「SOMEWHERE」

「SOMEWHERE」映画チラシ■作品基礎データ
「SOMEWHERE」
2010年 アメリカ映画
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ エル・ファニング

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ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)は、
LAにあるホテル“シャトー・マーモント”で生活している。
フェラーリを乗り回し、パーティでは酒と女に溺れ、
セクシーなポールダンサーを部屋にデリバリーする彼の日々は、
表面的な華やかさとは裏腹に、実は孤独で空虚だ。

ある日、ジョニーは骨折した腕のギプスに、
誰かがサインする気配を感じて目を覚ます。
それは前妻レイラと同居する11歳の娘クレオ(エル・ファニング)だった。
夜までクレオを預かったジョニーは、
スケートリンクで優雅にターンする娘の姿を見て、目一杯の拍手を送る。

クレオを家へ送り届けると、
乱痴気騒ぎに明け暮れるいつもの毎日が、また彼を待ち受けていた。
新作の取材に応え、特殊メイクの型取りをし、俳優としての仕事をこなすジョニー。
だが、どこかしっくり来ない。
隣室の女と情事を交わし、部屋を出ると、そこには荷物を抱えたクレオが再びいた。
レイラが突然家を空けるため、キャンプまでの間、
クレオはジョニーのもとで暮らさなければならなかった。
ジョニーの友人サミー(クリス・ポンティアス)を交え、
体感型のギターゲームやWii Sportsに熱中する3人。

数日後、授賞式に参加するため、
ジョニーはクレオをともなってイタリアに到着した。
用意されたスウィートはプール付き。だがクレオが寝た隙に、
ジョニーは部屋に女を招き入れ、朝食はなぜか彼女を加えた3人で取ることになった。
盛大な授賞式に参加するも、疲れ果てたジョニーとクレオは逃げるようにシャトーへ戻っていく。

シャトーで過ごす二人の時間は穏やかだった。
ジョニーの肩にもたれ、うたた寝するクレオ。
ジョニーがまだ寝ている間に朝食の支度をするクレオ。
卓球、プール、読んでいる小説の話……それは父と娘が触れ合う、
ごく普通の風景だった、本来なら。

クレオと別れる日が遂にやって来た。
車中、クレオは泣きながら言う。
「ママはいつ戻るんだろう? パパは忙しいし……」
ジョニーにはクレオを抱き寄せることしかできない。
別れ際になって、彼はようやく口にすることができた。
「傍にいなくてごめん」
ひとりきりで帰ったシャトーの部屋はいつもとまるで違っていた。
たまらずレイラに電話して、「こっちに来れないか?」と泣きながら告げるジョニー。
しかし……。

ジョニーはホテルをチェックアウトして、フェラーリをどこかへと走らせていく。
そして彼は辿り着いた。フェラーリを捨て、もう一度歩き始められる場所まで。


『マリー・アントワネット』から4年。
第67回ヴェネチア映画祭を制したソフィア・コッポラ待望の新作は、
すさんだセレブ生活を送る俳優の父と、
ティーンエイジャーになる一歩手前の娘が過ごす、
かけがえのない日々を描いたハートフルなヒューマンドラマ。
女と酒に溺れるハリウッド俳優、ジョニー・マルコに扮するのは
『バック・ビート』『パブリック・エネミーズ』のスティーヴン・ドーフ。
きらびやかなスターの生活に埋没しながら、
どこか憎めない哀愁漂う役柄を、自身の俳優人生に重ねて見事に好演している。
娘クレオには、弱冠12歳にして
『バベル』『ベンジャミン・バトンの数奇な人生』など、
多くの作品に出演してきたエル・ファニング。
ソフィアがこれまで描いてきたセンチメンタルな少女性を、
汚れない瞳とファッションに体現し、みずみずしい存在感を放っている。
父フランシス・フォード・コッポラが製作総指揮、
兄ローマン・コッポラが製作を務め、
撮影は『エレファント』『ラスト・デイズ』といったガス・ヴァン・サント監督作で
鮮烈な映像日を残してきたハリス・サヴィデス。
『ロスト・イン・トランスレーション』にも楽曲を提供したフェニックスが
音楽を担当し、スウィートでメランコリックなメロディを劇中に響かせている。
ソフィア自身が父と過ごしたシャトー・マーモントでの思い出や、
二児の母でもあるその実感を投影したパーソナルな家族の物語はあたたかく、
そしてほろ苦い。
クレオとの心の交流はジョニーを変え、彼を導いていく。ここではないどこかへ。


「SOMEWHERE」見ました。
ヴェネチア映画祭で金獅子賞を受賞した作品です。

ソフィア・コッポラが「アントワネット」以来、四年ぶりに監督した映画です。

売れっ子らしいけれど、人間的には全くの駄目駄目な俳優、ジョニー・マルコ。
そんな彼には別れた妻との間に11歳の娘がいる。
妻はある日、娘クレオを彼に預け姿を消す。

