そばの効用 「そば」は、中国西南部を起源としたタデ科の一年生植物で、日本には千年 以上も昔、朝鮮半島を経由して伝播してきました。他の穀物(稲、麦、雑穀類) がイネ科なのに対し、そばはタデ科に属しているそうです。 荒地や冷涼な土地でも、約3ヶ月で刈入れできることから、昔から飢饉などの 際には有効な作物として重宝されたそうです。また、そばには生活習慣病を予防 する成分である「ルチン」が含まれており、健康的な食材でもあるそうです。 ルチンは、毛細血管の壁の部分の弾力を強化し、脳内出血などの細い血管の崩壊や破壊を防止ほか、血圧を降下させる ことで、動脈硬化や虚血性の心臓発作の予防に効果があるそうです。さらに、脳の記憶細胞を活性化するので、若年層では 記憶力の向上、老年層では痴呆の予防に役立つとも言われています。蛋白質についても、穀類の中で、最も多くの含有量が ある食品で、体力の落ちる夏場には最適な食材といえるようです。 ルチンは、外皮や更科粉を選り分けた後の二番粉に多く含まれているため、そばの中心部分から取れる、真白な更科粉の 部分にはあまり含まれていないそうですから、白い更科そばより、黒っぽい田舎そばの方がルチンの含有量は多いそうです。 また、ルチンは熱には強い反面、水溶性なので、あらかじめ茹でてある麺ではルチンが流れてしまっている可能性が高く、 鮮度の良い生麺と、そばを茹でたそば湯を利用することが、ルチンをより多く摂取するコツだそうです。 |