「マディソン郡の橋/大人の恋愛脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意
原作小説「マディソン郡の橋」 文藝春秋社 刊 年初版 ロバート・ジェームズ・ウォラー 著 |
アメリカ映画 1995年 THE BRIDGES OF MADISON COUNTY 監督:クリント・イーストウッド 脚本:リチャード ラグラベニーズ 出演者:メリル・ストリープ 、クリント・イーストウッド |
原作「マディソン郡の橋」全米で250万部を売ったベストセラーで、
日本でも大層話題になりました。
映画化にチャレンジしたのは、クリント・イーストウッド。
イーストウッド側からラブコールを送り、メリル・ストリープが相手役。
私も映画を見る前に原作を読みました。
ブームに踊らされて興味本位に手にとったのですが。
クリント・イーストウッドは当時既に映画「許されざるもの」を発表し、
その立派な内容にハリウッッド映画人の気概を感じていました。
そのイーストウッドが、この恋愛小説をどのように映像化するか、
御手並み拝見と、ロードショーに繰り出しました。
唸りました。
人によっては「あまり好きでない」という評価をする人がいましたが、
人間普遍のテーマを盛り込んだイーストウッド監督の手腕に私は感嘆しました。
原作は兄妹が、作者と対談したいきさつから始まっています。
兄妹は母の遺品の3冊の日記を作者のものに持ちこみ、
その発表を相談します。
映画ではこのようなインタビュアーは存在せず、
兄妹が母の葬儀のために帰郷するところから始まっています。
弁護士が、貸し金庫に預けられていた母親の遺品を家に持ち帰り、
兄妹立会いのもと、金庫はあけられ、遺品が整理されることとなるのですが、
その中に父親からではない、見知らぬ男性からのラブレターと
マジソン郡の橋で撮られた母のポートレートが出てきます。
唖然とする兄妹に弁護士は、母親の遺書を読み上げますが、
その中で、母は遺体を火葬にしてマディソン郡の橋から灰を川にまいて欲しい、
と述べています。
遺品にはラブレターの差出人、写真家のロバート・キンケイドに関するスクラップが
あり、その中でロバートが既に死亡していること、遺品をすべて母に相続させたこと、
彼もまた火葬にされ、灰をマディソン郡の橋から川にまかれた事などが分かり、
兄妹は頭を抱えてしまいます。
思いもかけぬ成り行きに、兄は一緒につれてきていた妻と子供を町のモーテルに泊め、
家にこもって妹とともに本格的に遺品の調査を始めます。
遺品の手紙の束から兄妹にあて未開封の手紙が出てきます。
そこには、ロバート・キンケイドに関して残した3冊の日記を読んで欲しい、
とメッセージが残されていました。
そして1965年に時はさかのぼります。
夏のその日、夫は子供たちとともに牛の品評会に出かけ、
4日間専業主婦のフランチェスカ(メリル・ストリープ)は留守番をすることになります。
通りかかったトラックの男が屋根付き橋の場所を尋ねます。
その男は写真家で、雑誌の表紙用の写真を撮りに来たのだと言う。
フランチェスカは橋までの道を言葉で説明しますが、
適当な道しるべのない田舎町なので今ひとつ要領を得ず、結局彼女が車の助手席に乗って
男を橋まで案内します。
車内でロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)と名乗ったその男は、
フランチェスカの出身のイタリアの地方都市に滞在したことが分かり、
ふるさとの話に花が咲きます。
既に太陽の日は傾き始め、ロバートは下見だけでローズマン・ブリッジを後にしますが、
フランチェスカにお茶でも飲んでいかないかと声を掛けられ、家に上がります。
本作品の原作比較レビューの続きは
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