13: おせち
今年のおせちの一例です
「おせち(節)」とは節句の料理のことです。
もともと中国から伝わったもので、1月7日人日(じんじつ)、3月3日上巳(じょうし)、5月5日端午(たんご)、7月7日七夕(たなばた)、9月9日重陽(ちょうよう)を5節句と言います。この中で特に重要な節句である正月のお祝い料理(節供)を節句料理、略して「おせち」と言うようになったそうです。
それに、長持ちする料理を重詰にすることで、正月くらいは女の人の負担を減らそうという気配りがあったのでしょうね。
私どもの店でも「おせち」をやっております。頼まれた常連のお客さんにだけ、お重を持ってきていただき、それに詰めて大晦日にお持ちします。重の大きさや数もその家庭で違いますし、重詰も思いのほかはかどらない仕事です。上の写真を見てもけっして派手ではないかもしれませんが、すべてが手作りと言っても過言ではなく、自信を持ってお渡しできます。
来年はいわゆる2000年問題が騒がれていますが、その備えとして「おせち」は有用かもしれませんね。
今年は近年になく雪が遅く、3月になっても土手にはまだまだ雪が残っています。それでも3月の太陽を浴びて雪の解けたところから、春の息吹が顔を出します。
ふきのとうは一番最初に春の味を提供してくれる山菜です。ちょっぴり苦味があり、好き嫌いが分かれるところですが、季節を感じさせる貴重なバイプレイヤーです。
しかし、海の幸はカニ・鰤一辺倒の2月までとは様変わりし、飯蛸・鱒・さより・ホタルイカと冬の魚から春の物へ着実に代っています。山のほうもフキノトウから始まりこごみ、たらの芽、わらびとにぎやかになります。
春の息吹を感じられる献立ができそうです。