Just Friends #
基本データ #
- 作曲年:1931年
- 作曲:John Klenner (1899-1955)
- 作詞:Sam M. Lewis (1885-1959)
参考音源 #
- Charlie Parker with Strings (1949)
- 出だしの16分音符のフレーズが印象的。キーはA♭。
- Paul Chambers / Go (1959)
- トランペットのフレディ・ハバード、アルト・サックスのキャノンボール・アダレイによる2管。ピアノはウィントン・ケリー、ドラムスはジミー・コブ。アップテンポで、テーマ部分のアレンジが面白い。キーはG。
- Sarah Vaughan / Send In The Clowns (1981)
- 同名のアルバムがもう一枚あるが、こちらはパブロ盤で、サラ・ヴォーンとカウント・ベイシー楽団の最後の共演盤。テーマ直後のサラとバンドのソリ、その後スキャットと、魅力満載。キーはD♭で、途中Fに転調。
曲目解説 #
メロディとコード #
インストゥルメンタルではGで録音された録音も多いが、ジャム・セッションではしばしば出版されたオリジナル・キーであるFで演奏されることも多い。ここでは、Fで解説する。
1-6小節目 #
1-2小節目がサブドミナントのB♭maj7、3-4小節がサブドミナント・マイナーのB♭mで4小節目あるいは3-4小節目をその代理コードであるE♭7で演奏してもよい。そして、5-6小節目がトニックのFmaj7。
この、IVmaj7-IVm-Imaj7という進行は、代表的なカデンツ(終止法)のひとつで、ジャズ・スタンダードのさまざまな曲の中にも登場する。ぜひマスターしておきたい。
7-8小節目 #
こんにちでは、A♭m7 D♭7で演奏することが多いだろう。ただ、音源をていねいにあたるとD♭7だけの録音もある。G7代理だと考えると、10小節目のC7へ進行するドミナントである(9小節目のGm7はC7から派生したものと考える)と解釈することもできるかもしれないが、我ながら強引かとも思う。
10小節目にかけての♭IIIm7 ♭IV7 IIm7 V7という進行は決して珍しいものではないが、初級者にはちょっとむずかしいのでしっかり練習しておく必要がある。
11-12小節目 #
Em7(♭5) A7 | Dm としてしまいがちであるが、オリジナルのメロディは、E C E C | D E F A | なので、11小節目がコードとメロディがあわない。よって、Parker(1949)Iのアレンジのように、Am7 | Dm | とするのがもっとも適切である。
ただし、実際の録音では、メロディを27-28小節目と同じG E G E | F G A C | に変更してしまっているケースもある。
コードの都合に合わせてメロディの変更してしまうことを是とするか非とするかは、判断が分かれるところだと思う。ただ、無自覚に演奏するというのは一番よくない。最低でも、オリジナルを知っているがあえて変更するという自覚が必要ではないかと思う。
29小節目 #
G7かGm7かという問題である。理論的にはどちらもメロディにかなうが、G7の録音のほうが若干多いような気がする。これも無自覚が一番よくない。
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