2年おきというペースに何時の間にかなっていたリリースであるが、デビュー35年という
メモリアルな年の渾身のアルバムである。ジャケット写真も29枚のアルバムの中で一番セクシーであり、今の高橋真梨子の魅力が存分出ている。
ドキッとする真梨子さんである。
揺れる想い とでも解釈すればよいのだろう。
しかし、別掲のコンサートの鑑賞記録をご高覧いただくとわかるように、このタイトルのヒントは博多当時のLIVEハウスでバックバンドを勤めていた、ハミングバードという音の響きと偶然にも似ている。こういうことに気づかせていただいたのだと私は思っている。
それは、記念アルバムの全国ツアーの構成が、CDのコンセプトとは異なり、博多そしてニューヨークというLIVEのステージをイメージさせるものだからである。
アルバムSwing Heartのコンセプトは、日常見るさわやかな青空である。
「my little song」は別掲で鑑賞解説しているが、
おそらく、method収録の「枯れない花」をモチーフに意訳した英訳であろうと、3年経った今私は判断している。
光輝く道をあなたと歩きたい
そういう純な想いの詰まったささやかな思いの歌my little songなのである。
「オレンヂ」はまさに普通の生活をしていることへの感謝。
「まァるい涙」も真梨子さんのごく普通な日常を描いているシーンが読み取れる。
「Lucky Star」は、久しぶりに鈴木キサブローさんの曲。
きっとキサブローさんのことだからある程度歌詞のモチーフももって、真梨子さんと曲を作成したのではないかと思っている。
「コバルトの海」は、広島の海、香港の海。「蟹のつめ」を連想させる。
自分に素直になれる海、元気になって支えてくれる人がいることをしっかりと感じ取った太陽の輝く海をである。
「教会へ行く」 もちろん、前年からのコンサートの延長で収録されているが
決別すべき人はうじうじしていた過去の自分なのかも知れない。
キリスト教では、天に召されることは、神の寵愛により神に近づくことで新たな存在になることなのであろう。だから、なぜか曲は明るい青空である。
もう3年も前のCDなのに、ワクワクして待っていた。
否、アルバムDEAR も AFTER HOURSも、私の好きな真梨子さんが生きている。
私の真梨子さんへの届かない恋心は
今でも揺れ続けている。
もしかしたら
このアルバム鑑賞もこのことを言いたくて、
29枚述べつづけてきたのかも知れない。
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