「食堂かたつむり/グルメファンタジー映画脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意。

「食堂かたつむり」文庫表紙 ■原作小説
「食堂かたつむり」 
小川 糸 著 2010年刊
ポプラ文庫
(単行本はポプラ出版より2008年に刊行)


    
「食堂かたつむり」映画チラシ ■映画作品基礎データ
「食堂かたつむり」
1989年 日本
監督:富永まい
脚色:高井浩子
出演:柴咲コウ
本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク

「空気人形」

「火天の城」

「TAJOMARU」

「南極料理人」

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

「天使と悪魔」

「ジェネラル・ルージュの凱旋」

「地球が静止する日」

「デス・レース」

「ホームレス中学生」

「容疑者Xの献身」

「パコと魔法の絵本」

「西の魔女が死んだ」

「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」原作=C.S.ルイス
「ライラの冒険 黄金の羅針盤原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」原作J.R.R.トールキン
「アイデン&ティティ」原作みうらじゅん
「精霊流し」原作さだまさし
「マッチスティック・メン」監督リドリー・スコット
「コンフェッション」原作チャック・バリス
「ソラリス」監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」原作梶尾真治
「レッドドラゴン」原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」原作小説H・G・ウェルズ
「GO」脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」監督ティム・バートン
「陰陽師」脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」脚本アンドリュー・デイヴィス
「バトル・ロワイヤル」脚本深作健太
「エクソシスト ディレクターズカット」主演リンダ・ブレア
「クロスファイア」脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」原作小説真保裕一
「リプリー」原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」監督宮崎駿
「リング」脚本高橋洋
「コンタクト」監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」脚本君塚良一
「アポロ13号」監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」監督フランシス・F・コッポラ

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小川糸原作のベストセラー小説「食堂かたつむり」を
映画会社、配給会社、広告代理店、etc 23社の激しい争奪戦の末、
『ウール100%』の富永まい監督が映画化しました、
じんわりと心にしみる人生賛歌です。
失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、
食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を柴咲コウと余貴美子出演で描きます。
アニメーションやCGを交えた、ファンタジックな映像世界を
楽しんでください。。

それでははじめましょう


/  唄うオープニング
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映画では、
倫子(柴咲コウ)が夜、
実家の壊れたブランコの下を掘っていると、
真っ赤なネグリジェ姿のオカン(余貴美子)と
豚のエルメスに泥棒に間違われるところから始まっています。


☆。.:*:・'゜★。



それに対し原作は、次のように始まります。

ある日、倫子がバイト先のレストランから帰ってみると
インド人の同棲相手が家財道具と、
貯金をそっくり持って、いなくなっていた。

ただひとつ残されたのは、
祖母から伝えられた糠漬けの糠床のみ。

傷心のあまり声を失った彼女は、
15歳の時に家出して以来帰っていなかった実家へ
夜行バスに乗って
糠床を抱えて戻ります。

実家には疎遠になっていた母親ルリコと、
ペットの豚が一匹。

倫子はルリコの隠し持っているであろう現金を
盗むつもりで、
庭の畑の案山子の下を掘るが、
出てきたのは子供時代の自分の宝物の箱。

つい懐かしく、中を見入っていると、
真っ赤なネグリジェ姿のルリコと
豚のエルメスに泥棒に間違われて追いかけられます。


☆。.:*:・'゜★。


――という訳で、
映画の方は二人の主人公、倫子とオカン(ルリコ)が
鉢合わせするところから始まっています。

で、逆に時間が戻って、
倫子の家出でから、実家に舞い戻るまでが
語られるのですが、
倫子は、既に言葉がしゃべれない状態ですので、
そこで富永まい監督作詞の「倫子の歌」なる曲が登場し、
イラストとCGをデジタル合成した画面に合わせて流し、
倫子にモノローグなどをさせない構成になっています。


☆。.:*:・'゜★。


富永まい監督は、
本作がデビュー2作目※となる新人監督ですが、
CMデイレクターやビデオ制作の実積のある人で、
企画段階で本作のコンセプトとなるイラストを何点も描いていて、
その絵を見た原作者から快諾を取り付けたといういきさつがあります。

(※デビュー作は、2003年
サンダーンス・NHK国際映画作家受賞の「ウール100%」)

もともと実写とイラスト・アニメーションを
境界線を設けることなく、
映像世界を構築するセンスにたけた人です。

監督のイラストは、
劇中でも倫子のレシピ等に登場していますね。

ヒロインが言葉がしゃべれないという設定
があるにもかかわらず、
倒置法でドラマを語りだすという枷を、
歌と映像でかわすとはなかなかの人です。

ちょっと「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督を髣髴させますが、
語り口はもっと女性らしくまろやかです。…

この続きの原作比較レビューは
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