「X−MEN2」映画製作裏話
★映画基礎データー★「X−MEN2」 2003年 アメリカ映画 監督 ブライアン・シンガー 脚本 マイケル・ドアティ&ダン・ハリス 出演 ヒュー・ジャックマン ハル・ベリー |
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「X−MEN2」は「X−MEN」の続編というより、X−MENサーガの第二弾であります。
前作の公開時には大して意識もしなかったんですが、
二弾目のキャストを見て「えらいゴーカやなーっ」と改めて感心。
狼ツメ男の“ウルヴァリン”が「ニューヨークの恋人」のヒュー・ジャックマン。
嵐を呼ぶジェット機操縦士“ストーム”がアカデミー賞主演女優のハル・ベリーで
しょう。
X−MENを組織したスキンヘッド教授“プロフェイサーX”が「スタートレック」
のピカード艦長、パトリック・スチュワート。
宿敵“マグニート”が「ロード・オブ・ザ・リング」ガンダルフことイアン・マッケラン。
他に“ローグ”役「ピアノレッスン」でアカデミー助演女優賞をとったアンナ・パキン
(「あのころペニー・レインと」)、“サイクロップス”役「アリー・myラブ」
のジェームズ・マーズデンなど。
すごいですねぇ、「戦うアカデミー賞授賞式」みたいです。なんのこっちゃ。
X−MENがマーベル・コミックスで始まったのが1963年と言いますから、
実に40年にわたる未曽有の一大巨編です。その後、
1975年 メンバーが一新され「New X−MEN」が誕生。
1983年 X−MENの第2のチーム「New mutants」が登場。
1986年 「X-MEN」の初期メンバーが集まった「X−factor」が主役の「X−factor」
が連載開始。
1988年 「EX−CALIBUR」連載開始
1991年 「New Mutants」が「X−force」と名前を変えて登場する「X−force」が連載
開始
1996年 番外編として宿敵・アポカリプスのストーリー「Age
of Apocalypse」が登場
2000年 映画「X−MEN」が公開、大ヒットを飛ばす。
同年、初のTVシリーズ「X−MEN エボリューション」誕生。コミカライゼーションも
同時制作される。
と歴史を重ねています。
へーっアメコミにも原作者がいるんだ、なんて驚いちゃだめです。
出版社の意向で、原作者も代替わりすれば作画スタジオも代わると言う、ほとんどア
ニメの分業体制に近いスタイルで作品が作られています。
1960年代は学生運動や人種差別など、多くの社会問題を抱えアメリカは不安定な世相
にありました。
「スパイダーマン」や「X−MEN」他、世相を色濃く反映した作品が登場し、
これらの作品により、コミックの読者層は大きく引き上げられ、
「コミック・ルネサンス」と呼ばれる販売部数の急増に成功しました。
だいたい現在の“アメコミ”のスタイルの原型が形成されたのがこのころです。
(もしアメリカに手塚治虫がいたら、ずっと違う漫画文化が育っていたかも)
彼等に共通するのは「悩めるヒーロー像」であり、特にX−MENはマイノリティの悲哀
をミュータントに対する差別感に置き換え描かれている様です。
豪華絢爛たる出演者達は実は、
若いアンナ・パキンを除いてX−MENを見た事無い人達だったようですね。
(アンナはTVアニメ版を見ていた。FOX TVで92年から実に5年間も放送さ
れていた。日本の「巨人の星」も「うる星やつら」でも3年くらいでは? 記録的な
ヒット番組だったのです。)
パトリック・スチュワートなんて出演のオファーを受けて「Xファイル」の出演依頼と
間違えたとか。
ほとんど無節操に(!)巨編化してしまった原作を
ひとつの映画にまとめるのはさだめし大変だったろうと思います。
監督ブライアン・シンガー(「ユージュアル・サスペクツ」)に拍手ーっ。
結局のところ、シリーズ第2世代あたりの設定をメインに、
第1世代第3世代の人気キャラクターも取り込む姿で全体の世界観を確定し、
比較的初期のシリーズ悪役とのヴァーサスものとして脚本をまとめているようです。
原作ではマグニートさんが率いるブラザーフットとの戦いより、
