「黄泉がえり/癒し系SFファンタジー脚本の書き方」
原作小説と映画脚本比較により脚本の書き方・成り立ちを探ります。ハリウッド脚本の極意、世界名作の秘密に迫ります。全体に「ねたばれ」の要素がありますので、要注意。

「黄泉がえり」原作文庫 原作小説「黄泉がえり」
 梶尾真治 著
2000年 新潮文庫

    
「黄泉がえり」映画パンフレット表紙 「黄泉がえり」
2002年 日本映画
監督:塩田明彦
脚本 犬童一心 斉藤ひろし 塩田明彦
出演者:草なぎ剛 、竹内結子
  本作原作文庫
  本作映画チラシ





■脚本の書き方■
原作小説と映画脚本比較レビュー・インディスク


「空気人形」

「火天の城」

「TAJOMARU」

「南極料理人」


「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

「天使と悪魔」

「ジェネラル・ルージュの凱旋」

「地球が静止する日」

「デス・レース」

「ホームレス中学生」

「容疑者Xの献身」

「パコと魔法の絵本」

「西の魔女が死んだ」

「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」原作=C.S.ルイス
「ジャンパー」原作=スティーブン・グールド
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」原作=フィリップ・プルマン

「陰日向に咲く」原作=劇団ひとり
「ミッドナイトイーグル」原作=高嶋哲夫
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」原作=J・K・ローリング

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」原作=リリー・フランキー
「墨攻」原作=酒見賢一
「暗いところで待ち合わせ」原作=乙一
「プラダを着た悪魔」
原作=ローレン・ワイズバーガー
「夜のピクニック」原作=恩田陸
「ゲド戦記」原作ル=グウィン
「ダ・ヴィンチ・コード」原作ダン・ブラウン
「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」原作C・S・ルイス
「博士の愛した数式」原作小川洋子
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」原作J.K.ローリング
「亡国のイージス」原作福井晴敏
「宇宙戦争」原作H.G.ウェルズ
「四日間の奇蹟」原作浅倉卓弥
「アビエイター」原作ジョン・キーツ
「オペラ座の怪人」原作ガストン・ルルー
「ハウルの動く城」原作ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
「ターンレフト・ターンライト」主演:金城武
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 主演:ダニエル・ラドクリフ
「下妻物語」原作嶽本野ばら
「世界の中心で、愛を叫ぶ」原作片山恭一
「ジョゼと虎と魚たち」原作田辺聖子
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」
原作J.R.R.トールキン

「アイデン&ティティ」
原作みうらじゅん

「精霊流し」
原作さだまさし

「マッチスティック・メン」
監督リドリー・スコット
「コンフェッション」
原作チャック・バリス
「ソラリス」
監督スティーブン・ソダーバーグ
「魔界転生」
原作山田風太郎
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
原作フランク・w・アバグネイル
「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」
原作J.R.R.トールキン
「黄泉がえり」
原作梶尾真治
「レッドドラゴン」
原作トマス・ハリス
「マイノリティ・リポート」
原作F・K・ディック
「ハリーポッターと秘密の部屋」
J.K.ローリング著
「ザ・リング the ring」
主演ナオミ・ワッツ
「アバウト・ア・ボーイ」
原作ニック・ホーンディ
「タイムマシン」
原作小説H・G・ウェルズ

「GO」
脚本:宮藤官九郎
「ロード・オブ・ザ・リング」脚本ピーター・ジャクソン
「ハリー・ポッターと賢者の石」
脚本スティーブ・クローブス
「PLANET OF THE APES/猿の惑星」

