「ジェネラル・ルージュの凱旋/医療ミステリー脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意。

「ジェネラル・ルージュの凱旋」原作本 ■原作
「ジェネラル・ルージュの凱旋」
2007年 宝島社刊
作:海堂尊

    
「ジェネラル・ルージュの凱旋」映画チラシ ■作品基礎データ
「ジェネラル・ルージュの凱旋」
2009年 日本映画
監督:中村義洋
脚本;斉藤ひろし 、中村義洋
出演:竹内結子
  本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク

「地球が静止する日」
「デス・レース」

「ホームレス中学生」

「容疑者Xの献身」


「パコと魔法の絵本」

「西の魔女が死んだ」

「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」原作=C.S.ルイス
「ライラの冒険 黄金の羅針盤原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」原作J.R.R.トールキン
「アイデン&ティティ」原作みうらじゅん
「精霊流し」原作さだまさし
「マッチスティック・メン」監督リドリー・スコット
「コンフェッション」原作チャック・バリス
「ソラリス」監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」原作梶尾真治
「レッドドラゴン」原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」原作小説H・G・ウェルズ
「GO」脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」監督ティム・バートン
「陰陽師」脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」脚本アンドリュー・デイヴィス
「バトル・ロワイヤル」脚本深作健太
「エクソシスト ディレクターズカット」主演リンダ・ブレア
「クロスファイア」脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」原作小説真保裕一
「リプリー」原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」監督宮崎駿
「リング」脚本高橋洋
「コンタクト」監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」脚本君塚良一
「アポロ13号」監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」監督フランシス・F・コッポラ

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     ★原作と映画、それぞれのオープニング
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原作は、現在のICU(救命救急センター)センター長である
速水晃一の部長室でモニター越しにセンター内を監督する様子からはじまっています。

映画は91年の城東デパート火災の夜、
ICUに被災者が殺到するなかで、救急車を次々に受け入れる
若き日の速水晃一(堺雅人)の姿から始まっています。

どちらも本編の主人公、ジェネラル・ルージュ“血みどろ将軍”のニックネームを
もつICUのカリスマ部長、速水晃一の姿からはじまっています。

原作の場合、
城東デパート火災のエピソードは、
下巻で花房看護師長の口から語られているのですが、
映画では本来回想シーンとなるべきところを冒頭に持ってきて、
時系列順にエピソードを並び替えるという手法がとられています。
(過去の出来事である事が、モノクロ画面から観客に容易に察せられるよう
演出はされていますが)

☆。.:*:・'゜★。

原作の次の場面は、如月翔子看護師が、歌手の水落冴子を乗せた救急車で、
東城大学医学部付属病院へ向かう場面です。

水落冴子は映画には登場しないので、
映画の如月翔子の登場は、
田口がICUを偵察に行ったときが最初になります。

如月翔子は速水を密かに思慕する若い看護師で、
原作「ジェネラル・ルージュの凱旋」の“語り部”です。
映画では、いち看護師というだけです。
貫地谷しほりが配役されているのに、
それはもったいないなぁ、というのが筆者の感想です。

カリスマであると同時に暴君でもある速水の
告発状を書いた容疑者のひとりとして、
目線の芝居はやたら多いのですが。

☆。.:*:・'゜★。

映画の次の場面は、
東城大学医学部付属病院の倫理委員会の田口公子(竹内結子)が
会議資料に落書きをしているところです。

この落書きというのは、前作
「チーム・バチスタの栄光」で、チーム・バチスタの面々を
調べる時にノートに落書きを付けていたのを
引っ張るイメージですね。

「チーム・バチスタの栄光」で、は
面々を動物や昆虫等、ユーモラスな喩えで観客を笑わせましたが、
新作「ジェネラル・ルージュの凱旋」で、落書きの登場は
このワンシーンのみです。
残念です。

多くの読者の皆さんがご存知の事と思いますが、
原作では田口先生は、田口公平という中年男性ですが、
映画では田口公子という若い女性に変更されています。

田口と白鳥はボケと突っ込みの関係ですが、
ワトソンとホームズの位置づけというより、
ふたりとも探偵役ですね。


     ★告発文
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原作ではこのあと、
如月翔子の目を通して、ICUと小児科の人間関係などが描写されます。

花房ICU看護師長のニックネームはハヤブサ。
小児科の“眠り猫”こと猫田看護師長とは好対照なのですが、
猫田看護師長を含む、小児科のメンバーは丸ごと映画には出てこないので、
この部分は映画にはなくて、
その後の愚痴外来こと不定愁訴外来の田口のところに告発文が届く部分へ跳んでいます。

「チーム・バチスタ事件」を解決に導いた(と思われている)
東城大学医学部付属病院の窓際医師・不定愁訴外来の田口公子医師の元に、
一通の告発文書が届く。
その内容は手書きで
『救命救急の速水晃一センター長(堺 雅人)は医療メーカーの
メディカル・アーツと癒着している。看護師長は共犯だ』というものだった。

田口は高階院長(國村隼)のところに相談に行きますが…


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