アポカリプスとの悶着の方が分量的に多そうだし、
そっちからいろんな傍系シリーズも派生しているらしいんだけど。
一作目は、無理矢理要約するとローグという他人の超能力を吸収しちゃう超能力少女に
マグニートがちょっかいだすのですがX-MENが陰謀を阻止するという話でした。
少し原作対比レビューしますと、
映画も原作もローグがクラスメイトの少年とキスしたところ、
少年は意識不明に。ローグはすっかりパニックを起し、
生まれ育った町を逃げ出します。
映画ではこのあと、賭けプロレスやってるウルヴァリンと知り合いますが、
原作ではミュータントのミスティークに拾われます。
当時ミスティークが仕切っていたブラザーフッド・オブ・イーヴル・ミュータンツ
(こっちがフル名称です。マグニートーが結成したミュータント・テロ組織で2の
映画版にも登場。
なおローグが拾われた当時、マグニートは脱退中だった)の一員となったローグは
ミスティークに命じられるまま悪の道をバク進、ゆえに“ローグ”=“悪役”と呼ば
れているのです。
X-MENやアヴェンジャーズ
(キャプテン・アメリカやアイアンマンが在籍。ハルクも創立メンバーのひとり。)
といったヒーロー・チームと抗争を繰り広げます。
いろんなヒーローがごたごた。ま、同じマーヴェル・レーベルなんでしょう?
そんな抗争の中でローグはアヴェンジャーズの一員であったヒーロー、ミズ・マーヴル
(ジーン・グレイの当時の名前。間違えていたら教えておくれ)
の能力を吸収。
怪力および飛行能力を身に付けたローグでしたが、意識不明の植物人間となってし
まったミズ・マーヴルに対して仁義を通すため、更正を決意。
晴れてX-MEN入りして、
プロフェッサーXが理事長をやってる「恵まれし子らの学園」で
能力の生かし方などをお勉強中ということになってます。
最近、ストームに代わってチーム・リーダーになったらしく力はいってます。
―――という展開ですので、
映画の、マグニートに自由の女神に縛り付けられて人間“最終兵器”にされかける話とは
展開が違ってます。
2の方は、騒動を起したマグニートが刑務所行きになっていて、
断片的な記憶を頼りに、
自分の過去をウルヴァリンが調べに旅に出るところから始まってます。
前作を見てないで、いきなし2を見た人が総じて言っているのが、
「登場人物が多すぎて、誰が味方で誰が敵か、
そもそもこいつら何で戦っているのか、わからん」
というものです。
予備知識が無くとも、超能力者同士の戦いの話ですので
なんとなく見れてしまうのですが、それだと華やかなSFXばかりが目に付いて、
「派手だが何も残らない映画」で片付けられてしまいます。
ま、哲学を語っているわけではないので、何も残らなくていいんですが、
それならスターウォーズだって同じことで、
人物なり設定なりに思い入れが持てた方が、お金を払って劇場で見るのなら
お得と言うものでしょう。
逆に前作を見て、2も見に行った人達は、これはもう絶賛しています。
私も「面白かった」組です。(笑)
もともと前作を見て、「好みじゃない」と判断した人はわざわざ続編まで
見にいかないでしょうから、客層の最低線の足切りはそこで出来ているわけで、
もともとヒーローが好きで、X-MENが気に入ったという人には、
贔屓のキャラクターが更に書き込まれて再登場しているのだから楽しい筈です。
「X−MEN」シリーズは1作目より2作目、2作目より3作目の興業成績が良いのだそうです。
通常のシリーズものはどうしても続編、続々編は成績が落ちるもので、
それはかの「ハリーポッター」シリーズでさえ、
例外ではないので、とても珍しいことです。
そういえばマツダの車が“X-MENカー”の名で登場していますが、
あれはRX−8の映画用特別仕様車ということのようです。
ボンドカーみたいに透明になったりミサイルを撃ったりするのではないですから、
ちと目立ちませんが、劇場公開時にはタイアップ商品としてコマーシャルに登場してます。
劇中ではウルヴァリン達が逃走に使う車がそうです。
あれ、セリフでは「サイクロップスの車」ということになってるようですが。
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