「ソウ2」DVD脚本レビュー
★映画基礎データー★「ソウ2」 2005年 アメリカ映画 監督 ダーレン・リン・バウズマン 脚本 ダーレン・リン・バウズマン リー・ワネル 出演 ドニー・ウォルバーグ |
mixi(ミクシー)「独身社会人映画ファンコミュニティ」に入ろう!
情報屋・マイケルが連続殺人犯・ジグソウとゲームに敗れて、無惨な死を遂げる。
日頃、マイケルから情報を得ていたエリック刑事は現場検証に赴き、
ジグソウからの挑戦的なメッセージを目撃。
ジグソウから与えられたヒントを元にアジトを掴んだエリックは
SWATらと共に乗り込むが、そこで見たものはジグソウ本人と数台のモニター。
モニターに出口のない館に閉じこめられた8人の男女が映っており、
その中にはエリックの息子・ダニエルの姿もあった。
遅効性の神経ガスを嗅がされた8人はあと2時間以内に解毒剤を見つけて、
注射しないと命はない。
ジグソウと8人、そして、エリックによる死のゲームが始まった。
各人に用意されたゲームで一人、また一人と命を落としていく。
果たして、彼らは生き延びる事は出来るのか。
8人の共通点とは何なのか。
自ら姿を現して、ゲームを仕掛けたジグソウの狙いとは一体!?
前作『SAW』の監督・脚本を手がけた
ジェームズ・ワン、リー・ワネルが製作総指揮に回り、
弱冠26歳のダーレン・リン・バウズマンが監督しています。
前作の成功を受けて制作会社ライオンズゲートは一年以内の続編発表を決定、
深作欣二監督の映画『バトルロワイアル』に影響を受けてバウズマンが書いていた別作品
“The Desperate”の脚本をワンとワネルが『SAW』の続編として
リライトしたと伝えられています。
前作ほどの特急撮影ではありませんが、今作品も
三週間ほどで、ひとつのサウンドステージに27のセットを立て込み、
2005年の春の五週間の制作スケジュールで完成させています。
『シックスセンス』の冒頭で自殺する男を演じていたドニー・ウォルバーグが主演。
ショウニー・スミス、トビン・ベルが前作と同じ役で再登場している。
この手の映画は観客をワッと驚かせて何ぼのものなので、
続編作りは手段が限られるだけに、苦しいでしょう。
別アイディアの脚本を続編用に書き換えるというのは、
発想の転換としては手っ取り早い方法です。
ただし書き換え方をどじると「オーシャンズ12」のように木に竹を繋いだような
てんでんばらばらな話になってしまいますので要注意。
ひとつのサウンドステージに27のセットを立て込み…、
そういえば、前作以上にアウトドアの場面が少なかったですね。
夜の場面がちょびっと入るのみで、
前編狭苦しげなセット撮影。
役者さえダウンしなければ昼夜お構いなしに、
ぶっ通しの撮影が出来そうです。
8人が閉じ込められるあのお化け屋敷みたいな家は脚本上、
もともと麻薬の密売所であり麻薬を隠れて楽しむ為の隠れ家だったものを、
ヤク中をこの上なく憎むジグソウが私設監獄として改良したもの、
となっているようです。
だから人気の無いところにあって、
幻覚症状を起こして暴れも壊れないだけの頑健さがあるのです。
ショウニー・スミスが、“ヤク中館”に閉じ込められるのは、
その設定上も意味深なわけです。
ねたばれ改行です。
一箇所に閉じ込められたグループがタイムリミットのある中で
殺し合いを強要される。
外の世界に逃げるという選択肢は禁じ手になっている。
助け合えば逃げ出せると主張する主人公に、
殺し合いに熱中する敵役の登場。
なるほど脚本を解析すると、中身は「バトルロワイアル」そのものではありませぬか。
ドラマとして前作と今作どちらが優れているかといえば、
私はやはり前作に軍配をあげたいです。
ジグソウという敵に対して虜の二人のどん底の抵抗が、特にラストは
ヒューマニズムを感じさせて悲惨な話でありながらどこか突き抜けて痛快でしたが、
この作品ではむしろ世界全体がジグソウに飲み込まれて御仕舞い、
という幕切れでしたから。
いやそれで良いのだ。それこそがホラーの王道ではないか、
という考え方もあるかもしれないです。
どう映画と向き合いたいか、どんなテーマなり世界観なりが好みか、
で意見が分かれると思いますね。
トップページ(映画製作裏話、映画と原作比較レビュー)戻る。