「僕らのワンダフルデイズ」
■作品基礎データ 「僕らのワンダフルデイズ」 2009年 日本映画 監督:星田良子 オリジナルストーリー・脚本:西村沙月 脚本:福田卓郎 音楽アドバイザー:奥田民夫 出演:竹中直人 |
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藤岡徹(竹中直人)は食品会社に勤める53歳。胆石で入院し、
手術は無事成功したが、
主治医が「末期の胆のうガン。もって半年」と話しているのを偶然聞いてしまう。
そういえば妻の章子(浅田美代子)や娘の和歌子(貫地谷しほり)も
なにか隠し事でもしているようだ……。
自分の余命がわずかだとすっかり落ち込んでしまった徹。
退院しても夜中に泣き出してしまったりで、
章子や和歌子、息子の智樹は困惑するばかり。
徹の昔からの友人で酒屋の栗田薫(段田安則)と不動産屋の渡辺一郎(斉藤暁)は、
様子のおかしい徹を元気付けようと飲みに誘い出す。
その席で徹は自分がガンであることを告げ、
高校時代に栗田や渡辺とともに結成していたバンド・シーラカンズを
再結成しようと切り出す。
徹は家族に自分たちの演奏=音を残すことを最後の目標に決めたのだった。
栗田は母親の介護、渡辺は店の経営難と、
それぞれに事情を抱えていたが、徹のために再結成を承諾する。
そして徹はかつてのメンバーで大手広告会社につとめる山本大樹(宅麻伸)にも
連絡をとった。家庭も顧みない仕事人間の山本も、徹の気持ちに打たれ、
もう1度ギターを持つことを決意する。
アメリカに行ってしまった元のドラマーの代わりには、
謎の凄腕ドラマー・日暮圭(稲垣潤一)が加入。
メンバーも揃った新生・シーラカンズはコンテスト出場を目指し練習を開始する。
家庭や仕事、それぞれの事情を抱えた50代の男たちが、
ひとつの目標に向かって走り出した――。
主人公でバンド・シーラカンズのボーカル・藤岡徹を演じるのは、
『山形スクリーム』で監督としての手腕も振るう実力派俳優の竹中直人。
バンドのメンバーには、ベテランの宅間伸、段田安則、斉藤暁。
劇中でギター担当の宅間とベース担当の段田は楽器未経験、
トランペットが趣味の斉藤もキーボードの経験はなかったが、
練習をつんで撮影に臨み、見事な演奏シーンを見せてくれる。
また、謎のドラマー役で数々のヒット曲を持つシンガーの稲垣潤一が
22年ぶりとなる映画出演を果たしているのも注目だ。
そして、浅田美代子と貫地谷しほり、紺野美沙子ら女優陣が男たちを支える家族を演じる。
そして実生活では宅間伸の妻である賀来千香子も意外な役で特別出演している。
映画のもうひとつの主役ともいえる音楽は、
ユニコーン再結成も話題となったミュージシャン・奥田民夫がアドバイザーとして参加。
自ら歌う主題歌「雲海」と、シーラカンズの演奏する「僕らの旅」「ドキドキしよう」の
3曲を書き下ろした。
監督はドラマや舞台の演出を手がける星田良子。
本作は『ジュテーム~わたしはけもの』に続く監督第2作となる。
「僕らのワンダフルデイズ」試写会で見ました。
おやじバンドが流行という話は聞いていたし、
橋田寿賀子の長寿ドラマ番組でもおやじバンドが活躍してますが、
単品で映画になるのはこれが初めてだと思います。
おやじバンドの話で、竹中直人が主演と聞いては、
「あんまり期待出来ないなぁ」というのが正直なところでしたが、
なかなかに面白かったです。
ただ、煎じ詰めればその面白さはテレビドラマサイズの面白さで、
奥田民生が曲書下ろしをしてるからこそ、
映画になってるんだろうとは思いましたね。
竹中直人の芝居はくさいというより、くどいから、
それでコメディをやろうとすると「山形スクリーム」じゃないけど、
どこで笑ったらいいのか困ってしまうような映画になる。
でもこの作品では、監督が偉いのか、脚本の出来がいいのか、
竹中さんが偉かったのか、
笑うべきところで笑えて、泣かせるところで泣けました。
一件松竹映画のような作りなのだけど、
不思議と寅さんのような臭さは感じられなかったです。
竹中さんが芸事に関わる話というと、
「ウォーター・ボーイ」「スウィング・ガールズ」のような
作り方もあるので、
バンドをゼロから作り上げる苦労とか、
周囲の無理解や偏見の嵐の中でどうやって自己実現していくかの
おじさん版というのをやってくれたら素晴らしかったのにな、
