「少林サッカー」映画製作裏話

「少林サッカー」ポスター★映画基礎データー★
「少林サッカー」
 2001年 香港映画  112分
 公式サイト http://www.shorin-soccer.com/
 監督・脚本・主演: チャウ・シンチー
 ( 「食神」)

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ある事件から自慢の右足を折られてしまい、
その後、チームオーナーでかつてのチームメ一流のサッカー選手だったのだファン
(ン・マンタ「男たちの挽歌」)は、
イト、ハン(パトリック・ツェー)の下で雑役に甘んじていた。
ある日ファンは、街で屑拾いをしながら少林拳を世間に広めるため熱心に説いて回っていたシン
(チャウ・シンチー)と偶然に出会う。
少林拳で鍛えた彼の脚力に気づいたファンは、シンにサッカーをしないかと誘った。
そしてファンが、過去の骨折事件を実はハンが仕組んだものだったと知って、
ハンとサッカーで対決することを誓うのだった…。
「少林サッカー」はサッカーのプレイにカンフーを取り入れた?という、
少林拳とサッカーを融合させ、信じられないほどおバカで可笑しく楽しい映画です。
ワイヤーアクションとCGを駆使し、ありえないサッカー技を見事に映像化してます。

チャウ・シンチー主演、監督、脚本のワンマン映画です。
「ゴッドギャンブラー」「食神」などでコアなファンのいる監督ですが、
作風はいたってお下劣なコメディー路線まっしぐら。^_^;

香港ではジャッキー・チェンを追い抜く人気者のようです。
ひろく人望があり、
本作品でも過去の彼の作品でヒロインを勤めているセシリア・チャン
(「星願 あなたにもう一度」「東京攻略」)や
カレン・モク(「キッチン」「あなたのいた夏」)が準決勝の対戦相手として登場。
ヒゲをはやしたサッカーの男装の麗人(?)のツートップで少林チームに切り込み、
ワイヤーアクションでジェット・リーばりに空中乱舞します。すごいっ。

そういえば、シンチー作品ではヒロインはろくな姿で出てきません。
今回もムイ役のヴィッキー・チャオ、メチャメチャかわいい彼女に
強引に「エイドリアン」役をやらせようと顔面特殊メイクのブス顔に。
それだけじゃ気がすまなかったようで、ラストには「火星人」にされてしまう。
(「食神」ではカレン・モクが片目で出っ歯の料理人役でナタを振り回していたそうな)
監督は、なんか美人に恨みでもあるでしょうか?
「夜出歩くな、でくわした人が驚くぞ」
なんていって、ムイまで一緒になってげらげら笑ってる。
こういう笑いのとりかたは反則ではないですかぁっ。

「少林サッカー」には初期公開版と追加撮影分を含む完全版の2バージョンあるそうで、
現在日本で公開中のものは、完全版の方です。
(「歌手になりたかった男」がムイの饅頭屋の前で踊り出す場面と、
ムイが饅頭屋の女主人と喧嘩する場面が追加。
逆に初期公開版のNGシーン集は完全版では無くなっている。)
美人がバナナの皮にひっくり返ったりと、
ギャグのセンスはホイ三兄弟が「MrBoo!」シリーズをやっていた時代と大差ないので、
サッカーの練習が始まる前までのエピソード、
サッカーを始める前に、少林寺バンドを結成して歌を唄う辺りはやや退屈。

カッコ悪い主人公たちがとことん虐められて逆襲に転ずるという全体のお話は、
香港映画の伝統芸ですか。
貧民ギャグと言うか、
主人公たち貧乏人のいじましさ加減を笑いのめすところは徹底的です。
私が笑ったのは、少林チームが予選を勝ちあがって、
運動靴のスポンサーがついてお店で靴を提供するところ。
笑顔で握手しようと手を差し出すスポンサー達を、邪魔だとばかりに鉄拳で殴り倒し、
ぎゃおおおっとか喚きながら運動靴を奪い合う。

ジャッキー・チェンがそうであった様に、
身体を使った殺陣がらみのお笑いシーンになると俄然面白くなって、
蹴り足の寸止めで、
相手の髪が衝撃波(?)でなびく辺りからオリジナリティの有る笑いがスクリーンに炸裂します。
 シンチーはキャプテン翼のファンで、
「あのキックしてからゴールするまで三十分かかって、
『つづく』になるところが大好き」だそうで、
コミックを実写に置き換えたような爆笑シーンを意図的に仕掛けてます。
 シンチー監督は本来拳法の達人という訳ではないのですが、
ブルース・リーに心酔していて、
脚本が難航して2年の長期に渡る製作期間中、
せっせと身体を鍛えていたそうで、見事な腹筋を見せています。
少林サッカーにはブルース・リーねたのギャグが出てくるのは、
別に「古い」訳ではなくて監督のこだわりだったのです。
 香港映画祭で7部門を制覇した本作は当然続編を製作予定で、
今現在海外公開むけのプロモートの傍ら監督は続編脚本執筆中…。

ところが、中国本国の少林寺がアヤを付けて来てパート2話は頓挫してます。
残念ですねえ。


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