|
「snatch」
ブラット・ピット出演「snatch」。
んーっ、ブラピが出演のひとりなら、主演は誰だろう?
あの犬だったりして。
そういえば、名無しの犬だった。あ、いやドッグという名があった。
「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」
未見ですので、脚本・監督のガイ・リッチーについていは、
マドンナと結婚した男、という事っきゃ知りません。
出発点がミュージック・ビデオやCMの制作といいますから、
そこで鍛えた映像センスをスナッチにも遺憾なく発揮されてるわけです。
実はですねー、
この映画、開始二十分以上過ぎてから劇場に入ったんですよ。
「面白い映画は途中から見ても面白い」という妙な信念を持っていたんですが、
スナッチに限っては大失敗でした。
ごそごそ出てくる汚らしい男ども、
こいつ等一体何者だ?
そもそもこの映画は誰と誰の何の話なのさー?
どういう話か判った頃には、映画が終わってた。(爆)
二回見ていろいろ納得したけど、パンフを見ると
「二回見てはいけない」と注意書きが、、。
高邁なテーマがある作品じゃありません。
センスとテンポの良さを楽しむ作品ですので、
頭で考え納得しながら見ちゃだめです。
監督は二つの映画を一度に撮ったと言ってますが、
まあ、巨大ダイアの奪い合いと、賭ボクシングの話で
男達が行ったり来たりする。
どっちも単独のドラマとしてはネタが小さいので組み合わせないと、
一本の映画になりそうもない、と言ってしまっては身も蓋もないか。
86カラットのダイヤというのがそもそも漫画チックで魅力がないし、
賭ボクシングはつい先日「ファイトクラブ」があったばかりでしょう。
同じブラピだし。
どうもこの作品はシナリオの構造を分解していくという解説方法だと、
あんまり誉めるべきところが無くなっていってしまう。
先日レビューを書いた「隣のヒットマン」(まだ公開、これからでしたね。試写会見たのが随分前だったので、とっくに公開済みだと思い違いしてしまった)がブルース・ウィリスの個性で売っているようでいて、
実は幾つかのどんでん返しで見せる話であるのに対し、
snatchは、
むしろ有名無名取り混ぜた出てくる役者達の個性で飛ばしていく作品でした。
いま役者達の個性と書きましたが、
正確にはシナリオ上書き込まれた、登場人物達の個性ですね。
本人達がああだとは思えない、そうとう創られた印象でしたから。
ブラット・ピットの上半身の子供の落書きみたいな入れ墨、バンの中に服を積んで歩くフランキー・フォー・フィンガーズ、アイ・ラブ・ニュヨーク グッズだらけのオフィスにいるデニス・ファリーナ、何故かペアルックのジェイソン・ステイサム、スティーブ・グレアム。
それと、丸いものを見ると飲み込みたくなるドッグ。
リアクションのへんてこさ加減というのも面白い。
素手ボクシングのチャンピオンと言うことになっているブラピのパンチは、非現実的なくらいもの凄い。
ぐわらーん、どどーん、ずいいいーん、てな爆発音とともに、カメラが三度は切り替わって、一撃の下に相手はぶっ飛ぶ。
それと、人を簡単に撃ち殺す悪党が、犬をばらすという話になった途端、
「そんなの残酷だ」と怖じ気づくというのは白人的か。
全編が1時間四十分少々だと言うに、
ひとつひとつのカットは意外と長回しではなかったでしょうか、
ぞろぞろフレームの中に男達が出てきて、
くっちゃべってますんで。
銃撃や乱闘シーンの畳みかけるカット割とは対照的です。
キャラクター描写にウェートが重くて、
ストーリーは人物が引っ張っていく、そういうタイプの映画です。
本来、すべてのドラマはそうあるべきなんでしょうが。
いわゆるハリウッド流というのは、
もっと起承転結にこだわるんですが、
そこいら辺がばらけている。
いや、二つのストーリーの交差で、
そう見えるだけか。
なかなかに手強い脚本です。
ペイ・フォワードの時とは違う意味で二度見た映画でしたが、
どうも三度目を見る必要がありそうです。
|