「リング/モダンホラー脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意

「リング」文庫表紙 原作小説
   「リング」
   角川書店・刊  91年単行本刊
   鈴木光司著 

  
「リング」映画チラシ 日本映画 1998年 98分
   監督 中田秀夫
   脚本 高橋洋
   出演 松嶋菜々子 、真田広之 、中谷美紀 、竹内結子
 本作原作文庫
  本作映画チラシ


■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「ライラの冒険 黄金の羅針盤」原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
原作J.R.R.トールキン

「アイデン&ティティ」
原作みうらじゅん

「精霊流し」
原作さだまさし

「マッチスティック・メン」
監督リドリー・スコット
「コンフェッション」
原作チャック・バリス
「ソラリス」
監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」
原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」
原作梶尾真治
「レッドドラゴン」
原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」
原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」
J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」
主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」
原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」
原作小説H・G・ウェルズ

「GO」
脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」
脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」

監督ティム・バートン

「陰陽師」
脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」

脚本アンドリュー・デイヴィス

「バトル・ロワイヤル」

脚本深作健太

「クロスファイア」
脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」
監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」
原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」
脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」
脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」
原作小説真保裕一
「リプリー」
原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」
脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」
脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」
脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」
監督宮崎駿
「リング」
脚本高橋洋
「コンタクト」
監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」
脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」
監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」
脚本君塚良一
「アポロ13号」
監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」
脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」
脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」
脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」
原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」
脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」
原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」
主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」
原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」
脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」
脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」
原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」
監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」
原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」
脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」
原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」
監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」
原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」

監督フランシス・F・コッポラ


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ハリウッド版「ザ・リング」原作比較レビューはこちら。
この頁は日本版「リング」と原作比較レビューです。

鈴木光司と言う人は「楽園」で第二回ファンタジー小説大賞を取ってデビューした人です。
第一回受賞の「後宮小説」が傑作過ぎて影が薄いのですが。
「リング」は当初、角川の横溝正史賞に応募されたもののようですが、あっさり落選。
呪いのビデオの謎を追って、
一週間というタイムリミットの中で主人公が活躍するのですが、
超能力を話の中で肯定しているのが、
ミステリーとしてはまずかったのではないでしょうか。

「犯人は実は超能力者でした」を認めたでは、
アリバイも密室トリックも、顔の無い死体も、双子の取替え、消える凶器、
写真の偽造、時刻表の読み替え等、歴代推理作家たちの知恵と工夫の歴史が、
無に帰してしまう、と選考委員たちは判断したと見てまず間違い無いでしょう。

今は角川自身がホラー大賞を創設し、「黒い家」「パラサイト・イブ」「ISOLA」
等の受賞作がぞくぞく映画化されていますが、
当時は「リング」にふさわしい長編小説の公募枠が無かったため、
鈴木光司先生としてもやむを得ず、怪奇色を認めている長編ミステリーコンクールに
投稿せざるを得なかったのでしょう

ちょっと調べたのですが、リングについては
「リング」映画版、「リング完全版」95年テレビ単発ドラマ、「リング最終章」99年テレビ連続番組、
「リング2」らせんとは別の映画版「リング」オリジナル続編99年、
「らせん」映画版、「らせん」テレビ連続番組、
「リング0 バースディ」原作の『リング』『らせん』『ループ』三部作の後日談。
シリーズに欠落の貞子の青春を同名原作より99年映画化。
またナムコワールドに「リング 貞子の部屋」なるストーリー性のある3Dサウンドのお化け屋敷も登場、
と多彩なバージョン展開をしています。
「呪いのビデオ」がいかに「おいしいネタ」であったか物語っています。

ここでは「リング」98年映画版を取り上げます。

映画では、「リング」と、その続編「らせん」が一緒に映画化され公開されています。
二本立て興行の都合で、各九十分程度の尺に収まるよう作り込まれています。
実質2時間ドラマ位か?
人物は必要最小限、山場ひとつに、オチひとつがセオリーですが、
これはミステリー仕立てなので、どんでん返しがひとつ付いてます。
監督は「本当にあった怖い話」「女優霊」「リング2」「ガラスの脳」の中田秀夫。
脚本は「らせん」の映画版も一緒に担当している高橋洋。
出演は松嶋菜々子 、真田広之 、中谷美紀 、竹内結子 、佐藤仁美 、雅子。

映画は原作と同じく、最初の犠牲者である女子高生の部屋から始まります。
原作では女の子一人が、映画では友達と二人。
映画の女の子達は「呪いのビデオ」の噂話をしています。
女の子独りでは芝居が立てにくい、ということもあるのですが、
ここではむしろ、会話の内容とそれを女の子二人がしている点に注意。
口裂け女、学校の怪談など、いわゆる「都市伝説」がリングのヒットの背景にあります。
都市伝説の伝承者はもっぱら中学高校生。
ここではその伝承ルートそのままに「呪いのビデオ」が
女の子達の噂話になっている様子が再現されてます。

主人公浅川は原作の雑誌記者の男性から、テレビディレクターの女性に変更されています。
相手が女の貞子ですから、ここは男性でも良いのではないかと思いました。
実際、「リング最終章」では柳葉敏郎が浅川を演じてます。
しかしこの疑問は映画を見た途端に氷解、
ほの暗い場所で、髪の毛振り乱して悲鳴を上げる菜々子さんが、怖い怖い。
ホラー映画には「叫び女」という役回りがあり、
モンスターに襲われたヒロインが如何に怖がるかで、面白さが決まるとも言われます。
根の部分でホラー映画は「強姦」のイメージを引きずっています。
「エイリアン」の一作目のリブリー(シガニー・ウィバー)も確実にこの系譜です。

浅川は初登場で、やはり女子高生から「呪いのビデオ」の都市伝説をインタビューする
シーンから姿を見せています。
そして冒頭で突然死した女子高生が浅川の姪であり、彼女はその葬式に出かけ、
弔問のクラスメイト達から、同じ日の同じ時間に突然死した他のクラスメイト達の存在を聞かされ、
好奇心をそそられます。
葬儀で出かけた家の姪の部屋にはDPEの伝票があり、
それを回収すると伊豆の貸し別荘に出かけた姪っ子グループの姿が写っており、
死んだ高校生たちの顔は心霊写真そのままに歪んで写っている。
浅川は、写真の別荘を尋ね、そこで呪いのビデオの実物を見てしまいます。



この続きの原作比較レビューは
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