と思いますね。
学生時代の仲間を集めて、バンドの再結成、
というのはそれはドラマなのだけど、
郷愁に頼ってしまう弱さというのはやっぱりあるんだな。
笑いの要素と同じでさらりと見せているので、
石を投げるほどの欠点とはなっていませんが。
でもどこかで見たいですね。
おじさん…おばさんでもいいや、
本当に何にもないところから、出発するという話を。
それが出来たら、本当に高齢化とか格差社会とかに
風穴を開けるインパクトのある映画になりますね。
『僕らのワンダフルデイズ』竹中直人、奥田民生のインタビュー
竹中直人さんと奥田民生さんプロフィル
【竹中直人さん】
1956 年3 月 20 日、神奈川県出身。昭和58年 テレビ朝日系「テレビ演芸」でデビュー。
俳優として頭角を現し、テレビドラマ、舞台、映画と縦横無尽の活躍を見せる。
91 年 「無能の人」で監督業にも進出。同作品は第48回ヴェネチア国際映画祭・国際批評
家連盟賞など多数の受賞に輝く。
エンターテインメント界を代表する存在で、2009年も、 第6回監督作品であるホラーコメ
ディ「山形スクリーム」が夏に公開。
最新出演作「ロボゲイシャ」が10月3日、東京・ シアターN渋谷にてロードショー 公開
予定。
【奥田民生さん】
1965年5月12日、 広島県出身。
ロックバンド「ユニコーン」のボーカルとして活躍したのち、93年のバンド解散後、
ソロアーティストとして活動開始。
94年リリースのソロデビューシングル「愛のために」とファースト・ソロアルバム「29」
が共にミリオンヒットとなり、以後、井上陽水とのコラボレーション「井上陽水奥田民生」
のリリースや、プロデューサーとしてPUFFY、浜田雅功を手がけるなど、
その才能をいかんなく発揮する。
また、「イージュー☆ライダー」『さすらい』などのヒットも飛ばし、
マイペースながらも要所要所で世間を沸かせている。
ソロデビュー10周年を迎えた2004年には、史上初の広島市民球場コンサートを、
グラウンド内に観客を入れない弾き語り形式で「ひとり股旅スペシャル@広島市民球場」
と銘打って行い、3万人の胸に熱い感動を焼き付けた。
日本のロックシーンにおいて、ミュージシャンからリスナーまで最も広く愛されるアーテ
ィストの一人である。
Q:完成した『僕らのワンダフルデイズ』を観たときの感想は?
奥田:純粋に面白かったですね。バンドの話なので、
中年の世代の人たちが楽器をいじっているシーンとか、そういうのは親近感が沸きました。
世代的に僕よりちょっと上の人たちのドラマでしたけど、僕も似たようなものですし、
彼らに似たような友だちがたくさんいるので共感しましたね。
特にバンドが演奏をしているシーンは、若い世代にも面白く見えるだろうと思いました。
竹中:それは良かった! 直接出演している人間としては、
恥ずかしくて冷静に観られないんだよね。
人に、「おれさ、芝居浮いてなかった?」って聞いて、
1年ぐらい経ってから観ることもあります(笑)。
Q:タイトルだけ耳にすると、青春時代の思い出を回想する映画かと思いますが、
中年世代の今を描く熱いドラマでしたね。
竹中:最初はね、『オヤジバンド』っていうタイトルだったんですよ。
最終的に『僕らのワンダフルデイズ』になったわけだけど、
オッサンが高校時代の同級生と一番夢中になったバンド活動を再結成する話なので、
青春時代って思うと何だかそのタイトルもしっくりきちゃった感じですね。
それに、ユニコーンの再結成も16年ぶりに果たされたし、
この映画もバンドの再結成の話ですから、
それと同じぐらいの感覚で受け入れてほしいですね。
奥田: 同じ感覚で、っていうことにはならないでしょ(笑)。
竹中:いやあ、「すばらしい日々」という名曲もありますしね。
こうして話していくと、ユニコーンと『僕らのワンダフルデイズ』、そして、
シーラカンズとすべてがつながっていくなぁ。
奥田民生が、音楽アドバイザーだからか! そう聞くと、『僕らのワンダフルデイズ』が、
より深いところでつながってくるような気がして、良かったと思います。
最後にこの映画の主題歌「雲海」が流れてくると、涙なくしては観られませんね。
奥田: 確かに、染みますよね(笑)。
Q:劇中に音楽は記憶に残る、というフレーズが出てきますが、
後世に残しておきたいものはありますか?
