真梨子さんが聴いたスタンダード音楽

真梨子さんが、本格的にシンガーへのレッスンに取り組んでいた頃、よく聞いていた曲が
ナット・キング・コール、ハリー・べラホンテ、そしてドリス・デイであったと記憶している。
近年の真梨子さんのコンサートでも、スタンダードの名曲として、曲目に加えられている。

もともと、「高橋まり」さんは、カプリシャス時代に欧米のスタンダード、当時のビートルズやカーペンターズ(カーペンターズ自身が多くのスタンダードを発表してビッグヒットを飛ばしたわけであるが)の曲を、特にMEMORY vol.2でレコーディングしている。「ミッシェル」を歌っている。へぇーという感じである。また、別のLPでは、あの「Sentimental Journey」も歌っている。

だから、真梨子さんのコンサートで外国語の曲が出てきたとしても、決して不思議ではないのである。むしろ、ちゃんと外国語の曲を受け手側が原曲をしっかりと聴いて、そして、真梨子アレンジを楽しむべきであろう。とっても、幸せなことなのである。(だから、今回のEye-Aiも、ぜひ英語の本文を読んでください。読み慣れない賞賛の単語がたくさん出てくるのです。)

数年前歌われた、「Night & Day」。原曲は、映画の挿入歌であり、フレッド・アステア氏の軽快なリズミカルな曲である。ジャングルの奥の方から、tomtomの太鼓のビートが聞こえてくる・・・という情景描写から始まり、真梨子さんが歌われたような、綺麗なピアノのイントロから始まるラブバラードとは、ずいぶん趣が異なる。しかし、真梨子さんが歌うと、完全に「夜と昼の光と影のラブバラード」に変わってしまう。

日本武道館で、「UNFORGETTABLE」を歌われた。原曲を知っていれば、とても素敵な演出であったと感動できる演目なのである。もともとは、ナット・キング・コールの名曲であるが、娘のナタリーコールが、デジタルリミックスで、父の歌うオリジナルマスターテープの上にマルチトラックで、デュエットとハーモーニーを重ねて録音した話題作でもあった。

真梨子さんが今のように、コンサートで楽器を演奏し始めたのは、香港のときからである。(PREMIUMの香港博覧中心のページ参照) もともとは、P&Cで「13番目の女」をギターの弾き語りをしていた。まりさんだから許せる可愛い弾き語りであった。
香港のコンサートのとき、病み上がりの真梨子さんが次々と楽器を持ち替えるので、周りにいた古くからの先輩ファンの方たちから、ウォーという小さなどよめきがでたのを覚えている。
つまり、日本武道館での楽器のアンサンブルは、まさに、父と娘の共演なのである。


そして、それはヘンリーバンドとの two for nine という構成で、今も続いている。
(写真は2000年musee コンサート。THE MUSIX)




そこで、今回は、ナット・キング・コールと、「Danny Boy」のハリー・べラフォンテのCDが、
音楽館にあるので紹介しておく。



UNFORGETTABLE

Nat King Cole
TOCP8429 東芝EMI1994

タイトル曲のオリジナルはもちろん、すぐ聴けばああっと気づく、
「IT’S ONLY A PAPER MOON」という曲、そしてあの 「SMILE」もはいっています。そして・・・・
「NATURE BOY」「TENDERLY」と、どこかで聴いたことのあるタイトルの曲があります。

真梨子さんの世界の原点かも知れません。
また入手しやすい、10CDこちらも最近発売されていますので合わせて掲載します。





 

LC12281
Membran Music Ltd

HARRY BELAFONTE BEST SELECTION

「DANNY BOY」を歌っている方は多いのですが、真梨子さんのインタビュー記事から出てきたのはベラフォンテでした。

もちろん、「DAY O」バナナ・ボート 
「JAMAICA FAREWELL」も収録されています。なかなか、ベラフォンテのCDは入手しづらくこれが一番いいと思います。
とても、あたたかく優しい歌声です。

BVGビクター BVCP2624






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