まァるい涙
この曲が2008年のSwing Heartツアーで曲目に入っていなかったのは残念だが、それは理由があると思った。
朝から晩まで束縛したから?
出かけるときでも誰と会うのと聞いていたから?
貴方は癒される 場所へ逃げる
そよ風に散った花びらのように
この曲のモチーフは、この失恋の詩とはまったく逆の幸せなシチュエーションの「恋ことば」であり、「時間のそよ風」である。
真梨子さんとヘンリーさんは、オフィシャルでもいつも一緒。
むしろ、まり子さんが作詞に集中して真梨子さんになるとき、ヘンリーさんが気を使って、外出するというお話、そして、真梨子さんが流した涙のわけをヘンリーさんは知っているということなのだろう。
そして、さらなるモチーフは、ビートルズまでさかのぼる。
John Lennon 作詞 Paul McCartney 作曲の名曲 TICKET TO RIDEであると思う。いや、いや正確に言えば、Richard Carpenterが、1969年にカーペンターズのデビュー曲としてアレンジして発表した曲、邦題「涙の乗車券」であるといったほうが良いかも知れない。
もとより、真梨子さんは、カプリシャス当時から外国曲を数多く歌ってきている。
カバーアルバムLPもある。ビートルズや、カーペンターズの曲も歌っている。
Think I 'm gonna be sad
I think it's today ,yea
The boy that's driving me mad is going away
He's got a ticket to ride
He's got a ticket to ride
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He says that living with me
Was bringing him down
He would never be free
When I was around
とっても悲しくなりそうだ
私を夢中にさせた彼が もうスグいなくなってしまう・・・
彼は乗車券を手にしてる
私と暮らしていると 気が滅入ると言われた・・・
私がそばにいると 自由になれないと・・・
「まァるい涙」のモチーフをストレートに語っている。
カーペンターズ世代の私としては、Yesterday Once Moreからさかのぼって
このTICKET TO RIDE に触れたわけだが、
35秒間続くイントロのピアノの音色が、列車が走り始める情景を映し出し
カレン・カーぺンターの切ないヴォーカルで綺麗な仕上がりになっている。
英国ロックの原曲とは対象的である。
CARNEGIEホールの近隣に住んでいたジョン・レノン。
「来年は、ビートルズとかスタンダードのCDを出したいと思います。」
と何気にインタビューに答えた真梨子さん。
CARNEGIEの後はビートルズ
私のアンテナが受信したこの思いつきもなんとなくそれらしく見えてくるのである。
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