「17歳のカルテ/青春私小説脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意

「17才のカルテ」原作小説 原作小説
   「思春期病棟の少女たち」草思社・刊  94年初版
  スザンナ・ケイセン著 吉田利子訳

  
「17才のカルテ」ビデオ アメリカ映画「17歳のカルテ」 1999年 
   公式サイトhttp://www.spe.co.jp/movie/karte17/
   製作 ウィノナ・ライダー
   監督・脚本 ジェームス・マンゴールド
           (66年「君に逢いたくて」)
   出演 ウィノナ・ライダー  アンジェリーナ・ジョリー
       ウーピー・ゴールドバーグ
本作原作小説文庫
本作映画ポスター





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク

「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」原作=C.S.ルイス
「ジャンパー」原作=スティーブン・グールド
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
原作J.R.R.トールキン

「アイデン&ティティ」
原作みうらじゅん
「精霊流し」
原作さだまさし
「マッチスティック・メン」
監督リドリー・スコット
「コンフェッション」
原作チャック・バリス
「ソラリス」
監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」
原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」
原作梶尾真治
「レッドドラゴン」
原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」
原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」
J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」
主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」
原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」
原作小説H・G・ウェルズ

「ロード・オブ・ザ・リング」
脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」

脚本スティーブ・クローブス

「陰陽師」

脚本福田靖

「ブリジット・ジョーンズの日記」
脚本アンドリュー・デイヴィス
「バトル・ロワイヤル」
脚本深作健太
「クロスファイア」
脚本山田耕大
「共同警備区域JSA」
原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」
脚本:ジョン ブラウンジョン
「17歳のカルテ」
脚本ジェームス・マンゴールド
「ホワイトアウト」

原作小説真保裕一

「ハンニバル」

脚本デビット・マメット

「黒い家」

脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」
脚本水谷俊之
「リング」
脚本高橋洋
「L.A.コンフィデンシャル」
脚本カーティス・ハンソン

「さらば、わが愛 覇王別姫」
監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」
脚本君塚良一
「マディソン郡の橋」
脚本リチャード ラグラベニーズ

「ショーシャンクの空に」
脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」
脚本エリック・ロス

「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」
原作小説マイケル・クライトン

「シンドラーのリスト」
脚本スティーブン・ザイリアン

「ダンス・ウィズ・ウルブズ」
脚本マイケル・ブレイク

「レッドオクトーバーを追え!」
脚本ラリー・ファーガソン

「ワイルド・アット・ハート」
脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」
原作小説スティーブン・キング

「仕立て屋の恋」

原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」
脚本剣持亘

「ブレード・ランナー」

原作小説フィリップ・K・ディック

「新コンテンツ」です。
「犬神家の一族」
原作小説横溝正史

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17歳のスザンナは、アスピリンを大量に飲んで自殺を図り、精神科に入院させられる。
そこで診断された病名は「ボーダーライン・ディスオーダー (境界性人格障害)」。
切れてしまいそうな神経をかかえ、とまどい、揺れ動くスザンナ。
しかし病院で出会った女性入院患者たちとのふれあいの中で、
彼女は自分自身を取り戻す道を模索するのだった。
と、まあ、六十年代終わり頃のアメリカ地方都市の精神病院内部が舞台という前代未聞の青春ドラマ「17歳のカルテ」です。
 原作はベストセラーとなったスザンナ・ケイセンの小説。
原作に惚れ込んだウィノナ・ライダーが主演だけでなく製作総指揮も務める。
今や「トゥームレイダー」「ポアゾン」などで飛ぶ鳥を落とす勢いのアンジェリーナ・ジョリーが共演。
彼女は本作でアカデミー助演女優賞を受賞している。
 監督・脚本のジェームス・マンゴールドは66年、「君に逢いたくて」で映画監督デビュー。
この作品でサンダンス映画祭最優秀監督賞を受賞し、
カンヌ映画祭でもアメリカを代表する作品として出品され、世界的に高い評価を受けたとある。
華やかさは無いが実力のある人物である。
 
 その原作、「思春期病棟の少女たち」は実は回想録風小説で、
短い章がエッセイのように並べられ、散文調に綴られている。
センテンスがとても短く、細切れで、一貫したストーリーがあるわけではない。
 これを一定の時間軸にはめ込むドラマに、脚本を仕立て上げるのは大変そうである。
「バトルロワイヤル」の原作が変更を許さぬストーリーがあって、
映画独自のテーマに必要なキャラクターや社会背景の設定を組み立てなおしたのとはまったく逆に、
一貫してるのはヒロインを含む、患者の少女達で、細切れのエピソードの羅列を組みなおして、
起承転結を組上げる作業が脚本化には要求された。

原作はヒロインが既に病院に入院しているところから始まり、
「私の自殺」の章で入院にいたるいきさつが明らかになる。
映画はまず普通の学生生活からこぼれおちていくヒロインの姿があり、
入院生活が始まる。

徴兵されるボーイフレンドは映画のオリジナル。
ただ別の人物が面会に現れた際に、「車で逃げよう」と言い出すエピソードはあり、
その話から、ベトナム戦争を背にした時代背景を語る人物としてボーイフレンドが、
創作されているのだろう。

アンジェリーナ・ジョリーが演じた反抗的な患者サラはレギュラーとして原作にもぼぼ全編に登場するが、…


この続きの原作比較レビューは
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