「ソラリス/SFリメイク脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意。

「ソラリスの陽のもとで」原作本 原作小説 「ソラリスの陽のもとに」
スタニスラフ・レム著 飯田規和 訳
早川書房 1979年刊

    
「ソラリス」映画パンフレット 映画「ソラリス」
2002年 アメリカ映画
監督・脚本・撮影・編集 スティーヴン・ソダーバーグ
主演 ジョージ・クルーニー

  本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」原作=C.S.ルイス
「ジャンパー」原作=スティーブン・グールド
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
原作J.R.R.トールキン

「アイデン&ティティ」
原作みうらじゅん

「精霊流し」
原作さだまさし

「マッチスティック・メン」
監督リドリー・スコット
「コンフェッション」
原作チャック・バリス
「ソラリス」
監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」
原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」
原作梶尾真治
「レッドドラゴン」
原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」
原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」
J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」
主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」
原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」
原作小説H・G・ウェルズ

「GO」
脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」
脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」

監督ティム・バートン

「陰陽師」
脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」

脚本アンドリュー・デイヴィス

「バトル・ロワイヤル」

脚本深作健太

「クロスファイア」
脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」
監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」
原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」
脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」
脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」
原作小説真保裕一
「リプリー」
原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」
脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」
脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」
脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」
監督宮崎駿
「リング」
脚本高橋洋
「コンタクト」
監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」
脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」
監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」
脚本君塚良一
「アポロ13号」
監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」
脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」
脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」
脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」
原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」
脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」
原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」
主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」
原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」
脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」
脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」
原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」
監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」
原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」
脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」
原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」
監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」
原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」

監督フランシス・F・コッポラ


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タルコフスキー版「惑星ソラリス」原作比較レビュー
はこちら

「トラフィック」のソダーバーグが監督し、ジェームズ・キャメロン製作、
ジョージ・クルーニー主演の“ソラリス”。
原作はソラリスの観測ステーションにケルヴィンが到着する場面から始まりますが、
ソダーバーク版は地球からはじまっています。
タルコフスキー版は美しい郊外の自然からはじまりますが、
ソダーバーク版は雨の都会の片隅からです。

大雨の降る日、苦渋の顔つきで手紙を読む心理学者のクリス・ケルヴィン
(ジョージ・クルーニー)。
「あなたを愛しています。でも、あなたはもう私のことを愛してくれていません…。」
亡き妻レイアの残した手紙です。
ケルヴィンは診察室で精神を患っている患者たちを診察したり、
グループセラピーに応じたりと多忙な日々を送っています。

疲れ切った表情で独り住まいのアパートメントに帰宅し、
ひとり夕飯のしたくをはじめたところへ、宇宙開発企業の社員が訪ねてきます。
ケルヴィンは友人の物理学者ギバリャン(ウルリッヒ・トゥクール)が、
ケルヴィンに助けを求めるビデオを見せます。
ソギバリャンの乗り込んだソラリスで不測の事態が起き、
観測ステーションが音信を断っています。
警備部隊が出動したが、それも音信をたった。
ケルヴィンに調査依頼がされます。
気の乗らぬ仕事でしたが、友を見捨てるわけにも行かず、
ケルヴィンはソラリスに向かいます。

原作に途中で出てくる(タルコフスキー版でも反映されている)
過去のソラリスの研究失敗の累々たる歴史は、
新作ではいっさい出てきません。
ソラリスの開発は民間企業がNASAから買い取ったと設定されており、
企業の人間しか事情を知らぬ事となっているようです。

独り、宇宙ステーション内に入ったケルヴィンは、様子がおかしいのを先ず感じます。
エアロツクに手の形の血のり。
冷凍室にはギバリャン当人が死んで袋詰にされており、冷凍室に安置されていました。
ステーション内にいるはずもない、子供の人影(シェーン・スケルトン)があります。

原作の観測ステーションは洋上を浮遊する基地ですが、
新作では衛星軌道上のステーションです。
窓が少なく、より館内は暗い…。
孤立感は強いのですが、海との一体感はその分、薄いです。

乗組員スノウ(ジェレミー・デイヴィス)が一人で、
いるところを見つけたケルヴィンが訊くと、
ギバリャンは自殺、乗組員リースは行方不明、
学者のドクター・ゴードン(ヴィオラ・デイヴィス:『ニューヨークの恋人』)は
部屋に篭りっきり、と言います。
部屋から出てきた黒人女性のドクター・ゴードンは、
「ここで起きている事を止めさせたいが、
私の方が“それ”よりも賢ければ止めさせられるのですが」と言うのでした。
一体、何が起きているのでしょう。

ケルヴィンは宇宙船のベッドで眠ります。
電車の中で、初めてレイア(ナターシャ・マケルホーン「トゥルーマン・ショー」)
を見かけたときの事を夢に見ます。

原作では恋人ハリーが登場しますが、
レイアという名は、英訳版にしたがったものです。
ハリーというのは女性名らしくなかったのでしょう。
映画と違って妻ではなく、若い頃の恋人という設定です。

心理学者ケルヴィンが物理学者のギバリャンとその妻
(ドナ・キンボール:『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』)らと
「ソラリスは反応している」等と議論する席で、レイアと知り合いになります。

彼女は列車の中のケルヴィンを覚えてくれていました。
そして、彼がその時あまり幸せそうな顔をしていなかったと話します。
ケルヴィンとレイアはごく自然に結ばれます。

宇宙船のベッドのケルヴィンは、
自分の手に女性の手が触れているように感じて跳び起き、夢から覚めます。
レイアが真横に立っているではありませんか!
「俺は目が覚めている」と自分に言い聞かせて、
「どうやってここに来ているのかい?家はどこだ?」と立て続けに訊くと、
レイアは「あなたと一緒にいる所」と答えるので、
更に「じゃ、どんな所か説明して」とケルヴィンは混乱して尋ねます。
「壁には額が全然かかっていなくて、冷蔵庫にも何にも貼っていないの」と
平然と答えるレイアを、ケルヴィンは恐怖の顔で見つめます。


この続きの原作比較レビューは
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