6月
水郷地方の六月はあやめの季節。十六島や潮来(いたこ)周辺は舟でお嫁に来たところ。「潮来花嫁さん」の歌が似合う。
幸せをみんなに分けてあげたい
バイオリン演奏は《雨ふり》。雨の日でグッドタイミング。湿った気分も心なしか晴れてくる。
体操の時間、廊下を隔てた向かいの病室の患者も一緒に参加。ベッドの上で座ったまま、胸を大きく拡げて深呼吸。
日曜なので家族の面会も多い。セッションを物珍しそうに見ている家族もいる。その家族にとっても病棟のイメージが変わっただろうか。「ご家族の方もどうぞ」と看護婦が席をセットしてくれるのも嬉(うれ)しい。
ある家族が一緒に終わりの体操をしていたのが印象的だった。一体、あの婦人は誰の家族?セッションの間中ずっと待っていてくれた。終わった時も車椅子を押すのを手伝ってくれた。親子のふれあいの幸せぶりが、その場にいた参加者全員に振り分けられたみたいであった。
今週の歌は「むらさき雨情」。こんな歌の時は、本物の花があるといい。花を身近で見て、嗅(か)いで、触れて。
居眠りしながらも参加
◯◯さん、もちろん常連だが難聴のため、体操と終わりの「夕焼けこやけ」だけの参加となっている。それでも最初から居眠りしながら座っていてくれる‥‥不思議な存在だ。