内々定先の会社が、内々定者のための説明会を行う日がやってきた。
就職活動を終了して、約1ヶ月が過ぎた。
久しぶりの東京への遠出だった。
久しぶりだったせいか、はたまた同期となる内々定者の人たちと会うせいか、朝からとても緊張してしまって、何も食べれない状態だった。
今回の会場は研修センターというところで、今まで行ったことの無いところだった。
内々定者は250人強という多さに驚いた。
会場内では学校名が書かれたネームタグをつけるように言われた。
内々定者説明会といっても、主な目的は来年から研修を行う研修センターを見学することだった。
今年新入社員として就職した人たちが研修を行っている様子を見学したりした。
来年はこの逆の立場になるのだろうかと思ったりして…
内々定先の会社は、ネット上に内々定者向けのサイトがあり、Beanはその掲示板で
「新潟出身者っていますか?」
と呼びかけたら、数人から応答があった。
だから、今回の説明会でその人たちと会えることを楽しみにしていたのだったが、あまりの内々定者の人数の多さに、とても探し出せるとは思えなかった。
ところが、偶然休憩時間に応答があった人のうち2人も発見することが出来たのだった!
東京の大学に通っていたり、東京の出身だったり、関西方面の出身や関西方面の大学に通っている学生は、人数が多いのでそういう共通点のある人たち同士で固まっているので、地方出身者でおまけに地方大学出身となると共通点を見出しにくいのだ。
だから、“新潟出身”という共通点の人に数人でも会えたことはとても心強いことだった。
説明会は、人事担当者のお話と、研修センターの見学が行われると予告されていたので、確かにその予告どおり進められたのだが、ひとつだけ予告外のことがあった。
それはEQテストなるテストが行われたこと。
IQは知能指数と呼ばれるものであることはよく知られているけれど、EQというのはあまり聞かない。EQとは頭の知能では無く、心の知能指数と呼ばれるものなのだそうだ。
そういえば以前EQに関する本がベストセラーになっていた気がする。
突然のテストに戸惑ってしまったが、ゴネても仕方ないのでおとなしくテストに取り組むことにした。
説明会が終了後、“お土産”と称する本2冊をいただき、解散となった。
解散後は、内々定者同士で飲み会をするというので参加することにした。
飲み会ということで、新宿の酒屋に連れていってもらった。
内々定者全員が来たわけではないけれど、余りの人数の多さに名前と学校を聞いてもすぐに忘れてしまうというのが実状…
ちょっとショックだったのは、院生は4年生に比べて年上なので、4年生からはオジサン・オバサン扱いされてしまうこと。(^_^;)
まあ確かに年くってる分だけそうなのかもしれないけど…
そのことで頭に来ても仕方ないので、笑ってやりすごすしかない。
専攻と違う職業に就くことになるのだから、そういった意味では4年生でも院生でもスタートラインは同じわけで、だとしたら年をくっている分、そういうことを言われても仕方ないのかもしれないなぁとも思ったりした。
そんなことを言うと、「大学院になぜ行ったか」という疑問が生まれるかもしれないが、大学院は勉強や研究をするためだけに行くところではないのである。
勉強や研究を通じて、物事に対する取り組み方や問題に対処する能力などを磨く場でもあるのだと思う。
私がそう思うようになったのは、内々定が出てからのことだった。
就職後の研修では、年下の4年生に混じって研修を受けることになる。
専攻の異なる職種に就職するわけだから、院卒だからといって何か特別なことなんて無いだろう。
学部卒業生からすれば、「院を卒業したんだから自分たちよりも多くのことを知っていて当然!」と思われるかもしれないだろうが、私のように院卒で専攻と異なる職業に就いた者は、それを気にしてはいられないと思う。
分からないことは分からないと、相手がたとえ年下であろうと聞く必要がある時に直面すると思うからだ。
こんなわけで、いろいろと考えなければならないことを抱えて、飲み会を終えて新潟に帰ったのだった。