cinema

2004年リリースのこのアルバムから、真梨子さんの音楽活動にある変化が現れてきた。それは、コンセプトアルバムの全国ツアーではなく、コンセプトアルバムとは別のステージの展開である。このcinemaも、cinemaツアーでの曲目セットリストにはポイントの節目のところに楽曲が使われているが、全体の色が出ていたわけではない。まるで映画を見ているようなステージという感覚から逆にCDがリリースされたといったほうがむしろよいのかもしれない。TV放送のタイトルバックも後づけである。

このアルバムの中では、「心閉ざさないで」がここ数枚のアルバムの基調となっている。特定の誰を励ます訳でなく、実は自分に戻ってくる歌詞が並ぶ。
「rainey street」「my life」も杜の都をイメージさせる。
音楽の街でもある仙台は、街路樹の歩道沿いのシーンを想起させる。

「夢って」は不思議な曲。真梨子さんが夢になぜか登場する私には、現実なのか夢なのか。このようなホームページを創っていながら、近づいたようでしかし真梨子さんとの距離感を保たねばならないそのもどかしさを感じさせる曲である。

「月のダンス」は仏蘭西映画。
「色のたより」は旅情。

カタカタと映写機が回っている感覚。そういえば、two for nineの曲を聴き終わったときフェイドアウトする感覚があったがとても似ている。

映画好きの真梨子さんらしく、
「ワンダフルナイトcinema」

ヒーローもヒロインもまさに絵空事の世界を生きている。でもその世界に感動するのは、ひたむきさがあるからである。

まるで「高橋真梨子」を演じているまり子さんの息づかいが感じられるようだ。

ラストシーンの鉄則は 生きること
近い未来 また逢える



Good Night
See you in Dream!!




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