悲しいかな、ガンダム。

恥ずかしながら、私はこの歳になるまで「ガンダム」を、見たことがなかった。
まぁ、女だから、決して恥ずかしい事では無いのかも知れないけど、
初めて、ちゃんとガンダムを見て、
幼い時の記憶がよみがえった。

ガンダムを見るに至ったキッカケは単純。

以前、流感で仕事を休んだ時のこと。
ず〜っと寝てる私を見て「ヒマだろうなぁ。」と、優しいダンナが、
ビデオをた〜っぷりレンタルして来てくれた。
レンタル料金半額キャンペーン中」だったのが災いしたのかも知れない。
(え?災い?)

ダンナが借りてきてくれたビデオは、全部で12本。
すべて機動戦士ガンダムであったのだ。
12本だよ。12本!
ど〜考えても借りすぎの気もしたが、昔TVで放映されてた「1年戦争」ってのを、
この際だからと、一気に全部借りてきたらしい。
確かに寝てるだけでヒマな私は、それを全部見た。

1本に4話収録されてる。CMこそ無いものの、1話ずつオープニングとエンディング曲が流れるのである。そう、例の
♪燃え上が〜れ、燃え上が〜れ、燃え上が〜れ、ガンダム〜♪ってやつである。
4話×12本=オープニング、エンディング共に48回。
キツかった。
覚えたくなくとも、曲は歌えるようになってしまった。

ストーリー自体は思いのほか面白かった。
幸か不幸か、けっこうなガンダムフリークになった。

そう。そんな私の脳裏に、ふと幼い時の記憶がよみがえったのである。
あれは、私が幼稚園くらいの時のこと。

2つ年下の弟が保育園に行くことになった。
私と姉は幼稚園に行っていたので、保育園のことはよくわからないけど、
保育園には「お昼寝の時間」てのがある。
その時に、もちろんシーツを使うわけだが、子供達が自分のシーツをすぐ見分けられるように、それぞれ何かマークを付けなければならない。
弟は、こともあろうに、母に「ガンダム」をリクエストしたのである。
まさか、その後どうなるかも知らずに。
ワクワクワクワクしながら、
「ガンダム」をリクエストしたのだ。


が、母が施した手段は・・・・なんと!
ガンダムを描いたのである。下書きもなしに。
おそろしい事に「落ちない布用絵の具」とやらで。

当時、母はもちろんガンダムを知ってはいた。
「知っている」と「描ける」は別物である。
(ダウンタウンの浜田画伯がいい例ではないか!)
弟のシーツにデカデカと描かれてたものは
赤・青・白・黄色に塗られた、
もしかしたらロボットかも?
ってな代物。

完成品を見た弟は
「こんなのガンダムじゃない」と言い、しまいには
「保育園行かない」と泣き出した。
そりゃそうだろう。
落ちない布用絵の具で描かれてんだしさ。
いまさら、消すことも出来ない。

当時の私は、弟のウルサイたわ言くらいにしか受け止めてなかったが、
今なら、ハッキリ母に言えるよ。
「おいおいおい。全然ちがうよ。」と。
(その前に、「描く」って事にツッコミ入れろっちゅうねん!)

・・・でも、惜しかったんだよね。おかあさん。
色がイイ線だったよ。