クロワッサン

1984/5/25

株式会社マガジンハウス

文/壇 晴子氏  撮影/Takeshi Doi氏

「高橋さんは、暗さをつきぬけた一種明るさ。明るさ全体が暗さになるような、歌。
歌と歌手の不思議は、この人に表現されている。」との小見出しで始まる、このインタビューは私のことはなしましょうか というコーナーの記事であった。
真梨子さんの音楽活動の紹介記事に始まり、歌手になろうと思ったときのこと、お父様のお話、お父様からもらった手紙のお話、高校生のとき東京に来たお話、スクールメイツ時代のお話、そして、カプリシャスのヴォーカルとして再上京するお話が続きます。

そして、SONG FOR YOUの第4回で回顧されているように、ジョニイへの伝言のお話となります。

「最初はどう歌っていいか分かんなかったのですね。歌に関してはまだ未熟なんだから我を通しいけないと思い、作った側の意図に従いました。何でも愛があるように歌わないでくれって言われました。愛は心の中にあればいい。それをおさえるからこそ、かえって愛を感じさせられる。情熱って前に出すといやらしくなるんですね。絶唱必ずしも激しさじゃないってこと、あの歌で知りました。」


なにか、自然体や私がこのページの随所で表現する心の中の志向的な愛情というフレーズとリフレインする内容である。ひとつ自己弁護しておくが、このコーナーを設けようと思ったのは2007/4/30であり、それまでこのクロワッサンはきっちりと保管されていた。添付の写真が好きなので、公開しようと思い読み返してみると、なんと20年前では感じ取れないほどの、深い内容が書かれてあった。そこで、抜粋になるが、皆さんに紹介しようと思った次第である。




面白い記事もある。

「体にいいこともしてないし、私って面倒くさがりやなんです。鏡を真剣に見ない人。・・・・
亜美ちゃんが家に来て、ここの家は鏡がないねっていうんで買いました。亜美ちゃんは
大喜びして感激してたけど、私、あんまり、みませんね・・・・・」と。

亜美ちゃんとは、尾崎亜美さんですね。

飾らない、ありのまま、でも写真の真梨子さんは、今の真梨子さんとはずいぶん表情が違います。35歳の真梨子さんです。
そして、私と面識のある方はおわかりでしょ。この写真誰かになんとなく似てますよね。
実は、この記事を当時「載ってた」と持ってきてくれたのが、彼女なのです。







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