PURE Connection
面白い曲がたくさん入っている。「ファジーレストラン」「私を知らない人」
「涙の街角」
そして、「彼女」
当時の真梨子さんは、「彼女」という感傷的な曲ですら、表情を変えずに
まるで歌詞をぽんと置く様な歌い方で、あっさりと歌い上げている。
感情移入しないから、自分の失恋をとある出来事として、時に冷静すぎるほど客観的に見つめようとするシーンが浮かんでくる。絶望的な凍った失恋の瞬間である。
実は、ジャケット写真があることを暗示している。自転車である。
真梨子さんは、体調を壊していたある時期、冬空の下、家から引っ張り出されて、ヘンリーさんと自転車を毎日こいで運動されていた。
気分転換といえば聞こえはよいが、コンサートシンガーとして再起できるかどうかの時期である。
もちろん95年ではなく、96-97年にかけての話であるが、タイトルも、自然体を演じることからの解放を求めているかのようであった。
「心のメッセージ」
確かにこの曲は冷酷な失恋の曲である。しかし、私はこの曲の中に真梨子さんの心の叫びを聞いてしまった。
運命にそむくのが 罪だと云うなら
Stay with me 私だけ 置いて行かないで
1人迷うから 生きるすべの道を
まるで、孤高のシンガーの孤独が聞こえてくるようだ。
どうして自分は、歌い続けているのだろうか?
ファンのみんなと、自然に触れ合いたい。そんな心のメッセージがある。
そして、ここで写真を転載させていただく。
2008年11月に、ニューヨーク公演に参加されたLIONSさんの撮影した素朴な写真である。
何のつながりも無いような話題であるが、なんとなく納得しながらアルバムを聴いてみた。
何か、真梨子さんと私たちの
PURE CONNECTIONという感じがしてきたから不思議な体感である。
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