奥田: いやぁ、考えたこともないですね。残るかどうかもわからないですし、
誰かが残してくれれば、って感じですよね。
竹中: 残す前に、処分しなくちゃいけないものがたくさんあるよなぁ(笑)。
奥田:(爆笑)あるある、それはあるね!
死ぬ瞬間に処分しなくちゃいけないものがありますよね。悩ましいですね。
ただ、後世に残しておこうと思いながら何かをすることって、
特殊な状況下だと思うんですよ。『僕らのワンダフルデイズ』の場合は、
余命わずかだから主人公がそう思うように、
普段はあまり意識していないと思いますけどね。
Q:奥田さんは、本作の音楽アドバイザーとして、どのようにかかわったのですか?
奥田:具体的に何かをアドバイスしたってことじゃないんです。
音楽監督でもないし、うまく当てはまるものがなかったんですよね(笑)。
それで、アドバイザーっていうことに落ち着きました。
竹中:僕はタンバリン担当なので、タンバリンについて何度か言われました。
おれの作った曲なんだから、もっと魂を込めてたたけ! ってね。
奥田:全然言ってないです(笑)。ただ、バンドが練習しているところに一度お邪魔して、
見学させていただきましたが、演奏がすごく良かった。
楽器を初めて触る方もいらっしゃったのに、すごい感じが出ていましたね。
感じが出ているって言いかたが、いやらしいですが(笑)。
竹中: 確か、段田安則君と宅麻伸さんはまったく楽器は初めてだったと思います。
奥田:もし、楽器が初めてじゃない人が演奏した場合、
リアルじゃなくなっていたかもって思いました。
数十年ぶりの再結成なわけですから、たどたどしさが出ていたほうがリアルですよね。
楽器を演奏することだけに集中するので、たたずまいで一生懸命だってわかりますよね。
一生懸命だから、感じが出る。『僕らのワンダフルデイズ』のイメージに、
ぴったり合っていました。
Q:そういえば、劇中で竹中さんが、「あ、奥田民生がいる!」っていうセリフを
言いますよね。
竹中:本当はいないですけどね(笑)。だって、どうしても立派なスタジオの感じを
出すために、一流のアーティストの名前を出さなくちゃいかんって思ったので(笑)。
奥田: 許可取らんでいいし(笑)。普通は前もって聞きに行かないとダメですから。
竹中:そうなんです。でも、今回は音楽アドバイザーとして参加してくれているから、
名前を使っちゃっても、「いいよ!」って、言ってくれそうな感じがしました。
ただ、奥田民生じゃなくて、リンゴ・スターだ! ニール・ヤングだ! とか、
誰でも良かったんですけどね(笑)。
-映画「僕らのワンダフルデイズ」が完成してみて、現在の率直な心境はいかがですか。
竹中直人さん(以下竹中さん)
自分の出ている映画は基本的に観ないタイプなんです。恥ずかしいんで。
いつもはずいぶん時間が経ってから観るんですが。もちろん、
自分が監督しているのは観ざるを得ないと思いますが。でも、これは観ましたよ。
自分じゃ分からないんで。いいんだかどうだか。ただ、奥田君の曲は
完璧(かんぺき)でしたね。すごくこの映画に合っていると思いました。
奥田民生さん(以下奥田さん)
はい、(僕も)観ました。僕は割と、自分のアルバムもあんまり聴かないですけど。
あのぉ、自分が参加した意識があんまりないですね。映画だなと思って。曲も作ったけど、
なんて言ったらいいのか、もう、そちらの(映画の)ものになっているというか。
-映画は、様々な問題を抱えたオヤジたちがバンド活動を通して自分を取り戻していく
再生の物語。バンドの中心人物で、がんだと知ってバンドを再結成しようと働きかけた
藤岡という男を演じるに当たって、竹中さんはどんなことを考えましたか。
竹中さん 基本的になんも考えない。僕はノリ一発なんで。現場に行って、
周りの人たちと話して、ただ動いているだけ。深くは考えないというか、分析しない。
基本的にジャズのアドリブ的なノリでやっています。ただ、イメージは自分の中には
あったんですが、やっぱり、みっともないおっさんにしたいな、というのがありましたね。
みっともないおっさんたちのぶざまな映画になればいいなと思いましたね。
-「みっともないおっさん」のイメージはどこから来たんですか。また、現場での雰囲気
はどんな感じでしたか?
