考える人 「考える人」で知られる彫刻家オーギュスト・ロダンは、1840年にパリで生まれました。 彫刻家としては36歳でデビューし、イタリアでミケランジェロに深い影響を受け、古典的な 彫刻の手法で力強い表現力と大胆な造形の世界を切り開いたそうです。ロダンは77歳で 没するまでに数多くの作品を世に送り出しました。ロダンの初期の作品は、人体から直接 型取したのではないかと疑われるほどリアルな出来ばえだったそうです。 ロダンは1880年に、フランスの美術館の門の制作を3年で作るよう依頼されましたが、 その制作に夢中になり、死ぬまでの37年間、この門の制作に没頭したため、完成を見る ことが出来なかったそうです。それが「地獄の門」で、「考える人」はその一部だそうです。 「考える人」は、人が何か深く考えているように見えますが、実は考えている姿を現したものではなく、「地獄の門」の上部中央 に位置して座り、地獄の中で人が苦しんでいる姿を見ている人物だったのだそうです。ロダンはこの作品が非常に気に入り、 「考える人」だけの像を作ったそうで、世界に21体あるそうです。 |