…とこんな風に書くと2011年版クレイマークレイマーという気もしなくもない。

特に娘の世話をしているというのではなくて、
猫の子でも遊ばせているみたいに部屋に住まわせている。

自分がモデルか?という質問を監督は否定しているが、
他方で普通の女の子が出入り出来ないところに連れて行って貰った事等が
ストーリーに反映されている事は認めている。スティーヴン・ドーフって誰?なのですが、
ダコタちゃんの妹、エル・ファニングと言う子も普通の女の子で、
”天才少女現れる”みたいなオーバーな冠は付かないです。

娘の現れる前のジョニーは、
なんの自覚もない何者でもない男ですが、
娘と暮らして、自分が孤独である事に気が付いてしまう。

30代の孤独が上手く表現されています。
だからこれは「クレイマークレイマー」じゃないです。

この作品を見て改めて思うのだけれども、
孤独は世代ごとにその姿が違って来るのだな。
十代の自我の確立に伴う成長の一部である孤独と、
死と老いの影が落ちる四十代以上の孤独とどちらとも違う。

だからジョニーの孤独はまだまだ若いし、
どうやら娘を引き取れば、とりあえず寂しくはなさそうです。

家族がいても孤独である、
というところへはこの話は踏み込んではいない。

ほとんどドラマらしい出来事は起きず、
きわきわの感情描写が続くのだけど、
見ていて飽きる事はなかったです。

大監督で名脚本家でもあるコッポラ監督の娘が、
脚本の行間を突く私小説のような作品の名手というのも面白い話ですが。

ソフィア・コッポラ監督のインタビューを採録します。

●スティーヴンとエル、二人が父娘を演じる上で何か準備されたのですか。
実際にスティーヴンにエルを学校まで迎えに行ってもらったんです。
「エルを学校へ迎えに行って、その後二人で楽しんで・・」とお願いをしました。
いろいろなことを一緒にやることで、二人の間に絆ができました。
これはとても大切なこと。
そのおかげで、撮影を開始する頃には二人ともリラックスすることができたと思う。
あとは、ジョニーの友人を演じているクリス・ポンティアスとも一緒に
ボーリングに行ったりと、みんなが仲良くなれるよう、いろいろやってみました。

●学校に迎えに行くというのは、エルのために、ということでしたか。
いえ、二人のためです。
これは父から学んだのですが、シーンを撮影する際、
キャラクターたちに偽の思い出を作らせることでいい効果が得られるみたいです。
撮影の一週間前に初めて会った者同士、
という感じがしなくなるくらい馴染んでもらいたくて。
だからみんなでボーリングにも行きました。
スティーヴンは彼女のバレーボールの試合も見に行きました。
普通の父親と娘が一緒にするようなことを、二人にはしてもらいたかったんです。
その二人の関係が映画にも反映されるようにね。

●母になられたことが、SOMEWHEREのストーリーにも反映されていますか。
はい。私は脚本を書くときには、
常に自分の経験に基づいたものを書きたいと思っています。
親であることがどれほど自分に影響を及ぼすか、
いかに自分の考え方を変えるかなどを、
娘を産んだ後1年間休養をとって娘とずっと一緒にいる間考えて過ごしました。

●SOMEWHEREを完成させるまでにどのくらい時間がかかりましたか。
昨年の夏に撮影をして、脚本を書いたのはその前の年の夏でした。
初上映するまでは、このプロジェクトを終わらせることに集中していました。
私はポスターや何かにも関わりたいので。
この作品が世の中に出て行ったので、これから脚本書きに戻ろうかと思っています。
ただ書くのは・・私の場合特に書き始めが難しいですね。あの最初の白紙のページが・・・。

Q:この映画のアイデアはどのように生まれたのでしょうか?

『マリー・アントワネット』を撮影したあとで、
あの作品はすごくガーリーだったから、
今度はちょっとイメージを変えて主人公を男性にしたのがきっかけね。
かといって、男性目線だけで描いたわけでもなく、
彼の娘もメインキャラクターとして登場するの。
大人になりたいって年ごろの微妙な女心も描きたかったのよ。

Q:あなたの言う通り、豪華絢爛(けんらん)な『マリー・アントワネット』
の世界とは打って変わって、とてもシンプルなスタイルでした。撮影はいかがでしたか?

『マリー・アントワネット』のときは、ものすごく大勢のスタッフがいて、
衣装もゴージャスでとにかく大きなプロジェクトだった。
でも、この映画はたった2人のキャラクターに集中して描くことができたから良かった。ロケも自分がよく知っているロサンゼルスだったし、リラックスしながら撮影できたわ。

Q:この映画は、娘さんが生まれてから初めての作品ですよね。何か変化はありましたか?