監督ティム・バートン

「陰陽師」
脚本福田靖
「ブリジット・ジョーンズの日記」

脚本アンドリュー・デイヴィス

「バトル・ロワイヤル」

脚本深作健太

「クロスファイア」
脚本山田耕大
「ファイト・クラブ」
監督デビット・フィンチャー
「共同警備区域JSA」
原作小説パク サンヨン
「ナインスゲート」
脚本:ジョン ブラウンジョン
「ハンニバル」
脚本デビット・マメット
「ホワイトアウト」
原作小説真保裕一
「リプリー」
原作パトリシア・ハイスミス
「黒い家」
脚本大森寿美男
「ISOLA多重人格少女」
脚本水谷俊之
「シン・レッド・ライン」
脚本テレンス・マリック
「魔女の宅急便」
監督宮崎駿
「リング」
脚本高橋洋
「コンタクト」
監督:ロバート・ゼメキス
「L.A.コンフィデンシャル」
脚本カーティス・ハンソン
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」
原作小説:ハインリヒ・ハラー
「さらば、わが愛 覇王別姫」
監督チェン・カイコー
「バラサイト・イブ」
脚本君塚良一
「アポロ13号」
監督ロン・ハワード
「マディソン郡の橋」
脚本リチャード ラグラベニーズ
「ショーシャンクの空に」
脚本フランク・ダラボン
「フォレスト・ガンプ」
脚本エリック・ロス
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
原作小説アン・ライス
「ジュラシック・パーク」
原作小説マイケル・クライトン
「シンドラーのリスト」
脚本スティーブン・ザイリアン
「イヤー・オブ・ザ・ガン」
原作マイケル・ミューショー
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」脚本マイケル・ブレイク
「レナードの朝」
主演ロビン・ウィリアム
「トータルリコール」
原作小説フィリップ・K・ディック
「レッドオクトーバーを追え!」
脚本ラリー・ファーガソン
「ワイルド・アット・ハート」
脚本デイヴィッド・リンチ
「ミザリー」
原作小説スティーブン・キング
「ダイ・ハード」
監督ジョン・マクティアナン
「仕立て屋の恋」
原作小説ジョルジュ・シムノ
「時をかける少女」
脚本剣持亘
「ブレード・ランナー」
原作小説フィリップ・K・ディック
「惑星ソラリス」
監督アンドレイ・タルコフスキー
「犬神家の一族」
原作小説横溝正史
「ゴッドファーザー」

監督フランシス・F・コッポラ


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 ある日、九州熊本県阿蘇で、死者が数千人規模で生き返る、
黄泉がえり現象が起きた。
最愛の家族や恋人が、突然、目の前に現れ、驚き、喜ぶ人々。
 「癒し映画」の決定版。
特に大宣伝がなされたわけでないのに、
邦画には異例のヒットとなり、
現在なおDVD、ビデオリリース共に好評の「黄泉がえり」。
しかし、映画と原作はかなり異なるストーリー展開です。


それでははじめましょう。


┏┓
┗■  宇宙の彼方から来た“彼”とふたりの主人公
 └────────────────────────────────


序盤、映画では歌手RUI(柴崎コウ)とその恋人SAKU(村井克行)
二人きりの場面から始まります。

原作では宇宙の彼方から“彼”が地球に飛来するところから始まります。

映画ではRUIにひとことしかセリフがないため、
二人の関係と冒頭のシーンの意味が
掴みにくいのですが、
その後のストーリー展開からすると、
RUIは黄泉がえった恋人との再会に喜びうち震える場面であるはずです。

そして86歳の内藤サキ(北林谷栄)のもとには、
58年前に行方不明になったひとり息子が帰ってくる

おなじ日の別の場所での黄泉がえりが登場して、満天の星空にメインタイトル
「黄泉がえり」が映し出されます。

原作で“彼”は彼自身の主観描写から始まるので、
彼の正体などはこの場面では分かりませんが、
映像化するとどうしても光のエネルギー生命体が、
阿蘇山中に激突する場面としか描きようがないため、
映画のように、“彼”を画面に出さないやり方が正解でしょう。

「黄泉がえり」はファンタジーであって、
特撮がウリのSFではないからです。

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☆ ☆

 厚生労働省に勤務する若きエリート、川田平太(草なぎ剛)は、
自分の故郷で起こった、この不思議な現象を調査するため帰郷します。

 平太は県庁職員梶原(寺門ジモン)、大学教授神埼(清水章吾)と共に
内藤サキの家を訪ね、
帰ってきた少年とかつて少年と同級生だった熟年男性たちと面談します。

残されていたへその緒と少年のDNAは一致し、
間違いなく本人であるという医学的検証に
「そんなバカな」と平太たちは途方にくれます。


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☆ ☆


原作では始まり方がまるで違っていて、
市役所の窓口に「死んだ人が帰ってきた」と市民達が押し掛け、
役所が混乱状態に陥るというところから始まっています。

このあと、児島雅人という地元企業に勤めるサラリーマンが出てきて、
原作は彼の父親の黄泉がえりと、
勤め先に死んだ社長が黄泉がえりしてしまう
という話がメインで進行します。

川田平太は映画のオリジナルキャラクターです。

原作に同じ名前の地方新聞社の記者が登場します。

まったく役回りが異なり、別人と考えるべきですが、
もしかしたらこの人物をもとに平太のキャラクターを創造し、
推敲の過程で地方マスコミ人から政府の役人に変わったのかもしれませんが。


この続きの原作比較レビューは
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