「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイヤ/怪奇ロマン脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意

「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」文庫表紙 原作小説
   「夜明けのヴァンパイヤ」
   早川書房 刊  年初版
   アン ライス 著 田村隆一 訳

  
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」映画ポスター アメリカ映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイヤ」 1994年 
   INTERVIEW WITH THE VAMPIRE
   監督 ニール・ジョーダン
   脚本 アン ライス(原作者)
   出演 トム・クルーズ 、ブラッド・ピット 、アントニオ・バンデラス
 
本作原作文庫
  本作映画
  ビデオパッケージ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「ライラの冒険 黄金の羅針盤」原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
原作J.R.R.トールキン

「アイデン&ティティ」
原作みうらじゅん

「精霊流し」
原作さだまさし

「マッチスティック・メン」
監督リドリー・スコット
「コンフェッション」
原作チャック・バリス
「ソラリス」
監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」
原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」
原作梶尾真治
「レッドドラゴン」
原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」
原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」
J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」
主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」
原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」
原作小説H・G・ウェルズ

「GO」
脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」
脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」

監督ティム・バートン

「陰陽師」
脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」

脚本アンドリュー・デイヴィス

「バトル・ロワイヤル」

脚本深作健太

「クロスファイア」
脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」
監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」
原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」
脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」
脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」
原作小説真保裕一
「リプリー」
原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」
脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」
脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」
脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」
監督宮崎駿
「リング」
脚本高橋洋
「コンタクト」
監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」
脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」
監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」
脚本君塚良一
「アポロ13号」
監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」
脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」
脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」
脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」
原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」
脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」
原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」
主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」
原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」
脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」
脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」
原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」
監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」
原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」
脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」
原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」
監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」
原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」

監督フランシス・F・コッポラ



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トム・クルーズ、ブラット・ピット、マントニオ・バンデス、
ハリウッドを代表する三大伊達男の揃い踏み、
十八世紀のニューオリンズ、パリ、そして現代のサンフランシスコ、
二百年の時を生きる永遠に若く美しく不死身のヴァンパイヤ達の禁断と背徳の美学を綴る大作「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイヤ」です。

原作の第1部と第3部が映像化され一本の映画になっています。
大まかなあらすじは原作通り、
しかし個々のエピソードは、
入れ替えやオリジナルが多く創意に満ちています。
脚本を原作者アン・ライスが担当しています。

サンフランシスコでFM放送のライターをしている青年(クリスチャン・スレイター)は、
不思議なインスピレーションを感じた紳士の話を聞こうとテープを用意する。
「私は吸血鬼だ」
ルイ(ブラット・ピット)は二百年に渡る半生を語り始める。

原作では、インタビューが既に始まっているところからスタートしています。
舞台がどこかとか、インタビュアーの仕事とかは出てきません。
映画は夜のゴールデンブリッジを空撮で捉え、
夜の街をカメラが滑って2人が向き合う部屋に入るところから始まります。
設定の説明なのですが、
こういった段取りは、ドラマが吸血鬼の話だけにきちんと踏んで行くべきでしょう。

十八世紀のニューオリンズでルイ(ブラット・ピット)は農場主をしています。
妻とそのお腹の子を同時に失い、やけになって自殺願望にとりつかれています。
酒場のカードゲームでわざと相手を挑発し、
銃を撃たせようとしますが失敗。
しらけた気分で店を出たところで、
吸血鬼レスタト(トム・クルーズ)に襲われます。

原作ではルイは弟を亡くして失意の日々を送っているところをレスタトに襲われますが、弟は宗教的な行き詰まりで自殺したらしく、ここいら辺は分かりにくいので、映画は単純に女房子供の死という事でまとめられています。

ルイはレスタトに二度襲われています。
インタビュアーとルイのやりとりで話が行ったり来たりするので分かりにくいのですが、
原作もルイはレスタトに二度襲われています。
1度目は血を吸われて川に転落し、
半死半生のまま屋敷に逃げ帰ったところを寝室で再度襲われます。
死の一歩手前まで血を吸われたルイにレスタトは自分の血を飲ませます。
そのことでルイも吸血鬼になります。
「血の交換」と言う儀式によってのみ吸血鬼になると言う設定は、
興味深いです。食事としての吸血と仲間を増やす行為は別であると言うわけです。
原作ではルイは一晩かけて吸血鬼に変身しますが、
映画ではレスタトの血を飲んだ途端に変身します。
変身のSFXは、古い吸血鬼映画へのオマージュのようで面白いです。

映画のルイとレスタトはどちらも、天外孤独のように見えますが、
原作ではルイには親兄弟が、レスタトにも年老いた父親がいます。
人間的なしがらみが、いろいろなエピソードを引きずっているのですが、
映画ではそれらをそぎ落とし、ルイの初めての吸血のエピソードに的を絞っています。

原作にある隣の女農場主との交流の代わりに、
ルイとレスタトはニューオリンズの社交界に乗り込み、
有閑マダムを襲おうとして失敗、騒動となって逃げ帰るというオリジナルのエピソードに置き換えられています。

どうしても人殺しの出来ないルイは、
農場のニワトリの血をすすって生きながらえようとします。
(彼は吸血鬼になった後も、そのことを隠し農場経営を続けている)
黒人奴隷達が疑いを抱き、祈祷を始める。
ルイの身を案ずる女奴隷に、喉の渇きから襲いかかり、
誤って彼女を殺してしまいます。
主人の殺人にパニックを起こす奴隷達。
もはやこれまでとルイは屋敷に火を放つ。
「おめでとう、これで俺達は宿無しだっ」
レスタトはルイを罵倒し、共に農場を脱出。

原作では、レスタトの父親の最後を奴隷頭に目撃され、
隣の女農場主に助けを求めるが拒絶され、彼女を殺害。
と複数のエピソードが重なってクライマックスになっている。
映画ではまだ序盤に過ぎないので、山場を低めに作って舞台を
ニューオリンズの港町に移している。

裏町を彷徨うルイは、
行き倒れの母娘と出会う。
既に死んでいる母にすがって泣く娘。
喉の渇きは頂点に達し、ルイは娘、原作では五才の映画では十歳前後の
クローディア(キルスティン・ダントン)の血を…




この続きの原作比較レビューは
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