竹中さん あんまり自分自身が前向きじゃないし、あんまりガンガン行こうぜという
タイプじゃない。その意味では、ガンガン行ってるおっさんよりも、
どっか取り残されている感じが好き。最初に監督した「無能の人」のよう空気感が
好きなんです。今回の現場は段田(安則)君とか、長い付き合いですし、
現場でアドリブでせりふを変えたりした時もありましたね。
ただ、ずっとそれをやると疲れちゃうんで、流しちゃうところもありましたが。
即興的なものって僕は好きですね、もちろん、脚本もあるんですが、
現場で生まれてくるものが好きですね。
-この映画はバンドが主役ということで、音楽がとても重要なウエートを占めている。
竹中さんはバンドの中でボーカル役を演じたことについてはどう感じましたか。
竹中さん 一番楽だなと思いました、楽器を覚えるよりは。フォーク・ギターなら
弾けますけど。タンバリンが難しかった。奥田君にタンバリンを教わったんだけど、
リズム感がないんでたたけない。役者さんの中には音楽経験のない人もいましたけど、
でも役者はやらざるを得ない時がありますから。
でも僕は今までそんな努力をしてきたことがない人間なんでボーカルでほっとしました。
-今回、奥田さんは音楽アドバイザーという立場でかかわった。その提案が持ちかけられ
た時は率直にどう思ったのですか。
奥田さん アドバイスはしてないですけどね(笑)。竹中さんがバンドの映画みたいなもの
をやりたいという話は以前から聞いていたんですけど。
映画にかかわるっていうのはふだんあんまりないもんですから、
逆に新鮮で楽しみだなと思っていたんです。
-奥田さんが音楽アドバイザーとしてかかわることに対して、竹中さんはどんな思いを
抱いていたのですか。
竹中さん 昔、自分の監督作品で企画していた作品があって、ずっと奥田君に音楽を
やってもらいたかった。でも、その企画は二転三転してなくなってしまった。
でも、何とか、奥田君とつながっていたいという思いがずっとあって。
このオヤジバンドの話はある人と8年前ぐらいから企画していたんですが、
どうしても奥田さんとやりたかった映画の名残が自分の中に残っていたんで、
奥田君にお願いした。
-奥田さんは、具体的には、竹中さんらが演じるバンド「シーラカンズ」が劇中で歌う
「僕らの旅」「ドキドキしよう」の作詞、作曲を手がけるとともに、
主題歌である「雲海」を手がけて歌っています。これら3曲について竹中さんはどう
感じましたか。
竹中さん 奥田君の書いてくれた3曲は、もう、この映画の世界観を表していると
思いました。すごかった。かつて僕が監督した映画「119」で音楽をやってもらった
(忌野)清志郎さんもすごかったけど。撮影の初日ぐらいで10曲ぐらい持ってきてくれた。
ただ、清志郎さんは脚本は呼んでいないと思うんだけど(笑)。
最初、この映画は、オヤジバンドというタイトルでいくはずだったんですけど、
奥田君が書いてくれたおかげで、「僕らのワンフルデイズ」というタイトルがしっくり
きたんじゃないかと思ってる。奥田君の持つエネルギーがタイトルを支えてくれている
んですね。
奥田さん 僕は脚本を読みましたよ。僕、割とまじめですよ(笑)。
曲は、アマチュアバンドの映画なんで、やっぱり、それをイメージして作っています。
あんまりこぎれいなものでもないだろうし、曲作りとしてテクニカルなものじゃない
だろう。まずシンプルでってことで。曲ってみんなで作る訳ですから、
できない歌はやらないって感じで作っていく世界ですから。
僕もアマチュアバンドの時代が当然あったわけで。
その、本当はこうやりたいけど、テクニックが追っつかないから、
そうやらないでこっちをやるみたいな曲になるんですよね。
まあ、そういうことを考えたんですけどね。まあ、ちょっともたつく曲。
でも、それが曲として悪いわけじゃなくて、そういう曲が結果的にシンプルで
いい曲だったりとかするんです。だいたいバンドはデビュー曲が一番よかったりする
パターンがありますが、そういう、シンプルなところがいいんじゃないですかね。
僕はギターで曲を作るんですけど、あのお、なんというんですか。
わざと下手にひいたりとか、ギターの弦3本ぐらいでできる曲ぐらいの意識が
あったんじゃないですかね。とか何とか言って、昔に比べてすごく上手になっている
訳じゃないですけど。いろいろな経験とか情報が昔より今の方があるわけで、
