虹の水
アルバムEternallyに収録されているこの曲が、マザーテレサの慈愛のに満ちた
救済活動の姿に、こころ打たれ感動した真梨子さんの心情表現であることは、
容易に想像できる。かなり思い入れのある曲である。
また、CDレベルでの楽曲の完成度、編曲のオリジナリティもかなり高い。
そして、一方300曲もある真梨子さんの楽曲の中で唯一この曲だけという
ポイントがある。
それは、無音部分である。
無録音ではない。無音である。
間奏でサックスがリードをつとめるとき、一瞬どの楽器も演奏をとめる。
そのスタジオの空気、音が自然にフェイドアウトする余韻を感じさせる。
申し訳ないが、音楽館のAVシステムでは見事にこの無音部分を再生する。
もとより、ドラムスが右から左に大きな円を描くようにターンダウンしたり
ど真ん中から音が飛び出してきたりと、再生する機器によって大きくイメージが
異なる曲である。実際、機器によって、サックスの音の鳴き方がまったく異なる。
5/18日経新聞の夕刊で、真梨子さんが特定のヘッドフォンにこだわり、
いろいろと音作りにかかわり、こだわっているとの記事が掲載された。
そういう意味で、2010 Sing itのポイントになる位置で演奏されるのは
やはり意味のあることなのである。
そして、ヘンリーバンドプレイという名前の無い頃、必ず楽曲で
プレーヤーの演奏を聞かせ、メンバー紹介していた頃を思い出す。
無私の存在で慈愛に満ちたマザーテレサ。
無私の存在で真梨子さんを支え、存在感のあるチームプレイ。
さびしい少女時代を過ごした真梨子さんが、
多くの人を癒す存在であること。
この使命にも似た存在感とヴォーカルが、真梨子さんに摂生と疲労と
心理的苦痛を強いてきたのもまた事実である。
Oh 赤い月が沈む Oh 愛の歌は続く
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