4: 麦秋 と ムギダイ
「麦秋(ばくしゅう)」とは麦の収穫の季節ことです。ちょうど今頃からでしょうか。北陸地方ではこの頃に鯛がよく上がり、「ムギダイ」と呼ばれます。鯛自体も産卵期にあたり婚姻色が非常に美しいものです。特に今年は豊漁みたいですよ。
「鯛」という魚は年中とれ、特定の旬がないという人もいますが、収穫量の多い今頃なんでしょうね。もちろん腹の中には真子か白子が十分成長しており、こっちもおいしいです。 ちなみに瀬戸内ではちょうど桜の季節になり「サクラダイ」と呼ばれます。こっちの名前の方がきれいそうでいいなあ・・・
日本人はこの魚がことさら好きなようです。姿、形が美しく「めでたい」に通じるということで、祝い事には欠かせないものになってます。
私は基本的にはどんな素材でも一番おいしい料理法があると思ってます(たとえば、鱚は天ぷらが一番とか)。たいがいそれは昔からの料理法・食べ方だったりします。昔の人は体験・経験からよく知ってたんですね。しかし、鯛はどんな料理法でもおいしく食べられますし、捨てるところがありませんね。
でも、やっぱり刺身が一番好きかな。
5: そらまめ
いつとはなしに新緑も濃さを増し、初夏の気配がただよってきました。豆類のおいしい季節です。その中でもそらまめは大粒で色も美しく、見ていても食欲をそそる豆といえましよう。大きさが一寸(3cmほど)くらいだから一寸豆とも言います。
そのさやが空に向かってはえることからそらまめの名がついたとも言われますが、その姿は太陽の恵みを一身にあぴているようにも見えます。
そらまめは塩ゆでが豆の味が生きて一番おいしいようです。さやから出して、水からゆでるわけですが、大きさの割に早くゆであがるので、ゆですぎないように注意が必要です。ゆであがったらザルにとり、うちわなどでさまします。
うちではそらまめと才巻海老をかき揚げにしておだしします。好みによってレモンや塩で召し上がれ。そらまめの香ばしさと海老のうまみがなんとも言えませんよ。
枝豆が盛夏から晩夏にかけてのものであるのに対して、そらまめは初夏の味です。ビールのつまみとして最高ではないでしようか。