このコンサートのオープニングは今でも覚えている。
サンフランシスコの坂道のシーンが出てくる。朝日があがりつつある朝もやの中
街が息づき始めた。ジョギングする人、ケーブルカーに乗って職場に向かう人。
そんな町並みをカメラは追い、高台の家を映し出した。
白い家である。その家がアップになる。白い扉に表札がついていた。
「Triad」
そしてその扉が開く。ヘンリーバンドの小林光さんのパンチの効いたベースがイントロを奏でた。「祥寺クイーン」のあのイントロである。
幕のスリットが回転し、舞台が明るく映し出される。
そこには髙橋真梨子が立っていた。
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当時のコンサート日記にこんな記述がある。
「よかった。本当によかった。公園通りの街灯のカクテル光線が別世界に見えた。
外に出たときはまだ20:45だった。不思議な充実した2時間だった。真梨子の魅力だけ残った。PARCOのところまで来ても、まだ体が響いていた。
ｓｔｏｐ ｍｙ ｌｏｖｅ 、 ＨＥＡＲＴ すべてがよかった。素晴らしかった。」
ずいぶんと、素直なストレートな感想、それくらいインパクトの強いコンサートであった。
