久しぶりにゆっくりできた日曜日の夜
ちょっとお洒落なアルバムを聞いている。
UNIVERSAL MUSICから2002年に発売されたコンピレーション・アルバム「TEARS」である。すべて原盤から音源をとっている。

「恋には涙がよく似合う」というタイトルで唯川恵さんが、文章を載せている。
(一部抜粋)
*****

浮き立つような幸福に包まれる時間に較べて、頬杖えをつきため息をつき、「どうして?」と呟く時間の理不尽なまでに長いこと。
どうして
優しくしてくれないの?
どうして電話くれないの?

*****
あなたにとって私は何なの?
口にできない質問が身体中に渦巻いている。

****
もっと私に優しくしてくれる男はきっと他にいるはずだ。
----
恋が、楽しくて嬉しくて幸せに満ちたの、なんて、いったい誰が言ったのだろう。
本当は、誰も言ってやしない。
だって、恋はもともと、つらくて悲しい切ないものだから。
----
だからこそ、彼のちょっとした優しさにも敏感でいられる。
彼の、もしかしたら聞き違いだったかもしれないと思えるような
ボソッっとした「好きだ」という声も耳に届く。
恋には、涙がよく似合う。
たくさん涙した恋こそが、本当の恋だったのだと、今、はっきりとわかる。

***************


このコンピレーションアルバムに収録されている曲は次の曲。

はじまりはいつも雨/ASKA
わかれうた/中島みゆき
会いたい/沢田知可子
オリビアを聴きながら/杏里
ダンスはうまく踊れない/石川セリ
恋の予感/安全地帯
恋/松山千春
シルエット・ロマンス/大橋純子
ZUTTO/永井真理子
待つわ/あみん
想い出がいっぱい/H2O
バスルームから愛をこめて/山下久美子
あなたの空を翔びたい/高橋真梨子
Goodbye Day/来生たかお
サイレント・イブ/辛島美登里
レイニー・ブルー/徳永英明
いっそセレナーデ/井上陽水


という素晴らしい構成(敬称略)。
そして、唯川さんの文を読んでいて、真梨子さんの世界がそこにあると感じた。

「HEART」が聞こえてきた。「電話」を歌う真梨子さんもいた。
「いっそセレナーデ」を聴いて、涙が流れてきた。




.

TEARS      UICZ4010