河合メンタルクリニック 河合メンタルクリニック


4月

 

 ○○さん、「行くよ、行くよ」と自分独りでは起き上がれずにどうにもならないのに、スタッフの声かけに答えてくれたのがうれしい。後で車椅子に乗せてあげなくては。

 

行く人、来る人

 卒業式、入学式の季節に合わせたわけではないが、このところ入退院の数が多い。退院という本当はうれしい状況、でもいなくなって正直いって寂しい。一方で新しく入院してくる人。いろいろな事情があったのでしょうが‥‥どうぞ私たちの新しいセッションに参加してください。

 4月はやはり桜。今月の歌は「さくら、さくら」。バイオリンの伴奏も入れてみた。あるところは、花びらを踏みしめるような感じで、あるところは、はらはらと花びらの舞い降りるシーンを思い描いて弾くと、それに合わせて歌ってくれる。

 

時間の連続と空間の輪の拡がり 

 先週の空オケは「野崎小唄」。野崎観音はどこにあるのだろう。司会者は病院の職員に聞き回って、大阪にあることがわかった。舟で行く人と堤を行く人と。音楽のセッションは1回限りのスペシャル香組ではなく、続きものでありたい。連続性‥‥時間の連続性だけでなく空間の輪の拡がりも必要である。

 気がついてみると、桜の季節、鯉のぼりの見られる季節もすでに終わり、新緑の映える季節となっている。ずっと参加していたお年奇の家族が、「よかったね。お歌うまくなった?」と声をかけていた。

 今週の空オケは、「憧れのハワイ航路」。◯◯さんの十八番である。皆のよく知っている歌で、△△さんまで大きな声で歌っている。選曲はこういう時に、「うーん、うまくいった!」と感じる。大事なことは対象者が何を好み、何を求め、何をしたがっているのか、こちらがうまくキャッチして返すこと。

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