く見える女性であるようにしています。
女性が純粋できれいであれば男性はアプローチしにくいですが、
見た目が強いことで男性は気楽に接せるようになりますよね。
そのようなヒロインを表現しようと考えています。
また、美しくて強い女性には、男性にできないことができると思っています。
Q:そんなヒロインに対して男性は軟弱に見えますね。
映画の中に出てくるヒロインが強いから弱く見えるだけで、本当は強いです。
『猟奇的な彼女』の場合も男性が非常に女性に優しいですが、
優しいだけであって弱くはない。
強い女性とも付き合える強さがある。内的な強さを持っているということです。
Q:キャスティングで重要視していることは?
ヒロインはまず、透明感があること。
そして性格は“4次元”であること。
“4次元”とは最近韓国の若者の中で使われている言葉で、
どこに飛ぶかわからない、突拍子の無い、
そういったおもしろい思考の持ち主のことです。
相手役はヒロインが決まってからキャスティングするようにしています。
Q:チョン・ジヒョン、シン・ミナ、綾瀬はるか。みな透明感のある女優だ。
監督から見た共通点は。
透明感があって、頭が小さくて、八頭身の女性が好き。
性格は突拍子がなく面白い女性は、韓国で最近“四次元”と呼ばれている。
3人もそんな面を持っていると思う。
Q:コメディ要素が多くなるのは観客へのサービス精神ですか?
観客がどうすれば喜んでくれるのかまだわからないので、
サービス精神とはちょっと違うかもしれません。
だからまず自分が楽しめる、笑える作品を作っています。
真面目なところにコミカルな部分、コミカルなシーンからまじめな部分へ、というように。
自分自身へのサービス精神ですかね。
──「最強☆彼女」では香港映画のようなワイヤー・アクション、
韓国の純愛ドラマ的な部分など、いろいろな要素が盛り込まれている。
監督のサービス精神の表れか。真面目な場面にコミカルな要素を入れたのは、
純愛映画への照れがあったのでしょうか。
観客へのサービスというより、自分自身が楽しめる映画を目指すことを重視しています。
真面目な場面にコミカルな要素が出てきたり、
コミカルな場面から真面目な場面に変わったり、
(観客を)当惑させる要素が多いのは、自分自身へのサービス。
自分の楽しめる映画を作る過程で出てくるんです。
Q:劇中のBGMで使われている歌が、印象的ですね。
作曲家は「監督が好むメロディー、コードはいつも同じ。作りやすい」と言う。
今回の映画の劇中で使われている歌の歌詞は、
『僕の彼女はサイボーグ』の撮影時に私が書いたものを歌詞にそのまま引用しました。
Q:『猟奇的な彼女』で主演のチャ・テヒョンさんが、今回、
鳩にえさをやる男性役として少し出演されていますが、その経緯は?
チャ・テヒョンさんは、私の作品にこれからも必ず1シーン以上出てほしい俳優です。
彼は私のペルソナ、一番性格の近い俳優ですね。
出演の経緯ですが、直接出演を打診したら快く受けてくれました。
撮影では鳩がなかなか集まらず、
当初1日だけだった撮影が翌日早朝に延びても来てくれました。
Q:「最強☆彼女」の韓国公開が、予定より遅れた理由は?
複雑な事情が絡んでいるので、詳しくは言えない。
「最強☆彼女」が撮影されたころ、韓国では多くの映画が作られ、
資金面も明るかった。
その後、投資面での状況が変わり、公開できない状況に陥った。
(撮影から)2年後に公開できたが、韓国社会全体が暗い時期と重なった。
作品の明るい部分を見てもらえなかったのが残念だ。
Q:監督の作品には韓国のリアルな恋愛が描かれていますが、リサーチはどうやって?
リサーチは特にしていませんが、
私にはちょうど今回のヒロインと同じ年頃の娘が2人おりまして、
彼女たちと仲良くすることがリサーチになっているのかもしれないですね。
よく彼女たちの聴く音楽を聴いたりしています。
私は常に娘たちと一緒に観られる映画を作っていますし、これからもそのつもりです。
Q:男性的、女性的な視点の両方から見られる作品が多いですね。
これまでの作品では前半が男性的、後半が女性的な視点で描いたことが多かった。
初めにヒロインを紹介するため、男性側から見ることになる。
(ヒロインである)強い女性に対する観客の共感が得られた時点で、
女性的な視点に切り替わる。
私は単純に強いだけではなく、見た目は強く見えて、
芯が純粋で女性らしい人に憧れている。美しくて強い女性は、
男性に不可能なことも可能だと思う。
Q:北海道で作品を撮りたいと聞きましたが、次回作は?
北海道を舞台に作りたいですね。今は構想と準備中です。
冬に北海道で流氷を見て感銘を受け、
作品には流氷のシーンを入れたいので今冬か来年になりますね。
次回作はこれまでとは違うまじめな…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて『最強☆彼女』の頁をご覧下さい。
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