Tenderness
Sharpな高橋真梨子の世界の始まり
アルバムも4枚目になると、気鋭のアーティストからの提供楽曲も増えるということなのだろう。それぞれの楽曲に、過去3アルバムにない、真梨子さんのSHARPなヴォーカルがちりばめられている。
燃えさし の硬い真梨子さんの表現力は、ウィスキーのグラスを傾けるロングヘアーのかっこいいお姉さんである。2011年の今の笑顔の真梨子さんとは違う真梨子さんがそこに存在している。
今回の再生には、音のメリハリとパンチがが効いているVICTORの18bitCDプレーヤーで真梨子さんを聴いてみた。燃えさしから、Brown Joe への曲の移行は優れている。 かつて真梨子さんのお母様の橋千鶴子さんが、コロラドのパームスプリングスで真梨子さんと一緒に収録された紀行番組で、好きな曲として「Brown
Joe」をあげられた。コンサートのラストで何度も使われている。また日本武道館のコンサートで、最初のフレーズだけという歌唱をされたのも懐かしい。
でも、その後THANKSでお母様を偲ばれたのは、このTendernessからLOVENDERそして、Dearへというアルバムの制作が、高橋真梨子の世界を作った土台であることを示し、お母様への感謝をしめしていたと感じている。
楽曲の構成は、1-3-5-7-10という奇数曲を柱にしている。
LPアルバムのジャケットの真梨子さんの世界は、
Tea for Memory のようなイメージである。
続く、主人公(ヒロイン)も秀逸。この曲を聴くと、Live Houseでのステージとの距離感が感じられる。
Good Morning To Love は、Sharp な高橋真梨子の優しい側面を見せるストレートな甘い曲である。
その意味では、真梨子さんご自身が相当自信をつけられたアルバムではないかと僭越ではあるが感じている。
黄昏の街から のような難しい曲を歌えるのは、真梨子さんしかいない。
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