H. Lie
B. Bos
C. Lilley
W3C
March 1998
Network Working Group
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Category: Informational

The text/css Media Type

(text/css メディア・タイプ)

このメモの位置づけ

このメモはインターネット・コミュニティーのために情報を提供するものであり、いかなる種類のインターネット標準も定めない。 このメモの配布に制限はない。

著作権表示

Copyright (C) The Internet Society (1998). All Rights Reserved.

要旨

カスケーディング・スタイル・シート (Cascading Style Sheets、CSS) は、World Wide Web のためのスタイル・シート言語である。 CSS スタイル・シートは 1995 年 10 月から使用されており、text/css というメディア・タイプを登録のないまま用いている。 このメモはその地位を合法化しようとするものである。

1. はじめに

W3C (World Wide Web Consortium) は、カスケーディング・スタイル・シート・レベル 1 を定義した勧告 [1] を発行している。 このメモでは text/css メディア・タイプについての情報を提供する。

2. カスケーディング・スタイル・シート

カスケーディング・スタイル・シート (Cascading Style Sheets、CSS) は、World Wide Web のためのスタイル・シート言語である。 それは構造化された文書の提示の仕方 (たとえば、フォント、色、スペーシングなど) を記述するものである。 CSS は人間による読み書きが可能で、一般的なデスクトップ・パブリッシングの用語でスタイルを表現する。

CSS スタイル・シートは 1995 年 10 月から使用されており、text/css というメディア・タイプを登録のないまま用いている。 このメモはその地位を合法化しようとするものである。

ひとつの CSS スタイル・シートは、次のいずれかの形をとることができる。

(1)  外部 CSS —— スタイル・シートは URI を介して文書にリンクされ、ウェブ上に独立したオブジェクトとして存在する。 メディア・タイプ text/css は、オブジェクトを取って来る際に、たとえば HTTP [2] の Content-Type ヘッダー・フィールドや Accept ヘッダー・フィールドにおいて使用される。
(2)  内部 CSS —— スタイル・シートは文書中に含まれる。 典型的なシナリオは、STYLE 要素の中にスタイル・シートを収容する HTML [3] 文書である。 この密接な関係のために、HTML と CSS とは同じトップレベルの名前 ("text") を共有している。

4.(1) 登録情報

宛先: ietf-types@iana.org
件名: MIME メディア・タイプ text/css の登録

MIME メディア・タイプ名: text

MIME サブタイプ名: css

必須パラメーター: なし

随意パラメーター: charset

CSS の構文は US-ASCII で表現されるが、CSS ファイルに含まれる文字列にはいかなる Unicode 文字を用いてもよい。 charset は US-ASCII の上位集合であれば何を用いてもよいが、US-ASCII、iso-8859-X、および utf-8 が推奨される。

符号化に関する考慮事項:

8 ビット・クリーンでない搬送での使用のために quoted-printable 符号化法が推奨される。 文字の大多数が CSS 構文で使われ、したがって US-ASCII であろうからである。

セキュリティーに関する考慮事項:

スタイル・シートを文書に適用することによって、そうしない場合には目に見える情報が隠蔽されることになるかもしれない。 たとえば、非常に小さなフォント・サイズが指定されるかもしれないし、あるいは特定の文書要素の表示がオフにされるかもしれない。

CSS スタイル・シートは、要素選択子に割り当てられたプロパティーと値の対で構成される。 そこに実行可能なコードが含まれることはない。

HTML 文書と同様、CSS スタイル・シートには他のメディア (画像、音声、他のスタイル・シート) へのリンクを含むことができる。 そうしたリンクは典型的にはソフトウェアによって自動的にたどられ、その結果、各リンクについて利用者による明示的な要求のないままファイルが転送されてしまう。 それぞれのリンク先ファイルのセキュリティーは、そのタイプの登録に際して個別に考慮される。

相互運用性に関する考慮事項:

CSS は、複数のコンピューター・プラットフォーム間や製造元の異なるウェブ・ブラウザー間で、さらには複数のオーサリング・ツール間でのインポートやエクスポートにおいて、広く相互運用が可能であると実証されている。

発行済みの仕様: [1] を見よ

このメディア・タイプを使用するアプリケーション:

CSS は、機器、プラットフォーム、ベンダーからは中立であり、HTML 文書および XML 文書を整形するためのウェブ・ユーザー・エージェントやオーサリング・ツールによって広くサポートされている。

補足情報:

マジック番号: なし
ファイル拡張子: .css
Macintosh ファイル・タイプ・コード: "css "
オブジェクト識別子 (OID): なし

問い合わせ先:

このメモの著者。

対象用途: 汎用

著者・変更管理者:

5. 参考文献

[1]  Lie, H., and B. Bos, "Cascading Style Sheets, level 1", W3C Recommendation REC-CSS1-961217, http://www.w3.org/TR/REC-CSS1-961217, December 1996.(2)
[2]  Fielding, R., Gettys, J., Mogul, J., Nielsen, H., and T. Berners-Lee, "Hypertext Transfer Protocol -- HTTP/1.1", RFC 2068, January 1997.
[3]  Raggett, D., Le Hors, A. and I. Jacobs, "HTML 4.0 Specification", W3C Recommendation REC-html40-971218, http://www.w3.org/TR/REC-html40, December 1997.(3)

6. 著者連絡先

Hakon Lie
W3C/INRIA
2004, route des Lucioles - B.P. 93
06902 Sophia Antipolis Cedex
FRANCE

Phone: +33 (0)492387771
Fax: +33 (0)493657765
EMail: howcome@w3.org

Bert Bos
2004, route des Lucioles - B.P. 93
06902 Sophia Antipolis Cedex
FRANCE

Phone: +33 (0)492387692
Fax: +33 (0)493657765
EMail: bert@w3.org

Chris Lilley
2004, route des Lucioles - B.P. 93
06902 Sophia Antipolis Cedex
FRANCE

Phone: +33 (0)492387987
Fax: +33 (0)493657765
EMail: chris@w3.org

7. 著作権表示全文

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【訳注】

(1)  第 3 章は欠落している。
(2)  CSS1 (Cascading Style Sheets, level 1) は 1999 年に改訂版が出た。 その前年には CSS2 (Cascading Style Sheets, level 2) も勧告になっている。
(3)  HTML 4.0 は 1998 年に改訂版が出たが、翌 1999 年には HTML 4.01 が勧告となった。

 



2005年08月07日公開
2008年04月06日更新
Translated by: Mendoxi (面独斎)
mendoxi@cam.hi-ho.ne.jp