ミニコンポで聴いている方へのアドバイス

おそらく70%くらいの方がこのケースに当てはまると思う。
そこで、あまり投資しなくてもいい音になる方法をアドバイスしてみる。
アドバイスは、2つの方向から。まず、コンポのおき方そして、音質面からである。

(1)―@ミニコンポの設置の仕方 (本体とスピーカーがセパレートになっているもの)

コンポの本体に、CDとTUNER付でプリメインアンプとワンボックスになっているケース。価格が4万円前後のものを想定している。そのための基本的な方法。

設置する位置 本体を壁から30センチくらい離す。本体の下が堅い板などの盤面であるのがよい。左右のスピーカーの距離は、約1メートル。スピーカーをやや前に出す。
スピーカー 本来は、自分の聞く位置が三角形の頂点になるように、左右のスピーカーを内側にやや向ける方がいいので、ブックシェルフ型のスピーカーといっても、まわりをごちゃごちゃさせない。
スピーカーは、堅い板の上におく。インシュレーターという、高さ1〜2センチくらいの丸い円筒状の金属の足を別途購入してその上に置く。8ヶで2000円くらい。
コードを太くしてみる。コードによって音質が違う。真梨子さんのヴォーカルには、JAZZ用のコードがいい。コードの特性に中高音の伸びというコメントがあればいい。1メートル600-800円くらい。
余裕があれば、コード端末および接点の端末処理をする。1000円くらい。
コンポと自分の間に、カーペットなどを敷くことで、洋室床の反響を抑える。
外部入力端子のあるもの おそらく入力系統として2つ〜3つの赤白セットのピンがあると思うので、ここにDVDプレーヤーかDVDレコーダーのアナログ出力からコードをつないでLINE入力させる。
コードは長さによって異なるが、できれば、金メッキしてあるもので1.5メートルで1000円くらい。DVDは光ケーブルでTVにつなげればよい。TVの5W程度のスピーカーでの音声出力ではもったいない。TVには映像コードのみつなげる。
つまり、.CDもDVDで聴いてしまおうということ。コンポ内臓の16ビットレベルのプレーヤーなら、DVDのほうがよいと私は思っている。また、曲によって聞き分けることも可能となる。
MDやレコードプレーヤーなどを外部でつないでいる場合で入力のピンが足りなければ、入力系統を増やすセレクターをそろえる。1500円くらい。4つくらい外部機器をつなげることができる。

(1)−Aいくつかのコンポがプリメインアンプにつながっているミニコンポの場合

いわゆるコンポの積み上げという形になる価格帯6から8万円くらいのもの。ぜひ(1)の方法を実践してほしい。後で、単品コンポで紹介する小さい機器をぜひつなげてみてください。

機器の積み方 必ず、アンプ部分が上になるように、CDは下になるように積み、回転をしっかりさせる。もしくは、横に置く。アンプの熱を放熱させないとだめ。
接点 接点のクリーニングをする。確実に音が変わる。

(2)音響メーカーによる音の違いについて

DENON 、ONKYOが一般的だと思う。PIONEER、SONY、KENWOODという方もいると思う。ここでは、たとえば真梨子さんのアルバムDEARに収録されている名曲「Tear」を聴くとして比較してみた。サックスの音の伝わり方、文字通り楽器が泣いているように響いてくる感じが明らかに異なるからである。ほかにも簡単にコメントしてみた。あくまでも私の感想なので、自分なりの音質調整をしてほしい。真梨子さんのヴォーカルのメゾソプラノの伸びと、低音から高音へ動く声の緊張感をうまく引き出してほしい。

対応方法 備考
トーンコントロール音質調整できない機器 この場合は(1)@の方法で楽しむ。 グレードアップするため真梨子さん貯金を行ってください。
コントロールできる機器 以下の音質調整を実施してみてください。
DENON 中音のつやと伸びはよい。高音で音がややこもる感じと音量が弱い感じがする。高音部をやや強調してみる。バラードにはよいと思うチューニングである。 もう少し投資すれば、単品コンポのほうが圧倒的によい。ほんのちょっとで、グレードが3段階ぐらい変わってしまう。
ONKYO 高音部が堅い感じ。空に抜けていく軽快さはある。しかし、中音の、特に真梨子さんの声の揺れや低音の響きは軽くなる感じ。少々低音を強調してみるとよい。高音もやや抑えぎみで。 たまたまかもしれないが、金属的な音という印象が強いので調整をしっかり好みの音質にしてください。
PIONEER 申し訳ないが、高音がキンキンする感じ。いわゆるシャリシャリという音にはいいのかも知れない。真梨子さんの若い頃の作品、晴れた日の軽快なポップスはいいが、バラード向きではないと思う。高音を抑えて、低音をやや強調。 エレキギターなどにはいいのかも知れない。ロックなど。
KENWOOD 高音がやや強調されるので、抑え気味にしていく。中低音の響きはまずまず。どっしり感を出すようなインシュレーターを置いてより低音部を際立たせるとよい。 高級ミニコンポシリーズは、音に艶が出てきた感じがする。
SONY 「若い人向け」のポップス向きのチューニングであり、真梨子さんの曲でもテンポのあるリズミカルな曲にはよい。しっとり系のバラードでは調整が難しい。 単品のDigital系機器の音質の幅と異なり、コンポ単体としては、真梨子さんの曲には合わないと私は思う。

.








.

堅い感じの音は、客観的で無機質という感じがする。笑顔のなかった頃の真梨子さんのシャープさにはいいかも知れない。しかし、コンサートの笑顔のように、オーディオの向こうに真梨子さんの笑顔と表情が感じ取れるというならば、艶と伸びがでてくるようなチューニングがいい。
DVDではコンサート会場の残響感、エコーの響きは結構強調されているので、サラウンドにしすぎると肝心のヴォーカルがまぎれてしまう。また、たとえば、グランパのドラムスの音が軽く抜けていく感じがするので適度にドラムスの ドン ズシーン という響きを強調するとよい。




.