「はじめて」


小学校五年生の初夏に真梨子さんの声に恋をして、それからずっとずっと憧れてた真梨子さん生の歌声、ヘンリーバンドの生演奏、ホールの臨場感……

銀座から有楽町にかけてのクリスマス待ちのイルミネーションを、大人達に紛れて駆けていきながら、それらが、駅の向こうのガラスの中で待ってると思うと、初恋の時のようなドキドキを感じた。

そして、会場に着いてみての第一印象…
10代どこぉー?!?!?!爆

見渡す限りのお父さんお母さん…いや、下手するとお父さんより年上……

…緊張するとこ間違ってる!落ち着け落ち着け…と一人で暴走しながら、席に着く。

席は一階9列目の1番左。
初めてにしてはかなり良い!

そして本ブザーが鳴り、しばらくして幕が開く。

最初は、貴方が生きたLove song
真梨子さんが登場して、もう緊張マックス!!
でも、曲は落ち着いてるから落ち着け落ち着け…で、宮原さんのピアノ一本で真梨子さんが丁寧に歌い上げていく…

すご…っ……

真梨子さんって、ほんとに歌が上手いんだ……
真梨子さんの声に圧巻されながらも、今まで聴いてきた歌詞のイメージが、より具体化されて、光の映像になっていく…。

そんな現象は他の曲でも起きて、気付いたら最初の緊張は吹っ飛んで、純粋にコンサートを楽しむコトができた。


途中MCの時に、真梨子さんに声を掛けるコトも出来た!嬉泣
緊張のあまり声がどんどん小さくなってしまって、真梨子さんに聞き取るのに苦労をさせてしまったが…爆

その後色々な世界へ飛んで行けた。
カバー曲は、周りの人を見ると青春時代を懐かしむ様に一緒に口ずさむ人もいたけど、私にとっては懐かしいとかもちろん無くて、寧ろ新曲だった。

ごめんね…なんかは、私が幼稚園の頃の曲で、それくらいでようやくノスタルジックな気持ちになれた。

グランパやハッピーエンドは金庫の中では、スタンディングでノリながらも聴いた。

色々な世界へ飛んで行く途中、for you…を聴いたら、目の前に長い間憧れ続けた真梨子さんの存在を肉眼で見れること、耳で肌で空気も音も感じていることを再確認して、気付いたら涙が目尻に溢れてた。

でも、それと同時に、まだ曲の世界についていけない、ひよっ子な自分も見つけて、一人だけ違うところから眺めてる様な寂しさも感じた。

でも…それでも、やっぱり私はこの世界が好き。
私の周りでよく聴かれている曲には無いものが沢山詰まっている気がするから…
聞く人によって色々な世界が広がれそうな、大人で、色鮮やかで、情感豊かな、この広い世界が大好き。

いつだって、その世界に向かいたくて、そんな世界を楽しめるような大人に成りたくて、仕方なかったんだ…


コンサートが終わって、また大人達に紛れて帰る中、なんとなく、此処に時よりは大人に成れた気がした、最高に素敵なひとときだった。

来年も絶対…今度は隣街の川口にも、この世界に旅をしに来たい、
真梨子さん達に逢いたい…♡


2010/12/1 Francia 記
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