「ダンス・ウィズ・ウルブズ」/アメリカ史劇脚本の書き方
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意

「ダンス・ウィズ・ウルブズ」文庫表紙 原作小説「ダンス・ウィズ・ウルブズ」
   文春文庫  マイケル・ブレイク 著 
           松本剛史 訳 
           1991年刊

         
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」映画ポスター アメリカ映画 1991年 
    監督・主演:ケビン・コスナー
    脚本:マイケル・ブレイク

    
本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ「新コンテンツ」です。
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」原作J.R.R.トールキン
「アイデン&ティティ」原作みうらじゅん
「精霊流し」原作さだまさし
「マッチスティック・メン」監督リドリー・スコット
「コンフェッション」原作チャック・バリス
「ソラリス」監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」原作梶尾真治
「レッドドラゴン」原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」原作小説H・G・ウェルズ
「GO」脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」監督ティム・バートン
「陰陽師」脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」脚本アンドリュー・デイヴィス
「バトル・ロワイヤル」脚本深作健太
「エクソシスト ディレクターズカット」主演リンダ・ブレア
「クロスファイア」脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」原作小説真保裕一
「リプリー」原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」脚本大森寿美男
「17歳のカルテ」主演ウィノナ・ライダー
「ISOLA多重人格少女」脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」監督宮崎駿
「リング」脚本高橋洋
「コンタクト」監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」脚本君塚良一
「耳をすませば」
制作スタジオ・ジプリ
「アポロ13号」監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」原作小説スティーブン・キング
   「ダイ・ハード」監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」監督フランシス・F・コッポラ
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アカデミー賞作品賞、監督賞、脚色賞など7部門受賞作。
ケビン・コスナー製作・監督の「ダンス・ウィズ・ウルブズ」

ケビン・コスナーはチェロキー・インディアンの血を4分の1ひいているのだそうです。
十年来の友、マイケル・ブレイクの原作を私財をなげうって制作。
この危険な賭にコスナーは勝ち、作品はパロディ映画にネタが使われるほどヒット。
ゴールデングローブ賞、アカデミー賞などの各賞にも恵まれました。
91年当時はルーカス、スピルバークの初期の特撮作品が大ヒットし、
その反発でこの作品に得票が集まったというのも、
まんざら外れてはいないようです。
美しい夕日が撮りたければ、カメラを据えて何週間でも待つという愚直な製作姿勢はこのごろになく珍しいものです。
ましてや西部劇を史劇にまで高めたテーマの奥行きの深さ、
志の高さは立派です。
久しぶりで作られた西部劇。
その後、本作の直接後継者となるような作品に恵まれなかったことはアメリカ映画界において惜しむべき事と言えそうです。

あとがきによれば、
映画はコマンチ族からスー族に変更したくらいでぼぼ原作通り
と書かれていますが、
私自身の比較によると文学が映画の文法にきちんと置き換えられており、
シナリオライター志望者にとってはとりわけ良い脚色のお手本となりうる作品であると考えます。
それにしても原作のコマンチ族から映画のスー族への変更はどのような理由によるものでしょうか。
それは些細な変更と言ってしまって良いことなのでしょうか。
もしかしてアイヌ人を琉球人に変えてしまうくらい大きな変更だったかも知れません。
あとがき、プログラムに手がかりはなく不明のままです。
ご存じの方がいらしたら是非、ご一報願います。

原作は西部の辺境地にダンパー中尉(ケビン・コスナー)がやってくるところから始まっています。
次に彼の赴任先となるセジウィック砦が無人となる事件が語られ、
何も知らずにやってきたダンパーがひとり砦の修理を始めて、
誰かがやってくるまで無制限の待機状態になってから、話が戻って、
彼が南北戦争の前線から、
将軍を守った功績で望みの転属先を選ぶように言われてこの地にやってくるまでが語られます。
映画では先に南北戦争の話が出てきて、
手柄を立ててセジウィック砦にやってきます。
原作では、偶然将軍を助けてしまうのですが、
映画では自殺する気で敵前を駆け抜けたことで味方に敵陣に突入のチャンスを与え勝利に導くという風に変更されています。

将軍の助命はどうでも良いのですが、自殺願望の件は重大事の筈です。
が、なぜ彼がそのようなヤケを起こしたのか、
映画では理由が語られていません。
しかし、原作ではいまひとつ感情移入しにくい、ダンパーの西部の平原への憧れは、南北戦争の凄惨な殺戮現場からの脱出と自然回帰願望が上手くシンクロし理解しやすかったです。
エピソードの並び替えは単に人物像の説明上の効果だけではないことを証明しています。

ダンパーを砦まで連れていった交易商人は、帰り道、ポーニー族の襲撃を受け死んでいます。
これでダンパーと本隊を繋ぐ糸は完全に断たれてしまいます。

はぐれ狼の「ツーソックス」が砦に通うようになり、
なんとなく交流があったようにダンパーが感じ始めた頃、
インディアンの男、<蹴る鳥>が砦にやって来ます。

本作品の原作比較レビューの続きは
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