「ツリー・オブ・ライフ」
■作品基礎データ 「ツリー・オブ・ライフ」 2011年 アメリカ映画 脚本・監督:テレンス・マリック 出演:ブラッド・ピット |
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1950年代半ばの中央テキサスの小さな田舎町。
幸せな結婚生活を送るオブライエン夫妻と、彼らの子供である3人の兄弟。
父は、信仰に厚く、男が成功するためには「力」が必要だと考えている厳格な男。
母は、自然を愛で、子供たちに対しては精いっぱいの愛情を注ぎこむ優しい女。
だが、3人兄弟の長男ジャックの心は、そんな両親の狭間で常に葛藤していた。
大人になって「成功」したジャックは、深い喪失感の中、
自分の人生や生き方の根源となった、
テキサスの小さな街で家族とともに過ごした少年時代に想いを馳せる・・・。
「父さん、あの時の僕はあなたが嫌いだった・・・。」
『ミスティック・リバー』と『ミルク』で2度のアカデミー主演男優賞に輝き、
監督としても才能をみせるショーン・ペンと、
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』や『Mr.&Mrs.スミス』などで
日本でも高い人気を誇るブラッド・ピットが自ら出演を熱望。
ピットが父を演じ、ペンが息子を演じたことで大きな話題を呼んでいる。
ピットはこの作品の映像化を実現させるために、製作にまで名を連ねた。
脚本・監督を務めたテレンス・マリックの映像感性に包み込まれ、
その流麗な語り口に、みるものは深い思いに惹きこまれる。
『地獄の逃避行』(1973)、『天国の日々』(1978)、『シン・レッド・ライン』(1998)、
そして『ニュー・ワールド』(2005)の4作品を生み出しただけなのに、
“伝説の監督”と呼ばれ、「アメリカ映画界でもっとも秀でた監督」
と熱烈な支持を集める存在だが、本作をみればそうした讃辞も得心がいく。
撮影は『ニュー・ワールド』で組んだエマニュエル・ルベツキ。
衣装デザインは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のジャクリーン・ウェスト、
製作デザインは『天国の日々』のジャック・フィスク。
音楽は『クィーン』のアレクサンドラ・デブラが加わり、
さらにVFXコンサルタントとして『未知との遭遇』や『ブレードランナー』が
忘れ難い重鎮ダグラス・トランブルも参画している。
ステージを中心に活躍するジェシカ・チャステインが母親役に抜擢され、
『ブラック・ダリア』などで知られるアイルランド出身のフィオナ・ショウも
祖母役で顔を出す。一方で、
キャストの90パーセントがテキサスに住む素人で構成。
カンヌ国際映画祭2011のコンペティション部門に出品され、
パルムドール賞に輝いた。
「ツリー・オブ・ライフ」見ました。
カンヌ映画祭でバルムドール賞を受賞した作品。ブラピの主演だというので、ともかく見に行きました。
予告編から内容が見当つかない作品でした。
実際見て、思ったより難解な作品、という訳ではありませんでした。
「2001年」を今風に再映画すると、こんな感じかな、
と書いてしまうとネタばらしになってしまうのでしょうか?
宇宙から恐竜までイロイロ出て来て、それが一体誰の視点だかわかりませんが、
生まれた我が子を見つめる父の視点だとして、やはりキリスト教的な世界感だと思いますね。。
どこかに超越者はいる。”彼”は唯一無二の存在で、
八百万神ではなく、仏陀の宇宙世界とも相容れない。
傲慢おやじがリストラでヘタレになるのは、可笑しいを通り越し哀しい。
それが長男の眼差しということなのだろうけれど、
成人した長男のバートはセリフが少なく、どんな思いで回想しているのか掴みづらい。
つまらない話ではなく、くだらない話でもない。
でもカンヌ映画祭のパルムドール賞というのはオーバーですね。
内的宇宙を映画にすると、やっぱりこんな風になる。
とすると「2001年」も宇宙生命体とのコンタクトを描いたように見せて、
キリスト教徒によるキリスト教精神世界を描いたインナースペースものにほかならなです。
家族の話なので次男や母がつねに登場していますが、
彼らの内面に立ち入る事はありません。
父親の側からではなく長男の側からのみ見た姿しか描いていない。
とすると、やっぱりこの映画の主人公は長男という事になります。
成人した長男に家族を語るセリフがないのは、
好きとか嫌いとかそういうレベルで語る思いがテーマじゃないから
と言う事なのだろうと解釈します、きっと。
寡作にもかかわらず、「伝説の映画監督」として名をはせているテレンス・マリック。
監督と脚本を手がけた第5作「ツリー・オブ・ライフ」は、
第64回カンヌ映画祭でパルムドールの栄光に輝いた。
アカデミー賞主演男優賞を受賞したショーン・ペンとダブル主演を務めた