曲作りにおいて。逆にそういうのがあんまり出ないようにしましたね。
後は、やっぱり、竹中さんと加山雄三さん(のイメージ)がどうしても出てくるんですよ。
どうしても、それが頭の中にあって、曲がそっち方向にいった感はありますよね。
-劇中で歌う「僕らの旅」を聴いて、歌ってみて、竹中さんはどんな印象を持ったん
ですか。
竹中さん 聴いたときは、すげえなと思いましたが、最初は加山さんぽいとは思わなくて。
奥田君と電話で話したときに、「スパイダースみたいな感じがいいな」と話していたと
思うんです。だから、「夕焼け~♪」て感じかと思っていました。
でも、奥田君が歌っているデモテープだから、なにしろいい曲に聴こえて。
「これをオレの歌にできるのかな」と思いましたね。キーも高いから、
いろんな怖さがあった。結局、キーを変えると、バンドが大変だって話になって、
「これでいくしかないか」ということに。歌って、やっぱり、本番の時じゃないと
みれないものがある。コンテストのシーン、会場のゼップ・トーキョーで
お客さんを3、400人ぐらい入れて歌った。ライブ感は大事にしたい。
ライブ感の中で歌い、走り回りたいなと思っていましたね。
で、実際歌ったら、歌が自分のものになっていくという感じがありましたね。
-この映画のテーマは、オヤジたちはバンド活動を通して、自分を取り戻し、
ワクワクする日常生活をも再びつかんでいくこと。何かを始めようと思う時、
年齢は縛られる必要はないというメッセージを放っていると思いますが。
奥田さん 音楽をやるということは元々年齢に左右されにくい。
音楽をやること自体はやろうと思えば、いろんな形でできるもの。
スポーツみたいに、やりたいけど、走れないということはない。
まあ、ギターの指が動かないとかあっても、動かないなら、動かないなりの
やり方がありますし。僕は音楽をずっと続けている側なんで、一回やめてどうのは
分からない。やったら楽しいのを知っているので。
まあ、バンドを募って、みんなで一斉に音を出す行為を、世の中でやってる光景が
増えるといいのになとは思いますね。ただ、(なかなかやらないのは)バンドも面倒くさい
んですよ。音楽的なことよりも、人間関係が。だからこそ、やったときの、
一人でやっている時とは違う喜びがすごくあるんですけどね。
-様々なトラブルを抱えるバンドメンバーの中で、シンガーの稲垣潤一さんが演じる
資産家の存在がおもしろかったですね。あういう浮世離れしたキャラクターが
加わることで逆にリアリティーが増した気がしました。
竹中さん 稲垣さん、よかったですね。貴重な存在でおもしろかった。
ミュージシャンって、芝居がうまいんですよ。『色即じぇねれいしょん』を観たんですが、
くるりの岸田(繁)君が芝居うまいんですよ。びっくりしちゃった。
ただ、いるだけなのに。稲垣さんも、無理せず、やっていましたね。
すっかり楽しんでいました。
-とかく、現代の世の中のオヤジたちを取り巻く状況は厳しいですが、
彼らがワンダフルに過ごそうと思ったら、意識をどんな風に切り替えればいいの
でしょうか。
奥田さん 「雲海」の歌詞みたいなことかもしれないけれど、
楽しく生きるためにどうするとかじゃなくて、実は生活は日々楽しくて、
全然、今のままで大丈夫と思えばいい、(意識を)変えるとかではない話じゃないかな。
そう、楽しいと思いこめばいいんです。僕はこれまで、人がやらない何かをやって
得た喜びはあんまり知らないんで。人と同じようなことをして、
人より楽しそうにしていればいいなという感じがありますね。
竹中さん 僕はこの映画に対してはメッセージも応援歌という意識もないんです。
ただ、最近、高校時代の友人に会ったりするんですよ。みんなおもしろい、
何も変わっていない、当時のままと思います。それと同じで、僕にとって、
バンド組んで過ごしていた時間って変わらないもの。
そんなオヤジバンドの映画がいつかできたらいいなとずっと思っていました。
清志郎さんがよく言っていたけど、「夢は捨てられない」。
夢だけに向かって進む時、それがワンダフルな時間になって…
以下はネタバレとなるのでmixi独身映画ファンコミュニティ
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にて『僕らのワンダフルデイズ』の頁をご覧下さい。
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