河合メンタルクリニック


上弦の月 〜百人一首にみる「有明の月」〜

 

 

 

 新年おめでとうございます。

 さて、お正月の百人一首ですが、月を詠んだものが12首。うち明らかに秋の月を詠んだものは3首ですが、いずれも月を見てもの思いにふけるという内容が大半なのはご承知の通りです。それはつまるところ当時の妻問い婚で、女性が夫の訪れを待って夜半過ぎの月を見たり、おしまいには夜明けになってしまったという体験ないし仮想体験(この方が多いですね)を詠んだものが多いからです。

 さて「有明の月」という言葉が出てくるのが4首。ほととぎすとセットになってくる夏はともかく、冬はつらいものです。時代が下って鎌倉時代になると「凍りて出づる有明の月」という情景描写も出てくるし、兼好法師などは「すさまじきものとして見る人もなき月の」と冬の月をばっさり切りすててしまっています。この年末にも、がんばって「有明の月」のシャッターチャンスをねらいましたが‥‥。

 年があけると一陽来復、冬至を10日あまりもすぎると日ざしも明るくなってきて、デジカメ操作の腕も少しずつ向上、お月さまも大きくなって、とれた写真は上弦の月でした。

 

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