Ill Wind

Ill Wind

基本データ

  • 作曲年:1934年
  • 作曲:Harold Arlen (1905-1986)
  • 作詞:Ted Koehler (1894-1973)

参考音源

Billie Holiday (1956)
1コーラス32小節で演奏している。キーはD。
Art Blaykey & The Jazz Messengers / The Jazz Messengers
オリジナルのLPには収録されていない。キーはF。
Lee Morgan / Cornbread (1965)
ミディアムテンポで演奏する。セクションAのうしろ4小節をヴァンプのように処理し、またイントロにも活用している(ただし、テーマ2回目のAと、ソロ中のAは8小節としている)。キーはB♭。

曲目解説

ニューヨークはハーレムにあるコットン・クラブのために曲を提供していた時代の最後の作品。 AABA形式で、32小節として演奏されるケースもあるが、もともとはセクションAが10小節、セクションBが8小節の38小節を1コーラスである。

メロディとコード

以下、キーをB♭として記述する

セクションA

メロディの音に、本来のスケールの音から半音下げた音が多用されており、それに合わせてコードやテンションをよく吟味する必要がある。

2小節目はAm7(♭5) D7 とする録音が多いが、Am7 D7 としても面白い。

4小節目のサブドミナント・マイナーはメジャー・キーであるが、E♭m7 (A♭7) となる。

6小節目はCm7(♭5) F7 | としてもよいが、E♭m7 A♭7 のようにしてもよい。

セクションB

前半の4小節は、D7 Em7 | Fdim7 D7/F♯ | G7 | G7 | のように演奏することが多いが、ハーモニーの骨格としてはD7 | D7 | G7 | G7 | である。

なお、Blakey(1956)では、冒頭の2小節は D7 C♯dim7/D | Ddim7 D7 | のようなペダル・ポイントとしている。