撮影中もよく現場に連れていっていたわ。
というのも、撮影が始まると朝も早いし、
外に出ている時間が長くて娘と一緒に過ごすことができないから。
現場に連れていけば一緒にいられるし、今回みたいに小さな撮影隊で良かったって思うわ。
この映画のあとに2人目の子どもが生まれたんだけど、
今はゆっくりした時間を子どもたちと過ごしているわ。

Q:2番目の娘さんはコジマっていう名前なんですよね?

そう! わたしとボーイフレンドで相談して決めたのよ。
日本人の名字にもあるのよね。
すごく面白いんだけど、コジマはもともとイタリア系の名前で「宇宙」という意味を
持つの。

Q:ハリウッドでも小説などを原作に映画化することが多いですが、
あなたはゼロから脚本を作り上げていきますね。ライティングプロセスを教えてください。

まず最初に、自分がどんな映画を観たいかを一番に考えるの。

Q:ハリウッドのカリスマ的なホテルでもあるシャトー・マーモントを舞台に選んだのは、
どこに惹(ひ)かれたからでしょうか?

シャトー・マーモントは、もともとわたしのお気に入りのホテルだったの。
父が撮影現場に連れていってくれたときの話なんだけど、
みんな現場近くのホテルに泊まって生活していたの。
そのときの思い出を描くのに、
シャトーはすごくLAっぽくて、ぴったりのロケーションだったわ。

Q:スティーヴン・ドーフとエル・ファニングは最高の演技を見せてくれましたね。

本当にそうね。エルは最高にスイートな女の子よ。一緒に東京に連れてきたかった! 
彼女はすごく頭が良くて、
こちらが見たいと思っている演技をそのとおりにしてくれるから。
スティーヴンは、若手のころから注目している俳優だった。
彼はもう若手俳優ではなくなって、
これからさらにステップアップしていくところだったから、
パーフェクトなタイミングだったわ。

Q:スティーヴンとエルは現場でも仲良しだったんですか?

男の人にとって、あの年ごろの女の子と話すのは緊張しちゃうと思うんだけど、
スティーヴンには年の離れた妹さんがいるそうで、リラックスしていたわ。
すごく優しくて面倒見のいい人だから、いつもエルに話しかけて、
2人はとても仲が良かったの。

Q:演出に一番苦労したシーンはどこでしたか?

車の中で会話するシーンは、脚本を書いているときに想像していたより、
はるかに大変だったわ。
車が揺れるし、音もうるさいし狭いし、撮影があんなに難しいと思わなかった。

Q:逆に、一番楽しめたシーンはどこですか?

わたしのお気に入りのシーンでもある、プールのシーンね。
お天気もすごく良くて、朝から気持ちのいい日だったから覚えているの。

Q:お父様のフランシス・フォード・コッポラ監督は現場にいらしたんですか?

1回だけ来たわ。父はわたしにアドバイスをしたりしないの。
いつも、自分の撮りたいように撮りなさいって、励ましてくれているわ。

Q:この映画は、ハリウッドのセレブリティーである父と娘の関係を描いた物語ですが、
あなたの記憶を基に作られたシーンはありますか?

全部というわけではないけど、いくつかはそうね。
自分の子ども時代の思い出をたどると、
父がわたしたちをフィルムフェスティバルや授賞式、
ラスベガスのカジノに連れていってくれたり、
この映画に出てくるようなことと同じような体験をしたわ。
すごくエキサイティングで、楽しかった。
映画のジョニーみたいにピアノを弾いたりはしなかったけどね。

Q:ジョニーのモデルは、お父さんとは別にいたんですか?

彼のモデルは一人じゃないの。
わたしの周りにいるいろんな人から聞いたエピソードにインスパイアされて生まれたのよ。
一番のスタートは彼の名前だったわね。
ジョニー・マルコって何だかムービースターでいそうな名前でしょ。

Q:もし、あなたのお父さんがフィルムメーカーではない、
普通のサラリーマンだったとしたら、この作品はどんな映画になっていたと思いますか?

父がフィルムメーカーだったことが、
わたしの人生に大きく影響しているのは間違いないわ。
父親が監督でも、まったく関係のない世界で働いている人もいると思うけれど、
わたしの場合は、父親の影響をすごく受けた。
映画の作り方はほとんど父から学んだし。
ハリウッドは、女性監督にとってタフな業界だけど、
そこで自由に作品が撮れているのも父がたくさんの人たちに愛されている
おかげだと思っているから。
もし父が映画監督でなかったら、きっとここにわたしはいないと思う。
映画を作ることに興味すら示さなかったかもしれないわ…



以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1299114
にて「somewhere」の頁をご覧下さい。



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