***** 体感温泉リポート [ *****

(熊本県)黒川温泉(露天風呂めぐり)入浴手形」

       
  新明館・・・露天風呂:pH 3.6、 洞窟風呂:pH 3.8、(硫化水素泉)。
  いこい旅館・・・露天風呂:pH 3.5、 内風呂:pH 3.8、 (含硫黄明礬食塩硫化水素泉)。
  山河
(さんが)旅館・・・露天風呂:pH 6.1、 内風呂(薬師の湯):pH 6.4、 (含石膏食塩硫化水素泉)。
     入浴手形利用時間・・・8:30〜21:00
  入湯日・・・02年12月28・29日 

熊本県阿蘇郡南小国町満願寺   



「いこい旅館露天風呂」

 


■「鄙びているが、それでいて田舎くさくなく、活気がある。黒川温泉の魅力は、”素朴さ”と”新しさ”の適度な調和にある(雑誌「温泉主義」No1 ,黒川温泉の魅力、より鰍ュまざさ出版社・01.9.1発行)」。九州で3年連続No1の宿、山の宿新明館の館主後藤哲也氏の温泉街造りの指導になる、不況のこの時代各地の温泉地が苦戦する中、一人勝ちする黒川温泉の魅力を実体験したくて、初めて訪れてみた。  

■一泊宿泊したいところだが、オフシーズンでも満室状態が続くとうわさの旅館街で、この年末一人旅で泊めてもらえるはずはなく、最初から諦めた。宿泊は黒川温泉から近い(と思ったが、山間道路で25km以上も離れていた)大分県長湯温泉(飲用できる炭酸泉で有名)の国民宿舎直入荘に取り、のべ2日かけて黒川温泉を体感した。

■日帰り入浴に便利な、3館の露天風呂に入れる「入浴手形」1200円を利用した。28日午後3時頃黒川温泉着。R442沿いから少し渓谷に入った所に温泉街がある。町全体が旅館と土産物屋という感じで、生活臭を感じさせるGSやコンビニ、食料品店など一般のお店はほとんど無く、温泉街としてのまとまり、景観・情緒がとても良い。繁忙期の当日各旅館の駐車スペースは宿泊客限定。日帰り客は組合の観光案内所「風の舎」前の共同駐車場を利用する。他にも共同駐車場はあるが、ここの駐車場が温泉街の中心部にあり便利だ。50-60台のスペースがほぼ満車。


■入浴手形。左側が表。右写真の裏側に入った温泉の旅館のスタンプが押される。

■この手形は黒川温泉内の24館すべてで利用できる。販売も24館すべてと、前記「風の舎」で販売されている。

■このスタンプを24館中、15個(軒分)集めると、「敢闘賞」として「認定書とオリジナルタオル、下駄(黒川ブランド)」がもらえる。さらに全館24軒分(個)集めると、「パーフェクト賞」として敢闘賞の賞品の他、宿泊券がもらえるという。

■ところで黒川の名を高めたこの「入浴手形」は長野県の渋温泉のものをヒントにしたといわれており、昭和61年から始められた。初年度6千枚でスタートした発行枚数は、平成12年には9万枚超まで伸びている、という。




■入浴手形案内用のパンフ(左)黒川温泉観光旅館協同組合・刊。

■右、全24館の案内図。下部の左右に走る道路が幹線のR442。旅館街はその道路から田の原川の渓谷沿いに主に位置している。



■3館利用できる入浴手形、まず1湯目はやはり一番有名な山の宿新明館へ。(左の写真は前記雑誌温泉主義より抜粋)

■この橋を渡った正面が入口。入口の玄関はとても狭い。入口の受付で、「只今入浴客が立て込んでいますがそれでもよろしいでしょうか?」と念をおされる。出直す時間的余裕が無いので、「はい、かまいませんと」、混雑承知の返事をして入る。

■手形の入浴客は、館内には入れてくれず、一旦入口を出て、屋外を川沿いに沿って行くと、洞窟風呂と露天風呂がある。

■黒川の指導者後藤氏が館主のここ新明館は黒川温泉の他の旅館の見本となっている。黒塗りの柱や障子戸を多用して、和風の趣を駆使した建物には、ちょっとした料亭か一流旅館を思わせる風情があり、これが女性客や若年層を惹き付けいるようです。黒川温泉の人気の秘密の一端がこの辺にありそうだ。  


■屋根のしつらえられた露天風呂。屋外の露天風呂にこのような和風の素屋根を造りつけるのがここ黒川温泉の特徴らしく、他でも見られた。

■右が前記後藤氏自身が掘ったといわれる洞窟風呂。吹きさらしの脱衣室には篭が10個ほどしかなく、当日少し待たなければ入れない。また下のすのこは満員のためびちゃびちゃで靴下がぬれてしまった。

■新明館は有名すぎて当日入浴客が多すぎ、温泉気分どころではなかった。



 

   ■2湯目はいこい旅館。左は同館のパンフ。読売新聞社選による日本の名湯秘湯百選にも数えられており、ファンが多い、という。

■上は入り口前にある炉端。鄙びた和風の雰囲気が抜群だ。食事もできる。


         ■入り口前に干されたとうきびと大根。この演出がにくい。田舎にでも帰ったような雰囲気で、気分をほっとさせてくれる。

■建物の外観は、すべて黒塗りで格調が高い。



 

■これが日本の名湯秘湯百選に選ばれた露天風呂、「滝の湯」。

■障子、素屋根の向こう奥は竹林となっている。左手は田の原川。打たせの滝が数本流れ落ちている。

 

■3湯目は山河旅館。中心部から1.6kmの離れたところにある。

■ガイドブックには”泉質に定評のある、癒しの湯宿”と紹介されており、泉質の良さに惹かれて、不便な所にあるが3湯目に選んでみた。

■左は同館のパンフより。九州には針葉樹が多いが、ここの敷地には広葉樹が植えられ、紅葉の頃はこのようにたいへんきれいらしい。

 

■左が混浴露天風呂「もやいの湯」。まわりは雑木林に囲まれている。露天風呂にやはり素屋根が設置されている。                       ■右は本館の離れにある、男女別内風呂「薬師の湯」。露天風呂とは異なる泉質で、やや青白い湯だ。

 

 

■薬師の湯の泉質は良い、とガイドブックにあったが、入ってみただけではそれほど黒川温泉の他の湯と変わらない感じだった。

■しかし木製の風呂桶に汲んでみると、写真のように湯の花様のものが入っていて、温泉の良さというか効能の良さが感じられる。やはり良い温泉なのだ?

■今回の3館の中では、建物や設備に高級感、格調があり、広くゆったりとくつろげて、一番良かった。

                                                                                                                以上                

温泉館へ