「スパイダーマン」DVDレビュー

「スパイダーマン」ポスター★映画基礎データー★
「スパイダーマン」
 2002年 アメリカ映画  122分
 公式サイトhttp://www.spider-man.jp/
 監督サム・ライミ
 出演:トビー・マグワイア/ウィレム・デフォー

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サム・ライミ監督は前作「ギフト」「ダークマン」が自分的には大当たりでした。
「スパイダーマン」はアメリカ本国でも「エピソード2」を撃墜する興業成績です。

 ヒロインのキルスティン・ダンスト。
私は「チアーズ」見損こねてますが、
かつて彼女、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の少女吸血鬼、クロウディアをやっていましたね。
他にも「ジュマンジ」でロビン・ウィリアムと共演してます。
なんか、映画とともに大きくなってる人ですね。「スパイダーマン」は"十代最後の作品"なのだそうです。わかあぃ。
「アントワネット」でついに主役を張ってます。


 苦悩するヒーローはアメコミの伝統です。
原作発表が1962年からですから、
今のセンスで見ると苦悩振りがいささかかったるいですが、
往年のファンへのサーヴィスとも考えられます。
(私は「X−MEN」の翻訳版を5巻目まで読んでますが、
話のクサさ加減は映画版の比ではなかった。
でも、くさいほど愛しているぜぇというファンは入る筈。)

 正義の味方、始める前にまずレスラーを始める。
ピーターのいいかげんなコスプレといい、めちゃめちゃ面白かった。
超人になって最初にしたことが小遣い稼ぎ。
ピーターが「ヒューマン・スパイダー」と名乗ったのをレフリーが「スパイダーマン」と言い直してしまう。
涙出るほど笑った。
スパイダーマンってリングネームだったんだ!

 グリーン・ゴブリンのマスクも「ありゃお手製か?」って、
疑問を投げかける人がいるのは不思議。当然お手製ですとも! 
バットマンに登場した歴代怪人達だってぜえんぶお手製のコスプレで出て来たに決まってるでしょうに、
何をいまさら驚く必要があるのか?

ティム・バートン監督の描く「バットマン」で、
ブルースウェイン卿が真っ暗な秘密基地でラバー製のバットスーツを眺めているシーンの方が
よっぽどフェチっぽいのではないか。
トビー・マグワイヤがスケッチブックにサインペンで、
コスチュームのイラストを書き書きしてる方がきゃわいいではありませんか。

 敵味方で戦いながら愛と正義を語り合っちゃう馬鹿っぽさ、いいですねぇー。
 ウィレム・デフォーは役柄を楽しんでいた様です。
あの2重人格悪人。
「スピード2」の哲学がありそうで実はただの金の亡者だった敵役より遥かに楽しい役です。
それとあの編集長の守銭奴ぶりと無理解さ加減は絶品。
お巡りさんも「逮捕するーっ」て、スパイダーマンは平成ガメラと一緒か。

 絵ずら的には、アドバルーンの浮かんでいる街角とバルコニーを挟んでの空中戦が良かったです。
あっちでヒロインが悲鳴を上げ、こっちで子供が破れた気球の下敷きになりそうになって、
駆れずり回って空飛んで正義の味方は大忙し。

 でも話が後ろへ行くにしたがって、
スパイダーマンとグリーン・ゴブリンの個人的な泥試合の様相を呈してきます。
クライマックスに向かって話がでかくなるアクション物が多い中で、
内側に向かって落ち込んでいく構成は珍しいのではないでしょうか。ここいらへんがサム・ラミイ監督ッぽいです。

続編を睨んでのオチだろうという意見は多いのですが、それは違うと思うな。
2,3は出てますが、ここで言いたいのは演出論。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」 ピーターはそれを全うしようとして悲しみを背負う。
「ダークマン」なんてもっと哀愁があり、
ラストでは群衆の中でダークマンがひっそりと愛する女を見送り、
"君が振りかえればいつでもそこに僕がいる。" 
いってみればただ独りの恋人の為に闘う。
無償の愛こそヒーローの証。
スパイダーマンは青春映画だし、"ヒロイズム"というのは"永遠の片思い"ということなんです。

 9.11事件で本作品はクライマックスが撮り直しになっていたそうですが、
残念なことに没になった方の特報版やポスターを私は見ていません。
マーベルコミックスは、
消防士たちとともに人命救助に向かうスパイダーマンの姿を表紙にのせてます。
映画のスパイダーマンもラストでエンパイヤステートビルの
鉄塔上の星条旗の隣で決めポーズを取って
「(ぼくは)君の街のスパイダーマン」というのがラストのセリフでした。
ニューヨークタイムズは、マーベルコミックスの表紙を転載し、
「彼は永遠にこの街の市民である」、と批評文を載せたということです。


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