「コンタクト/ファースト・コンタクトSF脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意

「コンタクト」原作小説 原作小説
「コンタクト」新潮文庫刊  1989年初版
カール・セーガン著 池央訳耿 高見浩訳

         
「コンタクト」映画チラシ 映画
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1997年 アメリカ
監督:ロバート・ゼメキス (「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレストガンプ」「キャスト・アウェイ」)
特殊効果 ケン・ラストロン
脚本:ジェームズ V ハート(「ドラキュラ」「フック」) 、マイケル・ゴールデンバーグ
出演者:ジョディ・フォスター
  本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ「新コンテンツ」です。
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」原作J.R.R.トールキン
「アイデン&ティティ」原作みうらじゅん
「精霊流し」原作さだまさし
「マッチスティック・メン」監督リドリー・スコット
「コンフェッション」原作チャック・バリス
「ソラリス」監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」原作梶尾真治
「レッドドラゴン」原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」原作小説H・G・ウェルズ
「GO」脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」監督ティム・バートン
「陰陽師」脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」脚本アンドリュー・デイヴィス
「バトル・ロワイヤル」脚本深作健太
「エクソシスト ディレクターズカット」主演リンダ・ブレア
「クロスファイア」脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」原作小説真保裕一
「リプリー」原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」脚本大森寿美男
「17歳のカルテ」主演ウィノナ・ライダー
「ISOLA多重人格少女」脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」監督宮崎駿
「リング」脚本高橋洋
「コンタクト」監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」脚本君塚良一
「耳をすませば」
制作スタジオ・ジプリ
「アポロ13号」監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」原作小説スティーブン・キング
   「ダイ・ハード」監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」監督フランシス・F・コッポラ
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宇宙科学者 カール・セーガンのベストセラー小説「コンタクト」をもとに、
ジョディ扮するヒロインの信念をかけた戦いと心の成長を
たくみなストーリー・テリングで描いた感動作です。
宗教感や、人生観などを折り混ぜた奥の深いドラマと、
当時の最高レベルのSFXを駆使した美しい映像が圧巻です。

カール・セーガン博士は昔「コスモス」という科学番組で本人が
案内役を務めていたのを見てます。
しかし単純に天文学博士というのではなしに宇宙科学者という肩書きが
実際なにをする人なのかイメージが浮かび難くく、
どういう人物か掴み難かったですが、
マリナー、バイキング、ボイジャー等のNASAの宇宙探査諸計画の指導者として
活躍した人なのだと聞いてなんとなく納得。(^^ゞ

映画の最後に「カール・セーガン博士にささぐ」と字幕が出てきます。
博士は原作と製作の両方に名を掲げていますが、
残念なことに作品の完成を待たれず亡くなられたそうです。

映画のトップシーンは地球に朝日が昇るところから、
銀河星雲にぐーっと引きつづけるCG画像が、
最後に幼いヒロイン、エリーの瞳のアップになるまでを1カットで見せています。
これには地球で流れるラジオのディスクジョッキーが、
月、火星、木星と距離が遠くなるに従い、
ケネディ暗殺の第一報からパールハーバー奇襲とどんどん時間を遡る内容になっていて、
映画の前半の伏線ともなっています。

原作小説も映画もエリーの子供時代から出てくるのですが、
映画がエリーがアマチュア無線に夢中だった5、6歳のころと、
天体観測に夢中の余り、父親(デビッド・モース)が倒れた事に気が付くのが遅れた9歳のころ
の二つにまとめられているのに対し、
原作小説はエリーが産道を出てきたところ(!)から出てきて、
かなりゆったりしたペースで話をはじめています。
上下2刊あわせて700ページもあるので、そんな悠長なことをしてますが、
結局、学者になったエリーが異星人の通信波をキャッチするところからが、
ドラマの始まりですので、前段はもっと刈り込んで欲しかったです。

映画では生まれた直後に母を失い、9歳の時に心臓病の父を失っていますが、
原作小説では母親は存命で、再婚した義父とエリーは
折り合いが悪かったという話になっています。

映画でもエリーは無神論者なのだと決め付けられた事からオーディションに落ちる話が出てきますが、
遠因はこの義父がたいして信仰心も無いのにエリーに無理矢理、
日曜学校に通うよう仕向けて、案の定、聖書の解釈を巡って口論になってしまったことが
あるらしいと描写されています。

大学でエリーはドリムランという教授に師事しています。
ドリムラン(トム・スケリット「M★A★S★H」)は
エリーの電波観測所の研究予算を取り上げたり、
異星人の通信波をキャッチすると脇から成果を横取りしようとしたりと、
スタンドプレイ好きの悪役学者になってますが、
原作小説では少しばかりお山の大将気質があるものの、
もともとは優秀この上ない学者という事になっています。
学者は他にも大勢登場していて、
立場の相違により対立があるという事になっていますが、
政治家や財界人たちに対する辛辣さから比べるとセーガン博士の
矛先はいくらか甘い様です。

映画は学生時代の話はすっとばして、博士となったエリー・アロウェイ(ジョディ・フォスター)が
プエルトルコの電波望遠鏡の観測所に着任するところへ行っています。
原作小説ではほんの脇役に過ぎないパーマー・ジョス(マシュー・マコノヒー「評決のとき」)が
ここでエリーのつかの間の恋の相手として登場してきます。
エリーはドリムランの策謀で予算を奪われて研究所を去る羽目になります。
ジョイスとの恋は成就せずに終わります。
原作小説では、地元で研究仲間とは別の男とつかの間の恋に落ちる様ですが、
ほんの遊び程度で彼女の研究に影を投げかけるほどのものでもありませんし、
ここへドリムランがやってきてエリーと怒鳴り合うのは次のニューメキシコの砂漠の観測所での
エピソードです。
プエルトルコでは先輩のピーター・ヴァレリアンと地球外生物について語り合うあたりが原作小説では
見せ場となっています。

南米の観測所を追われたエリーは、スポンサーを求めてあちこち歩き回りますが、
そこでハデン財団の支援を取り付けます。
ハデン財団の登場は原作ではずっと後の話で、
映画の様に会議室にカメラをしかけてハデン会長
(原作小説では八ッデン ジョン・ハート「エレファントマン」)
がエリーの姿を盗み見るという話などはありません。

ニューメキシコの砂漠の観測所は27ものパラボラが宇宙からの電波を観測する
巨大施設です。ここでエリーは所長を勤めています。
映画でも原作小説でもドリムランが現れ、エリーたちの
地球外生物探査計画アーガス・プロジェクトから施設の使用権を取り上げようとします。
追放まであと三ヶ月というときに、
エリーは地球から僅か26光年の恒星ヴェガからのパルスをキャッチします。
それは素数を繰り返し送信するもので自然現象や人工衛星のものではありませんでした。
遂に未知の宇宙文明からの送信をキャッチしたのです。


本作品の原作比較レビューの続きは
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