Four

Four

基本データ

  • 作曲年:1954年
  • 作曲:Eddie “Cleanhead” Vinson (1917-1988)(Miles Davis (1926-1991)とクレジットされることもあるがどうやら誤りという説がある。)
  • 作詞:Jon Hendricks (1921- )

参考音源

Miles Davis / Blue Haze (1954)
初録音(リリースは1956年)。キーはE♭。マイルス・デイビスはこの曲を長い間レパートリーにしており、何度も録音している。ほかに、Workin’ with Miles Davis Quintet(1956)、Four And More(1964)などがある。
Lambert, Hendricks and Ross / The Swingers (1959)
ヘンドリクスによって歌詞がつけられ、ジャズ・ボーカリストが取り上げることもある。このテイクのエンディングは初録音のDavis(1954)を踏襲している。キーはE♭。

曲目解説

マイルス・デイビスの代表的なレパートリーのひとつだが、アルト・サクソフォン奏者で歌手のエディ・ヴィンソンの作という説が有力のようである。

ドラムスによるイントロが定番になっており、アルバム Blue Haze や、それを踏まえた Workin’ のイントロは有名である。

メロディとコード

キーをE♭として説明する。

1-2小節目

ソロ中はE♭maj7でよい。

問題はテーマである。キックにあわせて、E♭maj7 Fm7 Gm7 Fm7あるいは、E♭maj7 Fm7 F♯dim E♭maj7/Gのように演奏されることが多い。ちなみにアルバムWorkin’ではピアノは管楽器の3度下を演奏し、ベースはE♭ F G B♭を演奏している。

3-5小節目

ときおり、B♭m7 E♭7 A♭maj7としている譜面を見かける。

メロディとは衝突せず、リハーモナイズとしてはありうるが、特に意図がない限りは、オリジナルのコード進行でよいと思われる。

5-6小節目

テーマ中に1-2小節目と同様の問題が生じる。

Fm7 Gm7 A♭maj7 Gm7、Fm7 Edim Fm7 E♭maj7/Gなどいくつかが考えられる。

ちなみにアルバムWorkin’では1-2小節目と同様ピアノは管楽器の3度下を演奏し、ベースはF G A♭ B♭と演奏している。

9小節目

何度かでてくるこのメロディに対して、テイクによってはコードが聞き取りにくいが、F♯m7 B7が合理的であり、初録音でははっきりと聞き取ることができる。

12・28小節目

初録音の Blue Haze ではDm7(♭5) G7のようにしているが、後年はB♭7で演奏されることが多い。 29小節目

Gm7 / F♯m7 B7のようにするのがメロディに対して合理的。ただし、アルバム Workin’ においてベーシスト(ポール・チェンバース)は3-4拍目のF#m7 B7にたいして、B音の2分音符ひとつで済ませている。