トワイライトクール



多くの恋をした。
決して結ばれないだろう人に近づきたいこともあった。
家の格を考えると、とても難しい埋められない育ちというものもあった。




1982−83年。この頃の高橋真梨子の世界は、まさに赤い愛を表現している。
人の出会いは不思議なものだ。
昔フォークソングのワンフレーズにあった様に
あれだけ、夏空を駆けて恋をした彼女は、いつしか秋には、失恋相手となっていく。
一番恋した人がひどい仕打ちを仕掛けてくる。

もしかしたら、「ありふれた囁きで 恋に酔っていた」だけなのかもしれない。

熱くはならずに
抱きあうだけだと
強がりをぶつけても
きっと 
It's fading in your smile.


こんな強がりな恋愛をさらりとバラードする真梨子さんのことが今でも好きだ。
いつしか幻に消えていくお台場の夜景の中で
初めて行ったコンサートの夜、
公園通りの街の灯が輝いていたのを想い出した。
1982年真梨子さんが、初めてTVのオンエアーでfor youを歌ったseenも思い出した。

夕闇の並木から
ざわめく恋の香り
人波すり抜け
Sha-la-la my lover  貴方へ

真梨子さんへの恋はいつまでも続いていく。