ブラッド・ピットは、製作にも参加し、父と息子の葛藤(かっとう)を鮮やかに描き出す。
ピット演じる父親は、
ペン扮する実業家ジャック・オブライエンの人生に大きな影と多大な影響を与える。
幼少期の記憶をたどりながら、
父子の確執を軸に脈々と続く生命の営みに思いをめぐらせていく。
30年もの間温められ、マリック監督の内面が投影された同作は、
映画監督としてのメガホンを置いた期間に形となった。
だからこそ、ピットら映画界にとって「神秘」そのものだった。
脚本なしで撮影を敢行した前作「ニュー・ワールド」(05)から一転、
「ぎっしり詰まった豊穣(ほうじょう)」な脚本が用意された。
しかしそのまま演技に落とし込むのではなく、
マリック監督は日ごとのインスピレーションを柔軟に取り入れていったようだ。
「決して(脚本に)書かれた通りになるように、
無理矢理そのシーンをやらせるようなことはしたがらなかった」とピットは振り返る。
「(マリック監督は)人々が自由になれる自然主義のシナリオを、
セットアップすることに興味を持っていた。
彼はチョウチョウ取りの網を持って、
傍観者としてモーメントを捉えようとしていたんだよ。
その日の仕事や、その日にやろうとしている彼の考えについて書いて、
僕たちに渡すんだ。
その日に探求してみようとしていることを、さらに押し広げるためにね。
毎日が探検だったんだよ」
マリック監督といえば、
熟練した俳優と経験の少ない新人俳優やアマチュアを起用したキャスティングでも有名だ。
同作でもピットやペンをはじめとしたベテラン勢から、
ハンター・マクラケン、ララミー・エップラー、タイ・シェリダンという
テキサス出身の少年が共演を果たしている。
1万人以上の子どもたちの中から見出された3人は、
プロの子役ではなくまったくの素人だった。
少年たちの感受性や天性の素質を生かすため、
脚本や作品のストーリーは一切伝えられなかったという。
「テリーにとって、
3人が脚本を読んでこれから何が起きるのかを知ってしまわないようにすることが
重要だったんだ。
だから撮影当日、事前に少年たちと手短かに話をして、
どんなディレクションで進んでいくか、
どんな出来事が起きるのかを理解させるようにした。
それから、彼らに自然に反応させたんだ」
40を越える映画作品に出演し、長いキャリアを誇るピットは、
「ディパーテッド」(07)、「キック・アス」(10)などプロデューサーとしても
類稀(たぐいまれ)な才能を発揮している。
デデ・ガードナーらと製作に携わり、「編集の過程に興味がある」と吐露。
「自分が持っているフッテージを使って、
100もの違ったストーリーを語ることが出来るからだよ。
あるモーメントが、その前にあるモーメントに支えられているからうまくいく、
というのを見るのはとても興味深い。
または、支えてくれるものが周囲にないためにうまくいかないというのを
見るのも興味深いよ」
「自然の摂理と人間の本質」をあぶり出してきたマリック監督は、
宇宙や生命の起源を映像化することに成功した。
ピットから見たマリック監督は、
「彼は、そういうことをものすごく美しく撮影することが出来る
もっとも素晴らしいひとり」だ。
そして「その要素は脚本に入っていたよ。
だから、僕はセンセーショナルなものになることがわかっていた。
テリーがナショナル・ジオグラフィックの最も優れた撮影監督たちを雇い、
これらのイメージをとらえるために、
彼らを世界中のいろいろなところへ送っていたのを知っていたんだ」と述懐した。
同作で3度目となるアカデミー賞ノミネートがささやかれているピット。
新しい経験を積むことができた作品づくりは、
「あらかじめ考えたことではなく、撮影で偶然起きることを信頼すべきだと感じた。
もしそういうことを発見し続けることが出来るなら、それはやる価値があることだよ」
と俳優業を見つめ直すきっかけとなったようだ。
Q:本作ではパルムドールを受賞されていますが、そのときの率直な感想をお願いします。
受賞の知らせはどこで聞きましたか?
実は、(アンジェリーナ・ジョリー出演の)『カンフー・パンダ2』のプレミアに行く
途中だったんだ。聞いたときは……とてもハッピーな気分だったよ。
作品にかかわったすべての人のことや、テリー(テレンス・マリック監督)を思って、
とてもハッピーだった。
そして、(プロデューサーの1人の)ビル・ポーラッド、
この映画に投資してくれた彼のことも思ったね。
彼がいなければ、この映画はできていなかったんだ。
Q:受賞に関して、テレンス・マリック監督は何とおっしゃるでしょう。
彼はシャイな人だから、こんなに注目されていることに対して、
とても照れていると思うよ(笑)。
Q:この作品に参加した理由として、
自分が参加しないとこの作品が消えてしまうと考えたと話されていましたが?
僕が参加しなければ、間違いなく作られなかったかはわからない。
僕が知っているのはただ、今の映画界で、こういった種類の映画を作るのは、
とても挑戦的だということ。
出資者を見つけるのは、最も大変なことだということだよ。
プロデューサーとして資金面を助け、
確実に作品が日の目を見られるようにすることが、僕らの仕事だった。
Q:製作だけでなく、役者として参加することは、最初から決めていたのですか?
もともと僕が演じた役は、ほかの役者がやるはずだったんだけど、
家庭の事情があって、降板しないといけなくなった。
ほかの役者を探そうとしなかったわけじゃなかった。
この役をやれた俳優は、もちろんほかにもいたと思う。
でも……それでまた、映画製作が不確かな状態になってしまったこともあって、
テリーと話し合った結果、僕がやることにしようと決めたんだ。
Q:昔からマリック監督と仕事をしたいと思っていたんですか?
そうだよ。すごくね。
初めて『地獄の逃避行』を観たときから、僕は熱烈なテレンス・マリックファンなんだ。
Q:3人の子役たちは素晴らしかったです。
本作であなたは、厳しい父親を演じていて、彼らにつらく当たるシーンも多かったですが、
そういった演技をするのは大変でしたか?
確かに気を付けないといけなかった。なぜなら、少年たちを扱っているわけだし。
(つらく当たったりすることは)今後の人生に影響を与えることになりうる。
だから、撮影の合間には遊び時間をたくさん持つようにしたんだ。
皆でボールを投げ合ったり、自転車に乗ったり、ブランコに乗ったりね。
一方で、彼らに僕が時々かんしゃくを起こすこと、
そしてそのかんしゃくが、いつ起こるのかまったくわからないと思わせることも、
演技をする上で重要だった。
とてもデリケートなバランスだったよ。
でも、僕たちはとてもうまくできたと思う。
撮影が終わったとき、僕らはお互いのことが大好きになっていたからね。
これは、テリーが作り出す撮影環境が、どういうものかということの証なんだ。
Q:マリック監督の撮影現場とは、どういうものだったのですか?
普通の撮影現場にあるトラックや照明のような、
作り物だと感じさせるようなものが一切ないんだ。
スタッフみんなが、現場の近所にある本物の家で働いていた。
子どもたちは自分の衣装をいくつか与えられて、
その日に着たいと思う服を選んで着ていた。
それほどシンプルな現場だったんだ。
だから撮影も、彼らの日常のようなものだったよ。
遊び時間も実際たくさんあった。
もちろん学校もね。そして、その最中にときどきカメラが回るんだ(笑)。
カメラは彼らにとって、一番の邪魔者だったと思うよ。
彼らはとても自由に演じていたからね。
Q:完成した作品を観たとき、あなたの心を最も強く揺さぶったポイントはどこですか?
この映画は、宇宙の誕生と並べてみると、
僕たち個人の存在がいかに取るに足りないものか、ということを語っている。
マイクロ(小さなもの)とマクロ(大きなもの)の並列だね。
同時に、宇宙にはものすごい、未知のパワーがある。
その相関関係からすると、
これらのマイクロな出来事(家族の物語)にもすごいパワーがあって、
そのパワーは、僕らがどういう大人になるかを形作っていくと語っているんだ。
子どもたちにフォーカスすることで、そのテーマが、
とても美しく描かれていると思ったよ。
Q:生と死、家族といったテーマを持つ作品だということで、
この映画を製作している間、そういったことをよく考えたりしましたか?
そうだね。この映画は、僕たちの人生のはかなさというものにすごく気付かせてくれる。
僕たちはここに永遠にいるわけじゃないし、
僕たちが愛する人たちもそうだということをね。だから、今を大切にするべきなんだよ。
Q:あなたの演技は本当に素晴らしく、すでにアカデミー賞候補のうわさが出ていますが、
オスカーについてはどう思われますか?
あまり話せることはないよ。そういうことは、もし起きればとても素晴らしい。
でも、時としてその栄誉に値する以上に評価されることもあれば、
十分に評価されないこともある。
そして時々は、ちょうど適切に評価されるというだけさ。
だから、それは僕が気にしていることじゃないよ。
それよりは、映画を作ることだけに集中し、あとはなるがままにしておきたいね。
Q:役者として、人として、この映画に参加したことで、何かを学んだと思いますか?
そうだね。多分、人生のプロセスについて、
そしてどのように仕事にアプローチするかということについて、よく学べたと思う。
すべてを技術的に正しくやっても、まったく駄目な結果を得ることもあるんだとね。
あらかじめ考えたことというのは、撮影日にたまたま起きた出来事みたいには、
決してうまくいかないものなんだ。
だから、すべてをコントロールしようとせずに、
撮影でたまたま起きることを信頼すべきだね…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
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にて「ツリー・オブ・ライフ」の頁をご覧下さい。
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